見出し画像

アンモニアの未来

こんにちは。住環境アドバイザーのMadayoです。

みなさん、アンモニアについてどのような知識をお持ちでしょうか?身近かでは、私たちが毎日排泄するものに含まれ、植物の肥料としても役に立つものという理解が一般的ではないでしょうか。私もご多分に漏れずその程度の知識でおりました。ところが、ここにきて未来のエネルギーとしての役割が非常に増してきました。今回はそのような内容です。

私は、未来のエネルギーは水素が担うべきだと何度も訴えてきました(自分勝手に)。ちなみに、オリンピックとパラリンピックの競技場に灯された聖火の燃料が、水素だったって知っていました?という話はともかく。ところがこの水素は、作るためのエネルギーやコストがかかりすぎて、なかなか実用化ができないという現実があります。一方で、地球温暖化は待ったなしで温室効果ガスの削減が急務になっています。化石燃料が目の敵にされていながら、いっきに水素社会への転換が、技術的にも、コストの面でも進めないという現実が目の前に立ちふさがっているのです。

そこで、アンモニアがにわかにクローズアップされてきました。つなぎのエネルギーとして十分に活用できるかな???と云う訳です。

アンモニアの元素記号(分子式)はNH3。つまり、窒素1に対し、水素が3。このなかにはC(炭素)が含まれませんので、仮に燃やしたとしても炭酸ガス (CO2)が出ることが全くありません。そこで、化石燃料に混ぜてアンモニアを焚いたら,CO2の削減になるということになったみたいです。

実際に実験プラントが発電所などで作られ、燃やす際にどのような影響があるかの実験を繰り返しています。“N”が含まれますので、燃焼時に窒素酸化物が生じます。その問題をクリアする必要がありますが、いきなり水素社会になる前に、途中の水素“化”社会的位置付けで活用が進むようです。

また、水素の運搬は液化する場合、マイナス253℃に冷やす必要があるのに対し、アンモニアはマイナス33℃程度(常温では約8.5気圧⇒タイヤの気圧)で液化できるため、技術面やコスト面で水素より容易に輸送できるというメリットもあります。
私たちは、まさに一日でも早く化石燃料の使用を止めなければならない現実の中におります。でも今すぐにガスを止め、ガソリンを使わずに生活しろと言われても、そんなことはできません。電気さえまだ化石燃料に頼って作られています。しかしその反面、線状降水帯や、超大型台風などに直面して、温暖化の影響をもろに受けている現実もありますね。

願うは、CO2を出さずに普通の生活ができる社会を一日でも早く実現できることなのです。と云いながらも、私は電気とガス使用の契約を大阪ガスと結んでおり、ガソリン車に乗って仕事をしております。当面の理想としては、太陽光発電の電気のみを販売する事業所とエネルギー使用の契約をし、さらに電気自動車を使うべきだと思うのですが、我が家の物理的環境から、それができない現実にあります。やはり、社会インフラがCO2削減の方向に進んで、その恩恵が私たちの生活にも浸透してくることを願うばかりです。

日本は、世界の中でも環境対策に於いて最先端の技術を持っている国なので、政府の掛け声と予算配分次第で、理想の方向にすすむことができるのですが、なぜかそのような掛け声は聞こえてきません。TIPS通信を書いている今、自民党の総裁選が始まったばかりで、この通信が発行される頃には総理大臣が決まっていることでしょう。誰になったかは知る由もないですが、新しい我が国の指導者に期待したいです。早く温室効果ガス排出ゼロ社会を構築してください。アンモニアと水素は、その切り札になるガスです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?