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末石泰節さんの花瓶
画像は、備前焼の花瓶です。
![画像1](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/49931087/picture_pc_c77cacd7ae34b7a5f0b035489323246d.jpg?width=800)
岡山市北区丸の内1丁目にある、小野珈琲店の店内にディスプレイされていました。高さは30cmほどある比較的大きなものです。形がチューリップに見えたので、思わず惹かれてしまいました。手前の花びらには、肌にシルクのような明るい光沢があります。
![画像2](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/49931123/picture_pc_290fd0fd42c14d4d11952d6c63482430.jpg?width=800)
隣接した花びらは、シルバーやゴールドの老成した趣を呈していて、一つの花の中に異なった時間を併せ持つ、キュービズムになっています。
備前焼は、渋くて、男性的で、武骨で、存在感があるイメージですが、この作品は、やさしく、女性的で、やわらかく、存在感を主張しません。作陶者は、末石泰節さんです。
セレクトしたのは、小野珈琲店のオーナーである小野恵子さんです。季節の花を生けるではなくて、備前焼だけで春を演出するのは、ただ者ではありません。小野珈琲店はこの作品以外にも、小野さんがセレクトした、さりげないアートに満ちたお店です。
サーブされたお店のブレンド・コーヒーは、苦めを頼んだのですが、口のなかでふわっと保たれて、艶消しされた、やさしい摩擦感のある舌触りを楽しめました。お店の場所は、中国銀行本店を岡山県庁方面へ少し歩いたところです。
(2019年3月30日)
追伸
備前焼作家、末石泰節さんは、とても義理堅く丁寧な方です。このエッセイを読まれた末石さんから、お礼にご自身の作品を贈っていただきました。
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