英語の勉強法のこと

私は学生のころ、多少、英語の勉強をしてきました。勉強の方法もよくわからず、試行を重ねてきた今、私なりに考える語学の勉強法について提示してみます。

語学の勉強といっても、まず目的はどこにあるのか。単に海外で生活するだけなら、簡単な定型的なフレーズを覚えれば済む話で、発音が流暢である必要もないですし、英語のニュースが聞いて理解できる必要もないです。

そうではなく、大学、大学院への留学、あるいは高度なビジネスの交渉を想定しているのであれば、まずは英語の新聞を和訳するところから取り掛かるべきでしょう。

発信の質を高めるには受信の質を高めること。このため、まずは大量の英文を和訳するわけです。受信した範囲のなかでした発信はできないので。

日本にいて、日本語環境で育った我々はまず、活字を読むところから英語にはいります。それがため、まずは日本語の新聞と英語の新聞を併読するとことからとりかかるのです。

日本語の新聞を併読し、語彙力を高めながら、併せて英字紙を和訳する、その作業に慣れたら、次に英語ニュースを視聴する。かつては大学の図書館にテレビがあり、そこでCNNやBBCが視聴できるようになっていたものです。

それが今ではインターネットのおかげでパソコンはもとよりスマホからでもいつでも英語ニュースを視聴し放題です。テレビの普及が標準語の普及に貢献したように、ネットの普及は英語の普及に貢献するでしょう。

英語ニュースの視聴を続けたら、次の段階、たとえば、留学を想定しているのであれば、自分が専攻する分野の学術書、それも日本語で書かれた本を読み、次に英語で書かれた学術書を和訳していきます。

ここまではインプット(受信)です。その次の段階はアウトプット(発信)になります。まず、日本語で文章を書きます。最初のうちは500字とか1000時とかがやっとではないでしょうか。そして、今度は和文を英文に翻訳していきます。

日本語で文を書き、それを英文に訳していく、そして、英文を音読する。この一連の過程も時間が経過するにつれ、日本語で書く作業は省略し、英文を書きだして、それを音読する、さらに慣れたら、英文も書かず、自分の考えを英語で発声してみる。

英語で発声することが連続でたとえば30分ぐらいできるようになるかどうか。勿論、何も見ないで。その内容も学術書に相当する語彙力があるかどうか。これができるころにはおそらく英語ニュースも聞き取りができるようになっていると思います。

そして、ここから留学、すなわち海外での生活を想定しているのであれば、日常の英会話を意識した練習も取り組みます。自分のことを日本語で書き、それを英文に変換し、発声してみる。

自分のこと、つまり、個人史であり、家族史であり、出身地のことであり。それができてから、市販の英会話の本を買って、あるいは図書館で借りて読むことをお勧めします。日常英会話に役立つ汎用性のある表現が紹介されているので、英語圏に言った時には役に立つでしょう。

次のそうした自分が思うことを英語で表現することに慣れたら、実際に英語圏出身の外国人、あるいは非英語圏出身であっても、英会話ができる外国人と話をする機会をつくることです。

英語圏の語学学校に行く必要はありません。費用対効果でいえば、1対1で話をすることが最も効果が高いのです。大学であれば、外国人留学生もいますから、そうした人に接近して、たとえば、食事をおごる、その間、一緒に会話をする。そうしたほうが投じる金銭に対する効果ははるかに大きいでしょう。

語学学校というところは1人の講師におおむね15人程度の学生がいます。授業の流れとしては、生徒に教材となる紙の資料を配り、それにもとづいて、授業を進めます。講師が解説し、それを受けて、生徒どうしで2人組になって、話をする、という形式をとります。

学校にもよるでしょうが、人口比からいって、中国からの留学生が目立ち、教室では講師の英語よりも生徒の中国語のほうがたくさん耳にはいってきます。だから、海外の語学学校が最良の選択肢とは思えなくて。

理想は英語圏の大学院で博士課程までいった日本人講師と英語圏で生まれ育ち、英語圏の大学院で博士号を取得した外国人講師の2人が教え、生徒は全員日本人、というのが望ましい環境ではないでしょうか。

語学の習得だけなら外国にいく必然性はありません。大学の図書館に入り浸り、英字新聞を翻訳し、英語のニュースを聞く、あるいは英文を書き、それを人が周囲にいないところで発声してみる。こうした訓練を1日、2時間、週末は6時間する。やがて、自信がついたら、学内の留学生と話をする機会をつくる。こうした生活を4年間続ければ、国内にいても、語学はかなり身に付くでしょう。

大学、大学院留学を想定しているのであれば、NHKラジオ英会話、テレビ英会話、英会話教室での勉強は必要ありません。まして、大学の英会話サークルに入るべきではありません。メンバーの多くは雑談サロン目的なので。入れば、余計な人間関係に巻き込まれます。やめようとしても引き留めてくることもあるのでなおさら入るべきではありません。

海外の語学学校に関しては、受験対策コースを介して、現地の大学、大学院へ行くルートもあるので、そうした考えのもと、語学学校に通う選択肢はあるでしょう。







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