暮田真名が講師をつとめる句会における講評システムについて

2023年10月現在、暮田が講師をつとめている句会は以下の二つです。

・毎月第三水曜日、荻窪・鱗にて「水曜日のこんとん」
・毎月第四火曜日、NHK文化センター青山教室にて「現代川柳ことはじめ」

どちらの句会でもご提出いただいた句についてわたしがコメントを返しています。
ただし、二つの句会で料金や句数が違うので本noteにまとめます。最後に評のサンプルもあります。

🐟水曜日のこんとん(希望者のみ)

日時 毎月第三水曜日/19時開場、20時出句締切
   年内は10月18日、11月15日、12月20日開催です。

場所 屋根裏バル鱗kokera(荻窪)

料金 3000円(講師料2000円+飲食代1000円)

申し込み先
 暮田か、鱗さまへDMをお送りください。

コメントする句数 だいたい20〜25句÷参加人数分
6人なら4句、7〜8人なら3句、9〜10人なら2句です。コメント希望句はご自身で選んでいただき、オープンチャット上でやりとりを行います。

オーナー・茶鳥さんのおいしいカレーを囲む和気藹々とした句会です。場所柄、俳人の方もよくいらっしゃいます。人数制限はいまのところ設けていませんが、わたしを除いて10人くらいが限度だろうと思っています。コメントする句数が2句より少なくなることはありません。句会のオープンチャットは今後句会に参加する心づもりのある方ならどなたでもご参加いただけますので、お声がけください。

📺現代川柳ことはじめ(全員)

日時 毎月第四火曜日/19時〜21時
   10月24日、11月28日、12月26日、1月23日、2月27日、3月26日開催です。

場所 NHK文化センター青山教室

料金 4,004円/月(半年分のお申し込みで24,024円)

申し込み先 NHK文化センター公式サイト

コメントする句数 全句(題詠1句+自由詠3句)

最初の30分でミニ講義、残りの90分で句会をします。講義部分でもわたしが用意してきたレジュメの句をみんなで読んでいくということを行うつもりですが、要望次第でいろいろやります。講師も新作を句会に提出しているというのがこの手の講座にしては珍しいそうですよ。

🍝サンプル(「水曜日のこんとん」9月句会より)

現時点では「この単語をこのように変えたらもっと句が良くなる」式の講評は行っていません。
自分の句がどう読まれ得るかを知ることは実作の際にも役に立つだろうという考えから、一つの読み筋を提示するつもりで書いています。

万物に入りたがっているコロネ/山本たくみ

「入りたがっている」が所属なのか侵入なのか、と物議を醸した句。侵入説の裏付けとしてはコロネの形状がドリルに似ていること、そもそもコロネはパンの中にチョコが入っているものであることなどが挙げられたが、ではコロネの「万物から仲間はずれにされていそうなかんじ」はどこからきているのだろうか。もしかしたら、コロネは「他のいろんなものに似すぎている」のではないか。ドリルのようでもあるし、貝のようでもある。ひみつ道具の「ガリバートンネル」にも似ている。光の三原色の中心が白になるように、コロネは孤独なのではないか。

バスケットボールが穴に落ちていく/今田健太郎

この「バスケットボール」が「野球ボール」や「サッカーボール」より良いのは、バスケットボールが他の球技と違ってボールが輪をくぐっているとき=縦の移動をしているときに得点が発生するゲームだからだ。リングをくぐることと穴に落ちることは実際はけっこう違うにもかかわらず、この「穴に落ちていく」バスケットボールもどことなく祝祭性を帯びているに違いないと思ってしまう。

(掲載を許可してくださった山本たくみさん、今田健太郎さん、ありがとうございます!)

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