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千葉でロシアの話を


この日記の続き。

チケットを買って乗り場の列に向かってから合流。久し振り〜の前にずいぶんな列について驚きを共有し、早めの待ち合わせにしてよかったねと話した。

ここで2つの疑問が解けた。ひとつは2日前に日程が確定するというギリギリだったこと。もうひとつは外房じゃなくて内房になったこと。

前者は天気予報を見ていたと。雨だったらやめようと思っていたから、とのこと。後者は車でアクアラインを渡ってくるだろうと踏んで外房では遠いだろうからと気を遣ってくれていた。
日程を直前で決めること、場所が当初の提案とは違うところだったから自分の心に従う人かなと思ってたので、話を聞けたことで自分の違う思い込みを正せた。

鋸山は行きたかったけど一人では怖くて(なにが、かはよくわからなかった)行けない、けれど一緒に行ってくれる人がいない、だから一緒に来れてよかったと言ってくれた。

湾に入ってくる船
房総半島 館山方面
船内は見慣れないものでいっぱい
あとの評判がよいので撮っておく
でかいものが経年変化しているのを観るのが好き
フ が他の字よりもやや大きい気がする
ここに乗船待ちの車が並ぶ

前はこういう自分のテーマに含まれないものは撮らなかったのをいま思い出した。スマホでよいと思うし、今もそれは変わらないけど、この先で使えるかもしれないし、撮ることでなにか新しい気づきがあるかもしれない。
あ、ちがうな、すっきりしてて好きなんだ、こういうのが。パースがきいて、水平が取れてて、リズムがいい。被写体への興味ではなく、もっと気楽な、ただ画面のリズムを楽しんでいるだけだ。こうやってすっきり収まると安心するし気持ちがいい。

切り出された跡に造られた構造物
ソビエトっぽい
浜金谷駅周辺
鋸山山中
浜金谷駅周辺
防舷材かな
真っ白な船体に錆がついてると堪らない

ロシアと日本の違いについて話を聴いた。日本人は「なるほど」をよく言うよね、使うの好きだよね、と言われた。あぁたしかに。「なるほど」には色んな意味が含まれてそう。「あなたの話している言葉を聴きました。その言葉が意味する内容を理解していますが、自分のなかで同意や納得にまでは至っていません。次の返答を考えています。あなたの発言に対して自分の意見を発するまでちょっと待ってほしいです。今は否定でも肯定でもない立場です」が【なるほど】という言葉かなと話した。マーシャはその辺りも理解していた。

特に面白かったのは「ロシアには無料でもらえるものはない」という話。コンビニやスーパーでお箸やスプーンがタダでもらえることにとても驚いたと話していた。「ロシアでは言わないともらえないってこと?」と訊ねたら「ちがう、買わなきゃいけない」ということだった。日本人はコンビニで箸やスプーンをもらえなかったら憤慨して文句を言う人もいるのに。なんてことだ、すごい恵まれているな、と心から思った。それなのにヨーロッパと比べると物価は安い。もしロシアで日本と同じように無料配布をしたら、一人で全部持って行っちゃう人がいるだろうね、と笑っていた。

海外の人と話すと日本の現状がかなり後進国でうんざりする。立派な家、素敵なインテリア、家族や人や仕事に恵まれても不幸を感じる人もいるし、自分を愛せないから自殺もする。僕自身、ストレスの原因は自分のなかにあるともわかってる。とかく周りを見過ぎて比べて過信があるから落ち込む…。

信仰心についても話した。マーシャは神や仏、万物などではなく自分を信じているという。珍しい人だなと思った。彼女も彼女で多くの経験をしている。

一緒にランチを食べた。セルフサービスのお茶がなくなったので汲みに行こうとして、マーシャにも追加するか訊ねた。マーシャはちょっと驚いた顔をして、まだあるから大丈夫と応えた。
あとでマーシャは驚いた理由を教えてくれた。ロシアでは、飲み物は自分で持ってくる。同じテーブルの人に飲み物を持ってくるか訊ねることはないし、そもそも男性は女性に持って来させるみたい。それで驚いたらしかった。日本人は親切だよね、と話していた。

ロシアという土地、国家、国民の中身がますます気になった。個人主義的なところの多さ。国民の祝日もないから日本のように連休で大混雑にもならないらしい。極東とモスクワの方ではまったく人も違うみたい。莫大な国土だから日本のように街中でエレベーターや階段なんてあんまりない、とか。それは場所によりけりだと思うけれど、ロシア行ったことないからわからない。でも、そうだろうなと思ってしまうものがある。とにかく広い国なんだから。

マーシャは千葉の森が好きだと言う。僕も好きだから嬉しい。またマーシャに会ったら千葉の森でロシアの話をたくさん聴きたい。

石仏の前でポージングするのはマーシャくらい

マーシャと話すのは楽しい。なかなか難しい時代だけど、個人的にはロシアへの興味があるから、ロシア人とも仲良くなりたい。

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