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外来語の不思議

「お世話様でした」というよく使っているが「世話」という言葉が、実は外来語だったことを知っているだろうか。

もっとも日本語の多くの言葉は中国語からきたものが多く、その意味では外来語だらけなのだが、「世話」という言葉は、古代インドのサンスクリット語の"セイバー"が語源なのだそうだ。

セイバーには「横」という意味もある。
だから「世話をする」というのは、世話をする人も、世話を受ける人も、横に並んだ同等の立場である事を意味する。
鴨長明は今から約八百年前、「発心集」という著書の中で、次の様に述べている。「富めり、といえども願う心やまねば貧しき人とす。貧しけれど求むることなければ富めりとす」
(財産がいくらあっても、欲望から逃れられなければ貧しい。貧しくても欲望から解放された人は豊かな人だ。)
お互い、現世を生きている中で『自分だけが』という欲望をて、互いに世話をし合うという中から、心のやすらぎが生まれる。

ところで、英語のセイバー(SAVER)も救助者という意味があるが、これは偶然だろうか。
余談のついでに果物の「柿」に似たよう果物がイタリアに有るが、イタリア語で「カキ」と言う。

今日はそんな話。

(ある書籍の記述を再構成したもの)

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