駄句を一句

葉ボタンを盗む人あり夜の道。

と,詠んだら叙事詩だね、風情がない。と言われて、シュンとしていた。

エッセイ教室に行って、「もう、俳句に手を出すのはやめる」と言ったら、「今まで何句ぐらい作ったのよ」と、聞かれ「50句ぐらい」と言ったら「2000句くらい作ってやっと自分の味が出るんだよ、甘い」と笑われた。

その人は、謎の紳士で元新聞社の校閲で、茶道歌で、元シニアモデルで歌人でもあるらしい。

謎の紳士を見ているのは楽しい。

御年88歳、背が高く、白髪のマッシュルームカットで、リュックを背にさっそうと歩く姿は、そんな年にはとても見えない。

「葉ボタンを盗むひとあり、まではいいんだよ。後の五文字を変えてごらんよ」とアドバイスしてくれた。

立ち直りの速い私は、俳句も短歌も続けてみることにした。

つづける、と言っても誰かについて習うわけではない。

なにしろ、私は貧乏で習い事は贅沢なのであるが、見栄っ張りなので、きっぱりとやめる勇気がない。

習い事やカルチャーセンターに行くと生活レベルの差を感じる、

大体着ている洋服が違う。

趣味の旅行のレベルが違う、世界一周のクルージングなんかざらに出てくる。

おかげで、テレビのクイズ番組には、とっても役に立っている。

自分には縁のない事を追体験することはこのを書くためには必要なことだと思う。


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