種牡馬エピファネイアについてわかってきたこと(3) ~トリアルゴがツボなんじゃないか説~

★母の父キングカメハメハ

 母の父にキングカメハメハをもつエピファネイア牝駒の現3歳は、7頭いて6頭が勝ち馬。史上初めて無敗で牝馬三冠を制したデアリングタクトをはじめ、スカイグルーヴ(京成杯2着)、クラヴェル(現3勝)など優秀な成績を残しています。

 このパターンのポイントについて、これまで僕は「サドラーズウェルズ≒ヌレイエフ」や「マルゼンスキー≒ラストタイクーン」などの脈絡を根拠に挙げていました。


 これらが重要なのはもちろんですが、エピファ×キンカメの真のツボは別の部分、実は「トリアルゴ≒セックスアピール」にあるのではないかと感じています。

 トリアルゴはシンボリクリスエスの祖母にあたる血。そこにキンカメが内包するセックスアピールを組み合わせると、トムフール、ウォーアドミラル、ラトロワンヌ、アリバイなどが脈絡、両者に秘められたパワーが大きく増幅されます。

トリアルゴ

セックスアピール


 エピファネイアはハビタットのしなかさが非力さとしても出やすい種牡馬なので、体質を引き締めることは重要。前述の「サドラーズウェルズ≒ヌレイエフ」とおなじくらい、この「トリアルゴ≒セックスアピール」の仕掛けにも大きな意味がありそうです。

★母の父ゼンノロブロイ

 もうひとつ注目したいのがゼンノロブロイとの組み合わせ。3歳世代は3頭すべて勝ち馬。ニュージーランドT2着のシーズンズギフトが出ています。

 実はゼンノロブロイが内包するアイパスという血は、トリアルゴとニアリー。「トムフール、ウォーアドミラル、ラトロワンヌ、エイトサーティー、アリバイ、ロイヤルチャージャー」などが脈絡する関係です。

トリアルゴ2

アイパス


 エピファ×キンカメの核心がトリアルゴにあるのだとすれば、その核心部分を増幅できるゼンノロブロイ(アイパス)との相性についても説明がつきます。

★ウェイヴァリングモナーク

 あまり馴染みが無い存在かもしれませんが、アイパスと血統構成が4分の3おなじイトコ。トリアルゴを増幅できる血脈として個人的に注目しています。

ウェイヴァリングモナーク


 いまのところセクシーフェイス(現2勝)、スパークル(現1勝)とどちらも勝ち上がっています。好相性かどうかはまだ断定できませんが、覚えておきたい組み合わせです。


おまけ

 シンボリクリスエス、キングカメハメハ、ゼンノロブロイの3者による取り合わせは、エピファネイアにかぎらずロードカナロアにおいても効果的に機能しています。

※注意
記事はトリアルゴではなく子のヘイルプラウドリーの名前を使っています。このパターンは「セックスアピール≒ヘイルプラウドリー」、「セックスアピール≒トリアルゴ」どちらとも見ることが出来るのですが、ロードカナロア論としての流れを考えたうえで、個人的な判断でヘイルプラウドリーとしています。
今回のエピファネイア論も当初はヘイルプラウドリーを使う予定でしたが、ゼンノロブロイ(アイパス)やウェイヴァリングモナークの血は、ヘイルプラウドリーよりトリアルゴとの繋がりが密であることから、わかりやすさを重視してトリアルゴに統一しています。



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