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クオリティーオブライフ

こんにちは。健康生活アドバイザーのだんごママです。

 皆さん。下肢静脈瘤をご存じですか。10人に1人が発症すると言われる良性疾患です。年齢を積み重ねるごとに症状を自覚する人が増え、出産経験のある2人に1人が発症するとも言われています。遺伝も大きく関係し、親が発症していると、子どもも高確率で発症します。

母親はかなり目立つ静脈瘤があり、私も出産後目立つようになってきました。ほぼ立ちっぱなしの仕事で、弾性ストッキングをはいて続けてきました。ただ、夏場になるとナイロン製の弾性ストッキングでかぶれるためはくことができません。おととしまではつらいと思わなかったのに、去年の夏は終業後に歩いて帰るのがつらいと思うようになりました。還暦も過ぎ、むこうずねにできていた血栓が青黒く変色し、痛みがで始めたため潰瘍になる前に専門外科を受診しました。

エコー検査で下った診断は、下肢だけでなく上肢も静脈の逆流が起きているとのことでした。もし、ハワイ旅行で飛行機に乗るなら、血栓ができないように抗血栓薬を飲んだほうが良いレベルといわれました。幸い血栓は見つかりませんでしたが、上肢に至っては、本来2ミリほどの血管の直径が2センチ近くになっており、日帰り手術の適応ぎりぎりのところでした。左膝下の後ろに目立つ瘤があるくらいだと思っていたのに、結局両足の処置となりました。 

局所麻酔で、会話をしながら2時間半ほどで両足が終わりました。2週間は弾性包帯で足をぐるぐるまきにしていましたが、処置後、早くも変化がありました。こむら返りの痛みで目が覚めることがなくなり、年齢的に夜間トイレに起きるのが当たり前と思っていたのに目が覚めなくなったのです。太くなった足の血管に上半身に戻りにくくなった水分が溜まり、寝て上半身に戻ることで、夜中にトイレに行っていたようです。足が軽くなった分、早く歩けるようになり、階段を上るのも苦ではなくなりました。あまりにも疲れるので仕事を辞めようかと思っていたのに、まだ現役が続けられそうです。

静脈瘤も進行すると潰瘍や皮膚炎になり入院治療が必要となります。どんな病気やケガにも言えることですが、早めに受診することで生活の質が上がります。足の爪を深く切りすぎ炎症を起こし、そのうち治るだろうと思っていたら、1か月足らずで膝下切断に至った方。2日前から頭痛があり、吐き気もあったのに風邪かなと思い自宅で脳出血を起こし手遅れになった方。転倒した後、足の付け根が痛いのを我慢していて車いす生活になった方。病院勤務の中で、もう少し早く受診してくれていればと思うことは多々あります。日本の医療は、外国と違いフリーアクセスです。いつでも受診できるという安心感から手遅れにならないよう、早めに行動することをお勧めします。

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