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親を看取って

こんにちは。健康生活アドバイザーのだんごママです。

高齢の親たちが心配になり、大阪から四国へ仕事を移して9年目を迎えました。当初考えていたより長く親の近くにいることができましたが、立て続けに3人を見送ることになりました。3人とも病院で死にたくない。今更治療は受けたくない。と口癖のように言っていました。

義母は義父が骨折し、自宅で生活できなくなってから一人で暮らしていました。認知症の周辺症状が気になり始めたころに大腸がんが見つかり、義父と同じ施設に入所しました。病気の進行具合を考えて、緩和ケア目的で入院しておいたほうが良いと幾度となく入院を勧めましたが、痛みもなく、食事もできていたので入院は拒否していました。とうとう痛みが出始めたとき、看取りも行っている施設に入所していたのですが対応できず、あらかじめ声をかけていた緩和ケア病棟のある病院に緊急入院しました。痛み始めたと連絡をもらってからすぐに対応を始め、入院後すぐに痛みを取ってもらい、連絡をもらってから20時間後に亡くなりました。

母は、81歳の時に心筋梗塞を起こし、徐々にADL(日常生活動作)が落ちていきました。救急病院への入退院を繰り返し、そのたびに、病院で死にたくないといい、4度目の退院時に酸素ボンベを持って帰ってきました。心臓機能が衰えてくると水の体外への排泄が滞るようになり、呼吸苦を自覚するようになります。それでも、循環器内科の受診を拒み続けました。最後の2週間は全身の浮腫傾向が進み、先が長くないことはわかりました。それまでに訪問診療の契約を結ぶよう勧めていましたが結局実現しませんでした。私が勤務している病院だったら、無理に入院させられることもないだろうから受診してもいいと言い出しました。すぐに病院へ向かいましたが、病院に向かう途中の車の中で息を引き取りました。本来なら、不審死として警察に連絡しなければならない状況でしたが、母の病状をよく知っている医師がいたおかげで死亡診断書を書いていただくことができました。

自宅で亡くなっても、24時間以内にかかりつけ医の診察・治療を受け、持病によりなくなっていれば死亡診断書を書いてもらうことができます。24時間を経過していても、かかりつけ医または担当医が自宅へ出向き、持病による死亡で間違いないと確認出来たら死亡診断書は書いてもらえます。義母は、かかりつけ医が緩和ケアに対応できず、母はかかりつけ医として対応してもらえる医師に診てもらっていませんでした。親の望む最期を迎えさせてあげたいと思っても、その意に沿うのは難しいです。いざというときの対応について、夫婦で対応を話し合っていたので落ち着いて行動でき、無事に見送ることができたと思っています。

誰しも、ピンピンコロリを理想としていると思いますが、日本の死因ランキング(1位 悪性腫瘍 2位 心疾患 3位 老衰 4位 脳血管疾患 5位 肺炎)を見ると、かなわぬ夢のように思えてきます。
在宅医療が進み、がんの末期でも痛みのコントロールさえうまくいけば自宅で麻薬などを使いながら最後を迎えることができます。心臓疾患も緩和ケアの考え方を取り入れ、自宅で最期を迎えられるように動き始めています。いざというときの対応をあらかじめ考えるのは冷たいと思う方もいると思います。自分の最期をどう迎えたいか考えることも大事ですが、看取る側も、情報収集はしっかりとしておいたほうが良いと思います。

義父は、大腿骨骨折からリハビリ中に小脳梗塞を発症し、徐々にADLが低下し、幾度となく誤嚥性肺炎を起こしました。最後は誤嚥性肺炎から回復する見込みが望めない状態になったので、病院で看取りをしました。

3人を見送り、自分の望む最期を迎えるには、家族や地域などの理解と協力が欠かせないことを実感しています。私がその立場になっても、まだ大丈夫だからほっといてくれとは言わないようにしようと今は思っています。今は一人残った父の最期をどう迎えさせてあげるか、父と同居している妹と話しをしながら見守っています。治療対象になるような持病がなく、ワクチン接種と介護認定の書類作成を依頼するだけのかかりつけ医しかいない状態の95歳です。できるだけ穏やかな最期を迎えさせたいと思っています。

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