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シングルマザー、コロナになる③

8月26日

すこしずつ身体が楽になってきているような気もする。だるさはまだあるけれど。熱は相変わらず、平熱、時々微熱。ただ微熱の頻度は下がってきたような。確証はないけども。食事のとき気づく。ここに来て、匂いが全く分からない。「ねぇ、匂い、する?」息子に尋ねる。「しない。どうしよう。」不安な顔で答える息子。とりあえず検索して、だいたいの人はひと月くらいで戻るというのを読む。大丈夫、治るって。息子をなぐさめる。私も息子も、味はする。それが救いだ。夜、マンゴー味の蒟蒻ゼリー的なものを飲む。飲み終わってから「何味だっけ?」と思ってパッケージを見る。嗅覚のない世界において、香料頼りの食品は、甘味料の味しかしないんだと知る。

8月27日

あ、よくなってきた。と感じる。動けるようになってきた。熱は一日中平熱だ。息子と座って、テレビを見ることも出来るようになってきた。ちょっとゲームもした。匂いは相変わらずまったくわからない。夕食に蕎麦を茹で、練りごまを使ったつゆを作る。ゴマは香りが全てだった。つゆはしょっぱいだけだった。大好きな練りごま。もったいなかったなぁ。夜中、すこし息苦しい気がして焦る。でも翌朝には消えていた。気のせいだったかな。

8月28日

終わった気がする。よかった。今日も大丈夫。食欲は出てきたが、絶食に近い感じの日が多かったので食べるのがちょっと怖い。たぶん胃が赤ちゃんみたくなってる。すこしずつ、負担のなさそうなものから食べてみる。トマトの味はわかる。おいしいと感じる。そういえば昔、悪阻のときもトマトだけは食べられたな。トマトってすごい。

8月29日

元気。ただ体力が落ちきっている。筋トレなどしながらだらだら過ごす。だらだら過ごすから体力が戻らないんだよなぁと思いながら。息子の新学期の準備などをする。通信簿の「家庭から」の欄、いつも何書くか迷う。そもそもあれは誰宛てなのか。なんとなく先生に宛てて書いているけど、通信簿は子供への評価であって、そうすると子供宛てなのか??

8月30日

自宅療養最終日。上司や職場の方々へ、お礼とご報告のラインをぽちぽち送る。自分が突然、半月以上も仕事を休むことになるとは思わなかった。申し訳ない。ただ、芸能人など代わりの効かない一部の職業を除いて、そうわたしのような一般人において、人ひとりいなくても、会社は回る。コロナ禍で、みんな気付いたよね。これは、きっといい事だ。子供が元気でうるさい。明日には、外に出られる。もうすぐだ。


なんでもない一人のシングルマザーの、コロナ闘病記はこれで終わる。ただの記録でごめんなさい。今日は家じゅうをアルコールで雑巾がけしました。やっと、終われたかな。すっきり。今のところ、後遺症は嗅覚障害くらい。あ、シャンプーするとき、抜け毛が多くなった気もする。え、加齢?そうかもしれない。抜け毛ってコロナの後遺症にあるのかな。わたしは毛量がすごくある方なのであんまり気にしていません。

嗅覚障害が治ったら、またnoteに書こうと思います。いつ治るかな。

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