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ドゥラメンテのニックス一覧(2024)


ドゥラメンテ×ゴーンウェスト(牡牝共通)

 欧州血脈がベースのドゥラメンテに、アメリカ血統を補う仕組みです。ただしこのニックスの本当の価値は別のところにあります。それはゴーンウェストの3代母・ミクストマリッジの存在です。ミクストマリッジは米血型のゴーンウェストの血統内にあって、希少とも言える欧州血脈。それだけではなく、ドゥラメンテがもつセヴァーンブリッジ(トニービンの母)と主成分が近く、同調しあう性質があるのです。牡馬牝馬、芝ダート問わず多くの大物を送りだしています。
 



ドゥラメンテ×シャーペンアップ(牡牝共通)

 シャーペンアップの父の母はミクストマリッジ。つまり前項で紹介したゴーンウェストのニックスとおなじ仕組みが働いています。ただしシャーペンアップは血統表のほとんどが欧州血脈。おなじミクストマリッジもちでも、米血主体だったゴーンウェストとはタイプがまったく違います。
 シャーペンアップは現役時代に5連勝で英GⅠ・ミドルパークS(芝6F)を勝利した馬。卓越したスピードと、完成度の高さを誇りました。欧州の重厚な底力を伝える血ではありますが、鈍重になりにくいのが強みです。
 



ドゥラメンテ×シャーリーハイツ(牡牝共通)

 シャーリーハイツを通じてミルリーフの血をクロスするパターン。ドロっとした持続力を引き出す効果があります。シャーリーハイツは英・愛ダービーを勝った馬で、スタミナも兼備する血。重厚さが強くでやすい印象です。以前は牡駒の好成績が目立っていましたが、近年はスターズオンアース、サウンドビバーチェなど、逆に牝駒の勢いが勝っているでしょうか。
 



ドゥラメンテ×ストームキャット(牡駒限定)

 欧血ベースのドゥラメンテに希薄な米スピードを、ストームキャットから補うパターン。芝よりもダート成績の優秀さが目立ちます。また芝の上級馬についても、シャンパンカラーは稍重のNHKマイルCを勝利、アリーヴォも稍重の小倉大賞典の勝ち馬。ルガルが勝ったシルクロードSは良馬場ではありますが、芝状態はかなりタフでした。パワーを強みとするパターンといえますね。
 なお牝馬からもヴァレーデラルナやアヴェラーレがでています。ただし牝馬全体の実績は微妙です。一発の魅力はあるものの、ニックスという点では牡駒限定とみるべきでしょうか。
 



ドゥラメンテ×ストロベリーロード(牡牝共通)

 該当馬はわずか3頭しかいません。しかしそのうちの2頭がGⅠ馬(リバティアイランド、ヴァレーデラルナ)です。
 ドゥラメンテがもつトニービンの血は、ストロベリーロードと親和性が高い関係にあります。ドゥラメンテ以外でも、おなじくトニービンをもつハーツクライが、ストロベリーロードとの組み合わせからドウデュース、ハーパーなどの活躍馬をだしています。トニービンもち種牡馬×ストロベリーロードは、大物をだす可能性を秘めたパターンであることは間違いありません。すべてがニックスであるとは限りませんが、常に注目しておくべきでしょう。
 

3頭中2頭が勝ち馬 (※集計日 24年2月28日)
リバティアイランド、ヴァレーデラルナ
 


ドゥラメンテ×ダイナフォーマー(牡牝共通)

 該当馬は4頭のみですが、すべて勝ち馬になっています。JpnIの勝ち馬ヴァレーデラルナ、4勝馬のヴァリアメンテがでており、長打力もかなりありそうです。ダイナフォーマーは血統構成が(ドゥラメンテの祖父)キングマンボと共通する点が多く、脈絡しやすい関係。重厚なパワーを引き出す効果があります。
 ちなみにダイナフォーマーの近親にはブライアンズタイムがいます(8分の7同血)。となればドゥラメンテ×ブライアンズタイムも面白いのではないかと調べてみたのですが、いまのところ目立った実績はなし。ダイナフォーマーとくらべ、ブライアンズタイムにはオリンピアの血がなく、ハイペリオン要素が薄め。そのあたりの影響でしょうか。
 

4頭すべて勝ち馬 (※集計日 24年2月28日)
ヴァレーデラルナ、ヴァリアメンテ
 


ドゥラメンテ×ダンジグ+アリダー(牡牝共通)

 ダンジグとアリダーは共鳴しやすく、親和性の高い関係。セットにすることで屈強なパワーを効果的に高めることができます。以前はディープインパクトやハーツクライ産駒の母方で存在感を見せていましたね。このタッグをドゥラメンテに注ぎ込み、タフさに磨きをかける仕組みです。
 



ドゥラメンテ×デヴィルズバッグ(牡牝共通)

 ドゥラメンテにおいて、サンデーサイレンスのクロスは今のところ目立った効果が見られません。その一方で、サンデーの父であるヘイローのクロスからは、多くの大物を出している点に注目すべきでしょう。つまりサンデーを経由せず、ヘイローだけをピンポイントにクロスすることが有効のようです。
 とくに目立っているのが、デヴィルズバッグを経由してヘイローをクロスするパターン。GⅠ馬のドゥラエレーデを筆頭に、該当馬のほとんどが勝ち馬になっています。
 



ドゥラメンテ×サザンヘイロー(牡駒限定)

 前項のデヴィルズバッグとおなじく、サンデーサイレンスを経由せずヘイローの血をクロスするパターンです。ドゥレッツァ、ドゥラエレーデという2頭のGⅠ馬をだしています。ほかに3勝馬も2頭おり、出世率がかなり高いニックスです。
 牝馬の勝ち馬がいないため、一応牡駒限定としています。ただし該当馬が2頭しかおらず、データがとれないだけです。効果がないかの判断はできません。
 



ドゥラメンテ×ハーラン(牡牝共通)

 該当馬が4頭しかいないため、ニックスであるかはわかりません。ただしハーランはドゥラメンテにとって有益な血を多く含んでいます。まず父がストームキャットであること(ストームキャットはドゥラメンテと好相性)。そして母の父がヘイローであること(ヘイローのクロスも好相性)。この2点からニックスである可能性が高いのではないかとみています。
 

4頭中3頭が勝ち馬 (※集計日 24年2月28日)
アリーヴォ、アヴェラーレ
 


ドゥラメンテ×リローンチ(牡牝共通)

 リローンチの血は、近年の血統界におけるトレンド的な存在。多くの活躍馬をだしていますが、ドゥラメンテに対しても効果があるようです。欧血主体のドゥラメンテに対し、米血主体のリローンチを組み合わせ、体質を引き締める構図です。
 稍重の小倉大賞典を勝ったアリーヴォや、ダート4勝馬のフォーヴィスムなど、タフなパワーをいかす活躍馬がでやすいパターンといえます。
 


※3月17日追記

ドゥラメンテ×オネストプレジャー(牡牝共通)

 オネストプレジャーはボールドルーラー直系のアメリカ血統。やや淡白な性質はありますが、実直なスピードを伝えます。欧州血脈が主となるドゥラメンテに対して、不足ぎみな米血を補うかたちです。
 牡牝ともに効果的ですが、とくに威力が大きいのが牡駒。GⅠ好走実績のあるシャンパンカラー、アリーヴォを筆頭に11頭中8頭が勝ち馬になっています。
 



【告知】
上記のニックスに該当する1、2歳馬は、「裏・配合パズルでアタリはわかる 2024」で掲載しています。ぜひ読んでみてください。


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