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GⅠ勝ち馬考察:ナミュール(マイルCS)

父:ハービンジャー
母:サンブルエミューズ
母父:ダイワメジャー


 ハービンジャー×ダイワメジャーという構成は、硬いタイプを想像させる字面です。ただ本馬は小柄ながら全身を使ったフットワークが目を引きます。これは母・サンブルエミューズの現役時代を彷彿とさせる走り。前脚を掻き込んで推進力を得る走法は、3代母・キョウエイマーチから代々受け継がれてきた、この牝系特有の個性です。本馬はハービンジャー産駒というカテゴリではなく、牝系の資質を色濃く受け継いだ、母似の競走馬と見るべきでしょう。

 3歳時は桜花賞以降、中距離で折り合い重視の競馬に専念。オークス、秋華賞でも好走しました。4歳初戦の東京新聞杯で、久しぶりにマイル戦に出走。かつての尖った才能が丸くなっているのではないかと懸念しましたが、結果は生き生きとした走りで2着。淀みの少ないマイル然としたレースにも、問題なく対応してみせました。牝系の影響が強いぶん、本質的にはマイル~1800mくらいが走りやすいのでしょう。

 ヴィクトリアマイルでは向こう正面で接触を受け、大きくブレーキを踏むロス。安田記念でも直線で前をカットされ、勝負を諦めています。今回は直線でレッドモンレーヴを弾き飛ばし、自力で進路をこじ開けてきました。これまでの鬱憤を晴らすかのような、気迫のこもった走りでした。


※数値や一言メモは個人の主観です


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