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第13回ノンフィクション読書会▶まだ会社員

横浜読書会KURIBOOKS - 知的好奇心を解き放とう~参加者募集中~

こんにちは。まだ会社員です。
4月のノンフィクション読書会が開催されました。
葡萄牙料理 ピリピリ|横濱馬車道のポルトガル料理店 (piripiri.jp)
で美味しいお酒を飲みながら楽しい読書会です。
貸し切りなのでどんなジャンルの本でも他のお客さんに迷惑がかからないのはうれしいですね。今回は以下の本が紹介されました。

「移動図書館ひまわり号」
前川 恒雄 (著)

わたしたちは本を読むという目的に特化した身近な図書館があたりまえのものになっているが、そうではない時代、国家が国民に知識を与えてやるという上から目線の場であり、受験勉強する場であったらしい。それを戦後、市民のための図書館を目指して移動図書館からスタートした東京都日野市の図書館の話。著者は当時の図書館長、図書館学者で業界では有名な方。いまも、日野市ではひまわり号が更新されつづけて稼働しているようです。

「ジャガイモの世界史」
伊藤 章治 (著)

中公新著の本。ジャガイモは南米からスペイン、ヨーロッパとして世界で栽培されている。穀物がとれない場所でも栽培でき「貧者のパン」と呼ばれています。そのようなジャガイモと人間の歴史について語った本。

「刑務所の中」
花輪 和一 (著)

刑務所の日常を描いた漫画。作者は拳銃不法所持で捕まって実刑になって刑務所に3年間いたときの記録。たんたんと描かれている。Webで検索すると、著者の「ニコチン拘置所」が無料で読めました。細密な絵で独特なタッチですね。

「絶滅へむかう鳥たち-絡まり合う生命と喪失の物語-」
トム・ヴァン・ドゥーレン (著)
西尾 義人 (訳)

絶滅へむかう、とは、それまでの経過を意味している。そこで人間がどのように介入しているのかを5つの鳥について語ったノンフィクション。個体としては同等なのに特定の絶滅危惧種の生命を過剰に重視する方法、不自然、結局、人間の自己満足なのではないか、など、考えることが多い。

「書いてはいけない――日本経済墜落の真相」
森永 卓郎 (著)

第1章 ジャニーズ事務所 第2章 ザイム真理教 第3章 日航123便はなぜ墜落したのか 第4章 日本経済墜落の真相 という目次からもモリタク先生のどこか振り切れた意気込みを感じます。モリタクさんが出ているラジオが好きです。

「美しいものを見に行くツアーひとり参加」
益田 ミリ (著)

益田ミリさんは漫画家として認識していたので、文章も書く人とは知りませんでした。世界各地の団体ツアーに参加したときの旅行記。ひとり、ってのがポイントなんでしょうね。

奇跡の船「宗谷」
桜林 美佐 (著)

南極探検の船として有名ですが、南極探検用に作られた船ではない。ということを知りました。もともと最初はソビエト向けの船として作られて、紆余曲折あり、それが海軍で使われるようになったとのこと。戦時中はとにかく攻撃をうけてあらゆる船が撃沈、という話をよく聞きますが、この「宗谷」は運送船として活躍し、戦後は外地からの引き上げ船を経て、南極に向かう、という盛りだくさんのエピソード。

「チェコスロヴァキア軍団 ある義勇軍をめぐる世界史」 
林 忠行 (著)

第一次世界大戦下、ハプスブルク帝国からの新国家独立を目指して、チェコ系、スロヴァキア系移民と捕虜は、ロシアで義勇軍を編成した。その義勇軍をチェコスロバキア軍団という。軍団名は初耳だったので、まずキーワードから覚えよう。ある程度、第一次世界大戦の概要を知っていれば読みやすいとのこと。

「母親になって後悔してる」 
オルナ・ドーナト (著)
鹿田 昌美 (翻訳)

イスラエルってのは、産めよ増やせよ的思考が強い国で、その中でかき消されそうな声をイスラエルの社会学者が、さまざまな年齢層の母親にインタビューしてまとめた本。そういう声がある、って知るだけで救われれるときがありそう。

「小児性愛」という病 ―それは愛ではない 
斉藤 章佳 (著)

私が紹介した本。先日の読書会で小説「ロリータ」を読んだが、それの副読本として買ってみた。結局、依存症で、再犯率が高くて、自助グループで励ましながら、1日1日、しない生活を積み重ねるしかない。いろんな依存症があるけれども、他人への被害を伴う依存症は許せない。しかし、根本的に発生をなくすためには、社会全体が変わるしかないのでは、との著者の主張。

以上、10冊でした。次回もよろしくお願いします。

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