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なぜ英語名を名乗るのか?それはいろいろとやり取りがめんどくさいから(特にスタバ)

あなたは外国で現地語名を名乗る派、名乗らない派?

私は断然名乗る派。欧米ではMary(マリー、メアリー、メリー、マリア…みんな適当に呼ぶ)、中国語圏では時々チュンリー。

名乗るの反対派は「外国に媚びるな」「自分の名前に誇りを持て」「調子乗っててダサい」とおっしゃいますが、そういう人は”便利な”名前で、名乗りで苦労をしたことがないんだと思う。

私が欧米圏でMaryと名乗る一番の理由は

スタバでのやり取りが非常にめんどくさいから!!!

レジの人とコーヒー渡す人が違うと

コーヒーなかなか渡してもらえない問題

が発生するのだ。

利便上、英名を名乗る人の理由はいくつかあると思うが、私は以下の理由で英名を名乗っている。

1.現地で悪い言葉、卑猥な言葉になる『呼ぶほうが気をつかいがち名』

2.特定の事象を連想させる言葉『同じ質問攻め繰り返されがち名』

3.特定の人物を連想させる『なんだか印象が違う名』

4.性別がわかりづらい、誤解されやすい『Mr&Mrs迷う名』

5.日本語の名前でも同じように呼ばれることもある『ただのあだ名』

ほかにも、名前を憶えてもらいにくいから、とか、現地名のほうが就職とか有利だから、という理由で名乗っている人もいると思うが、以下は、私が名前でめんどくさかった&困った話。日本名はいたって平々凡々なのに。

1.現地で悪い言葉、卑猥な言葉になる『呼ぶほうが気をつかいがち名』

私の名前は日本では一般的な「まりこ」だが、スペイン語で音声が近い単語にMaricónがある。これは「おかま」という意味。

日本だと、たとえば「うんちさん」とか「ちんちんさん」とか、名前だとわかってるし言われる本人(外国人)はなんとも思わないかもしれないけど、スターバックスや病院の受付など、名前を呼ばれると周りの人が注目してしまうので呼ぶほうが気を遣う系ネームなのだ。

教科書なんかに載っていないスラングだと「あなたの名前って現地語では○○って意味なのよ」と仲良くなった現地の友達から教えてもらって気付くこともある。

2.特定の事象を連想させる言葉『同じ質問攻め繰り返されがち名』

名前が地名や何かのタイトルと似ているとありがち。旧姓が日本では一般的な苗字なのに多くの外国人も知っている災害と同じ名称だったために

「あなたの家族は大丈夫だったの?」
「被害はなかった?」
「寄付したんだよ!」

と、何回言われたか!何回言われたか!
Facebookで見ず知らずの人も突撃してくるし、なんならもっとネガティブな言葉も言われるし・・・。
その災害とは一切関係ないし、住んでる地域も違うし、行ったこともなかった場所なのに(去年初めていったけど)。

毎回対応するのがめんどくさくなって、外国で苗字名乗らなくなった。

日本でも「具志堅さん」は100%「沖縄出身ですか?」って聞かれそうやし、結婚してからの姓も珍しい名前なので毎回同じやり取りを繰り返すことにはなるのだが、外国人と毎回このやりとりをするのはめんどくさかった。自分の名前から環境議論(説教)されるのほんま嫌。

3.特定の人物を連想させる『なんだか印象が違う名』

スターバックスで困るのはこれ!ほんとこれ!

「まりこ」をローマ字で書くと「Mariko」。これは綴りも発音もイタリア人男性によくいる「Marco」に似ているので、欧米系がこの名前から最初に連想するのは”典型的なイタリア人男性”である。

これがスターバックスでコーヒーを渡してもらえない原因。

国にもよるが、スターバックスのカップに名前を記入するシステムの地域も多い。そこで、コーヒーをオーダーして名前を「Mariko」と伝えるとレジの人は「Marco?」「Mariko」というやり取りの後、なぜかいつもふとペンで「Marco」と書く。うん、そう聞こえるもんね。

別のパートナーさんがコーヒーを作ってランプの下にスタンバイ。「Marco」と呼び出しがかかる。

ここで、私が「Hi」とコーヒーを取りに行くと、パートナーさんは少し怪訝な顔をして「Marco」と再び呼び出しをかける。

パートナーさんの頭の中では「Marco=イタリア人男性」なので、アジア人女性の私が目の前にいても無意識にスルーしていまうのだ。

「It's mine」と声をかけてレシートを見せるとようやくコーヒーが手に入る。

これ、ちょっとしたやり取りだし一回二回なら我慢すればいいけど、毎回毎回毎回毎回やられるとほんっとめんどくさいから。

「英語名ださい」とか言ってる人は、ほんと、このめんどくささを味わったことないやろ。

ちなみにMaryと名乗るようになってからはスタバでのやり取りに苦労しなくなった。一発でコーヒー手渡してもらえるってなんて素敵!

4.性別がわかりづらい、誤解されやすい『Mr&Mrs迷う名』

業務用メールも毎回毎回毎回毎回訂正工程が入る。

「まりこ」はMariko、Oサウンドで終わる。
欧米人は初見で「男だな」と思う人が多いので、「はじめまして」の業務メールを英語送ると半分くらい「Mr. Mariko」で返ってくる。あと半分は「Mr. Marco」。

英語でのメールのやりとりだと、三人称は性別がわかる(He/She)が、一人称は性別がわからない(I)。なので、CCに私を知っているほかの人が入っていて「彼女(She)にも確認しておいてよ」なんて書くと、「Who's she?(彼女ってだれ?)」となる。

これも、都度都度都度都度訂正するのめんどくさいーーーーーー!!!!

Maryと名乗るようになってからは性別間違われることはなくなった。

5.日本語の名前でも同じように呼ばれることもある『ただのあだ名』

私の場合は、実は両親が英名ありきでつけたので(別にクリスチャンではない)本名の「まりこ」と英名の「Mary」は両方自分の中で違和感なく使える。日本語でもまりちゃんって呼ぶ人もいるし。

日本語だけで生活していたとしても、名前を全く関係ないあだ名で呼ばれたり、会社とかでも田中さんが3人いるから区別できるように下の名前で呼ばれたりするわけで、英語名もただのニックネームのうちの一つなの。

名前に誇りを持つことは素敵だし、個の識別という機能性を重視する人もいる

私は機能重視派なのです。相手が私を呼んだということが分かって、私が相手に呼ばれたということがわかればそれでいい。

中国人の名前もタイ人の名前も憶えにくい人が多いから、EmilyちゃんやKenさんとかだとむっちゃ助かる。楽。

個々を識別するという機能を果たしていればみんな好きなように名乗ればいいし、私が「めんどくさーい」と感じるやりとりを「毎回のコミュニケーションたのしー!」と嬉々としてできる人もいると思うので、みんな自分が読んでほしい名前を申告したらいいし、相手の呼ばれたい名前を尊重してあげたらいいと思うな。

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