大原家の釜と釜戸
画像は、倉敷の大原家の台所で長年、家族の食卓を支えてきた釜と釜戸です。その、きりっと引き締まった美しさと、温かな存在感の中に、二人の女性の肖像画に通じるものを感じました。
大原家の釜と釜戸
一人は、大原美術館所蔵の、エドゥアール・マネ《薄布のある帽子の女》(1881年)です。モデルは誰か判っていません。
エドゥアール・マネ《薄布のある帽子の女》1881年 *
もう一人は、熊谷守一の《某婦人像》(1918年)です。モデルは後に守一の妻となった大江秀子です。
熊谷守一《某婦人像》1918年 **
二人は正面を向きつつも、柔らかく視線を外していて、温かな内面が伝わってきます。
図版は、下記より引用しました。
*学研G-ART PROJECT・編:はじまり、美の饗宴 すばらしき大原美術館コレクション. NHKプロモーション・学研プラス, 2016. P84.
**熊谷守一:熊谷守一画文集 ひとりたのしむ. 求龍堂, 2008. P22・23.
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