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■根革の接ぎ足し

トートバッグの持ち手と本体をつないでいる、根革と呼ばれる箇所がちぎれてしまったのを修繕させていただきました。

この場合は、持ち手についている「角カン」という金具を巻き込んだ部分だけがちぎれてしまっているのでそこから下の綺麗な革と新たな革を「接ぎ足し」て修繕します。
綺麗な部分はそのまま生かして、壊れた部分だけを綺麗にする。そういう事が出来るのは、やはり革という素材の特性があるからこそだと思います。

そして、このバッグの場合は持ち手と本体をつなぐ部分が全部で4ヶ所あります。
今回はちぎれてしまったのは1箇所のみでしたが、私達は他の3箇所もチェックした上で「このタイミングで他の3箇所もお直しされた方が良いのでは?」という提案をさせていただきました。

他の3箇所についてもちぎれてこそいないものの、革がだいぶ伸びてしまっていて切れてしまうのは時間の問題。そうなる前に今回の修理で全部まとめて直してしまった方が、手間も金額もかからずに済むからです。

お客様にとってどんな方法が最善なのかを常に考えて、時にはこのような提案をさせていただく事もあります。
何か不安な事、気になる事等ありましたらいつでもお気軽にお問い合わせください!


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