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Ascenders College プロコース 0期 第3回 ~部位開発 上肢編~

初めまして。大学2年の渡邊幸太です。

今回はAscenders  College プロコース第3回
「デッドリフト」「ベンチプレス」「部位開発上肢」についてまとめます。

前回、前々回では体幹、下肢の部位開発とスクワットを学んできました。そちらの記事は海老原さん、駒谷さんがまとめてくださってますので是非ご一読ください!

それでは本編に入ります。

 今回ははじめにデッドリフトを行いました。デッドリフトはスクワットに比べて、手でバーを持つので難易度が少し上がります。あとはスクワットと同じ要領です。

 エラーとしては
・体からバーが離れる
・バーの軌道が蛇行する
・腕で持ち上げる(肩甲骨の挙上が入る)
などがありました。 ここで一旦部位開発に入ります。


①鎖骨

 腕は鎖骨から動きます。鎖骨のポジションが変わるだけでそのさきの腕がよく動くことを体感しましょう。

鎖骨を前に出すと腕は体の前方まで運ばれ、鎖骨を後ろに持ってくれば腕は斜め後ろに運ばれます。鎖骨の動きで腕がこれだけ動くというのを感覚知として知りました。

 

②肩甲骨


次に肩甲骨です。
肩甲骨は外転下制。これをしっかり出来るように開発していきます。

まず下制からです。
ダンベル(5~8kg)を気をつけの姿勢で持ち、重さに任せるようにして腕を下に引っ張って貰います。この時体幹の側屈が入らないように注意してください。どんどんダンベルに引っ張られると左右で肩の高さが変わってきます。このようにしてまず肩甲骨が落ちたポジションを認知します。

今度はショルダープレス的な構えをとり、同じようにダンベルに任せるようにして肘は屈曲したまま下に引っ張って貰います。

そうすると肩甲骨の下あたりから腰部にかけての筋肉を感じることができ、それを感じたらそこに自分で収縮をかけます。それが肩甲骨を下制させる筋肉です。そしてその収縮を捉えたまま肘を伸展させ、ダンベルを降ろしていきます。

 肩甲骨を下制させる筋肉の収縮感を覚えてきたらどんどんダンベルを軽くして同じことをします。最終的にはなにも持たずにやってみて、同じように下制させることが出来ればこのエクササイズの目標は達成です。

このエクササイズで下制させる筋肉の収縮感を感じれない場合もあります。そのときは自分の腕の角度を変えてみてください。ポジションが悪いことによって肩にばかり収縮が入ってしまうことがあります。

肩甲骨を下制させると肩甲骨下角が鳩尾のあたりまで落ちてきて腰部のあたりまで収縮を感じられると思いますが、これから言えるのは腕はそのあたりから扱うということです。この筋が抜けると、下制を維持できなくなります。

下制がわかったらディップスと懸垂で確認をします。
ディップスでは下制を維持したまま地面を押します。
懸垂はここでは肩甲骨の下制のみで体を持ち上げて見ましょう。肘の屈曲は使わずに肩甲骨の下制のみです。

 次に外転です。外転は前鋸筋で行います。

うつぶせになり、ばんざいをします。その状態で肩甲骨を外転させていきますが、これだけだとまだ前鋸筋の収縮感がわかりずらいので、ばんざいした手の下にトレーナーが手を入れます。選手はその手をチョップし、トレーナーは手を持ち上げていきます。選手の上半身は地面から離れ浮いていきますが、この時に前鋸筋の収縮を感じることが出来ます。

これでも前鋸筋が入らない場合、肩甲骨の下制が甘い可能性があります。先ほどの下制エクササイズで覚えた背中の収縮をかけ、肩甲骨を下制させた状態でさらに上腕骨を外旋させ同じように持ち上げられてみてください。前鋸筋にしっかり入ってくると思います。

ここまで外転下制でした。次に上方回旋に入ります。

上方回旋は腕を上げる際に起こりますが、多くの人は肩甲骨の挙上が入ります。これを先ほどの下制の筋で抑え、上腕骨が上に上がるのに対して逆に肩甲骨は下がっていくような動きにします。

ショルダープレスでこの動きを確認します。上方向にブレスしていく際に、挙上が入らないようにプレスしていくと背中にきつさを感じられると思います。

 ここまで部位開発を行ったら肩甲骨の位置によって動きが変わることを体感してみてください。

ペアになりパートナーと手首あたりを握りあって引っ張りあいます。このとき肩甲骨外転下制を作ったときとそうでないとき(内転・挙上)との差を感じてみてください。圧倒的に外転下制の時が楽に力を出せると思います。

 次に野球のピッチャーのリリースの形を作ってみて、外転下制とそうでないときの差を感じてみてください。こちらも圧倒的に外転下制のほうが楽に力を出せます。

もう1種目です。握りこぶしを作りパートナーの胸に押し当てます。肩甲骨外転下制を作ったときとそうでないときとどちらのほうがそのまま押し込めるかやってみてください。これも外転下制が圧倒的に気持ちよく押せます。
このとき外転下制のポジションを変えずに、手の甲と肘頭の向きを揃えることもしてみてください。揃ってないときと押し込める強さが違います。

相撲の蹲踞の姿勢で手のひらを空に向けお腹の前で揃え上から押して貰います。これも肩甲骨のポジションにより全然違います。

③前腕

 次は前腕の回内・回外です。
前腕の回内・回外は肩関節内旋・外旋と分けて行える必要があります。分けて行えることで、肩甲骨の外転下制を保ったまま動作を行うことが出来ます。

 腕を前ならえの状態にし、回内・回外を行ってみましょう。
また、逆に回内・回外を抑えて肩関節の内旋・外旋を行ってみましょう。 これは反対の手で手首を抑えると簡単に行うことが出来ます。

④手・指


最後に手・指です。
ものを握るときにがっと全体で握るのはよくないです。
MPだけ曲げるパターンとMPは曲げずにDIPとPIPだけ曲げるパターンがあり、これは人によって異なります。どちらが優れているという訳ではありません。このタイプの違いにより選手の持っているいい感覚も変わってきます。

これらの部位開発を行ったら統合するためのデッドリフト、ベンチプレスを行いました。

デッドリフトは構えでポジションを取ったらあとは押すだけという感じです。腹圧が入ってるのは大前提として、肩甲骨のポジションを正しく作ることで腕の変な力みはなくなりました。

ベンチプレスは肩甲骨の下制をしっかり入れることを意識しないと下制が入りきりません。肩甲骨下制の結果腰のあたりに握りこぶし1つ入るくらいのアーチが出来ます。また、ベンチ台に寝転ぶと内転を入れたくなりますが、それを我慢して外転です。これらを動作中ずっと維持していると背中がつりそうになります。それが正しくポジションをとれたベンチプレスになります。


以上でAscenders College プロコース第三回の報告を終わりたいと思います。今後もプロコースの報告は続きますので、是非ご覧になってください。ご拝読ありがとうございました。




 

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