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連載短編小説「逆再生」

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2008年、初期衝動にまかせて人生ではじめて書いた小説です。
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#小説

【連載小説】逆再生 はじめに

突然ですが、私の今につながるオリジナル作品の原点となる、個人サイト時代に掲載していた、人…

【連載小説】「逆再生」 第8話(終)

9月3日 18時44分  坂巻佑子  あの時と同じなのは、生温い風と鮮やかすぎる茜空。  あの時…

【連載小説】「逆再生」 第7話

9月5日 16時12分  小川直美 「小川ー! 適当に休憩入れてくれよ。そんな急がなくて大丈夫…

【連載小説】「逆再生」 第6話

9月4日 16時25分  坂巻佑子  消毒液の匂いが空気に充満していた。朝にしてはずいぶん薄暗…

【連載小説】「逆再生」 第5話

 あの後、佑ちゃんの足の傷が突然直ったことについては、結局何も聞き出すことはできませんで…

【連載小説】「逆再生」 第4話

9月4日 19時42分  坂巻佑子   玄関のドアを開けると、魚の焼ける匂いがした。母が夕食の準…

【連載小説】「逆再生」 第3話

9月4日 07時45分  小川直美  太陽の見えない朝でした。  車内アナウンスの声は、一定時間ごとに何度も何度も同じ内容を繰り返し話しています。 「山手線は台風の影響のため」「現在運休のめどが」「今しばらくお待ち下さい」 もう電車が動かないのは分かったから。そう叫びたい気持ちでいっぱいでした。  電車の中は苛立った学生やサラリーマンで溢れ、床は雨水と泥のついた靴跡で汚れています。強めのクーラーが濡れたシャツや靴下を冷やし、なんだか鼻水が出てきました。こんなことなら隣りの「

【連載小説】「逆再生」 第2話

9月5日 17時37分  坂巻佑子 一陣の強い風が、鉄骨の隙間を抜けた。 風は生温く、錆びた鉄の…

【連載小説】「逆再生」 第1話

彼女は停止した。 黒々とした深い沼のような眼球を大きく見開いたまま、虚空を見つめている。 …