見出し画像

お墓参り▶KURI

春のお彼岸。

文豪「開高 健」が永眠する松嶺院までお墓参りに行ってきました。

心を鎮め、整えるため、です。

通い続けて10年目になるでしょうか。

開高さんのお墓

開高さんは1930年大阪生まれです。

1952年に詩人・牧羊子と結婚しています。

後、寿屋(現サントリー)宣伝部で洋酒のコピーライターとして一時代を画し、『裸の王様』で第38回芥川賞を受賞しています。

この時、惜しくも芥川賞を逃した作家は大江健三郎でした。

また、南ベトナム軍に従軍し、凄烈な体験を基に書かれたルポ『ベトナム戦記』はベトナム戦争の本質を伝える作品として、

『オーパ』は世界中を旅する釣りの冒険譚として、多くの人に読み継がれ、ノンフィクション文学という分野を確立しました。

現在、集英社からは「開高健ノンフィクション賞」が創立され、多くのノンフィクション作家に光を照らしています。

今年で22回目となる受賞作が気になります。

また、開高さんは「週刊プレイボーイ」編集部に、「編集者マグナ・カルタ九章」という編集者心得を贈っています。

出版の世界で働く者ならば、一度は耳にしたことがあるかもしれません。

私は出版業界の人間ではありませんが、何かの雑誌を読んで知りました。

<編集者マグナ・カルタ九章>

 読め。
 耳をたてろ。
 眼をひらいたままで眠れ。
 右足で一歩一歩歩きつつ、左足で跳べ。
 トラブルを歓迎しろ。
 遊べ。
 飲め。
 抱け。抱かれろ。
 森羅万象に多情多恨たれ。
 補遺一つ。女に泣かされろ。

 右の諸原則を毎食前食後、欠かさず暗誦なさるべし。
 御名御璽 開高健
 

開高さんらしいと思う。

なんか、すごくいい。

これからも「本の制作現場」で働く人たちの心に、このマグナ・カルタがあって欲しいと願います。

心を鎮め、整えるため、また開高さんに会いに行こうと思います。

横浜読書会KURIBOOKSではノンフィクション読書会も始めました。

ぜひ遊びに来てくださいね。

横浜読書会KURIBOOKS - 知的好奇心を解き放とう~参加者募集中~

【投稿者】KURI


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?