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木星が表現された岡本達弥さんの器


倉敷市本町のアートスペース路ゞに、倉敷酒津焼・兜山窯の三代目、岡本達弥さんの新作が展示されていました。達弥さんの作品は、精悍で整った造形が特徴です。新作は、高さ8.8cmの小さなかわいらしい一輪挿しで、首が短く、胴体がなだらかに、ぽってりと膨らんだ形をしていて、両手でぴったりと包み込むことができます。

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岡本達弥さんによる酒津焼の一輪挿し

しかし、なんと、その胴体には、太陽系最大の惑星、ジュピター(木星)が見えるではありませんか。

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木星は、直径が地球の11倍、質量が320倍という巨大惑星で、10時間という猛烈な早さで自転しており、遠心力によって赤道部分が膨らんだ楕円球をしています。表層の大気がジェット気流となって、層状あるいは渦巻き状に流れているのが地球上からも観測できます。

器の表面に、ガリレオが手製の望遠鏡で発見した、4個の巨大衛星(イオ、エウロパ、ガニメデ、カリスト)に相当する、黒い影が映っているのもリアルです。

偶然が関わった、木星の似顔絵と言うべき、神秘的な造形です。


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