見出し画像

【POG考察】エンヤラヴフェイス

父:エイシンヒカリ
母:タイキアプローズ
母父:Devil's Bag


エイシンヒカリ×母の父デヴィルズバッグ

 父のエイシンヒカリは現役時代、ストームキャットのスピードを武器に1800~2000mで活躍。とにかく性格が前向きで、気風のいい逃げが印象的な馬でした。種牡馬としてもその特徴は変わりません。むしろスピードと前進気勢がさらに増しているくらいで、産駒は短いところを得意とするタイプが多いです。
 母の父のデヴィルズバッグは大きな特徴はなく、どちらかと言えば癖のない血統です。サンデーサイレンス系の種牡馬と組み合わせると、ヘイローのクロスが発生。素軽い脚さばきを引き出す効果が見込めます。エイシンヒカリのスピードをさらに安定化させるような、堅実な構成と言えます。


母はタイキシャトルのいとこ

 母のタイキアプローズは、種牡馬としても活躍した世界的マイラー・タイキシャトルのいとこです。血統構成も良く似ており、父デヴィルズバッグ、祖母マフィティス、母父の父ニジンスキーまでおなじ。全体の8分7が共通しています。
 繁殖牝馬としてもサミットストーン(浦和記念)、ブルロック(5勝)、カジュフェイス(もみじS)などを出しており、素質の高さは実証済み。カジュフェイスと本馬は全きょうだいの関係です。


「ストームキャット≒ニニスキ」

 本馬は「ストームキャット≒ニニスキ」3×3のニアリークロスをもっています。ストームキャットはエイシンヒカリのスピード源。これを刺激することは、狙いとして面白いですね。ニニスキはカチッと引き締まったパワースピード寄りの血統。エイシンヒカリの特徴である前進気勢を補助する効果もありそうです。
 さらに本馬の配合において、ニニスキはもうひとつ大きな影響をもたらしています。それはディープインパクトとの親和性の高さです。


ディープインパクトとニニスキの親和性

 エイシンヒカリの父であるディープインパクトは、ニニスキと非常に好相性でした。該当馬は22頭中17頭(77.3%)が勝ち馬。有馬記念2着のサラキアをはじめ、安定した成績を残しています。
 なお息子・エイシンヒカリの産駒で、ニニスキをもつ馬は本馬の全兄であるカジュフェイス1頭のみ。ニックス効果を継承しているかはわかりません。ただこの組み合わせは前述した「ストームキャット≒ニニスキ」のニアリークロスが別途に発生しています。これはディープ×ニニスキでは成立しない、エイシンヒカリ独自のあたらしい魅力です。ニックスではなかったとしても、親和性が低いということはないだろうと考えています。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?