石原路子さんのテディベアによる竹久夢二の桜下夢幻世界の再現

筆者が所蔵するテディベア作家・石原路子さんの作品が、一体増えて、5体になりました。

石原さんのテディベアは、作る傍からすぐに熱烈な収集家に購入されてしまうので、多くの人の目に触れる機会がないのが、残念なのだそうです。

筆者は、テディベア教室の生徒ではありませんが、石原さんの信頼を得て、工房に出入りさせてもらい、自分に語りかけてくる個体を取り置きしてもらっておいて、その子の方から家に連れて帰って欲しいという声が聞こえたときに、所有するようにしています。

私を連れて帰ってと、目で訴えかけてくる、モヘアのテディベア

筆者のミッションは、その子達を必ずデビューさせることです。

５体全員に出演してもらうのには、どんなテーマがよいか考えて、書斎で図録をめくっていたところ、竹久夢二・作「桜下五美人」＊が目に入りました。

竹久夢二・作「桜下五美人」（大正10年）

さっそく竹久夢二の世界を再現するために、５体のテディベア全員に出演してもらいました。桜は、染色家、川月紅さんによる薄紅色のストールで表現してみました。

「桜下五テディベア」（令和3年）

この空気感はいかがでしょうか？

多くの人に、石原さんの子ども達のお披露目を、楽しんでいただけたら幸いです。

＊古川文子・編：夢二郷土美術館所蔵　竹久夢二名品100選. 東方出版. 2007. P64・65

追伸

テディベア達の産みの親である石原路子さんご自身から、本記事に「スキ」をいただきました。たいへん嬉しく、光栄に思います！