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#僕ヤバ:Karte31考察

ネタバレ記事だぞ


☆ ☆ ☆


桜井のりお先生のつぶやきはこちら!!

先生の扉絵はすれ違ってしまう市川と山田。
山田は見ているが、市川は行ってしまう。

僕はLINEをやっている

Karte15で恋心に気が付いた市川。
Karte30で恋心に気が付いた山田。

そんな二人の3巻の始まりはすれ違いから。
せっかく好き合っているのに勇気を出せないのは山田の方だ。

市川… LINEやってる?
普通だったら十分だけど、市川に真意をわからせるには弱い。

そして、市川の反応はよりにもよって"バカにされてる"。
山田はそんなことをしないと知っているはずだが、どうしても自己評価と現実がマイナスのバイアスをかけてしまう。

プライドから嗜む程度……とぼかして答える市川に、山田は笑顔でツッコミだ。
\\ お酒か!//
このツッコミはやわらかくて良いな。山田の人の好さが出ている気がする。

…………

スマホをじっと見る山田。
3巻からはこういったシーンが非常に増えた。

考えがあるのだが、言い出せない。
山田はLINEを交換したい。けど素直に言えない。
もうめちゃめちゃに弱気である。

Karte16で自分のことが好きなんじゃないかとアタリを付けて接近しておきながら、いざ距離を縮めようとしたら、できない。

乙女かな?……乙女だったわ……14歳の等身大の少女山田。

市川にも送ってあげようか?

あげようか


Karte26で市川が炎上した非常に厄いワード。頑張ってこれは泣けてくる
こんなことを言うのは、嫌なら仕方ないけど~みたいな防衛線を引かないと聞けない気持ちがあるのだろう。
まともに行って玉砕したら立ち直れないんだ
逆に言えば、Karte31の山田は直接聞けない。この時は、まだ。

そして山田の好きなカマキリシリーズは市川にウケてない
市川が話を合わせてくれていると知らない山田なので、当然要らないと拒否られる(Karte35でようやく愛想笑いと知る)。

番外編で市川のツボと山田のツボが違いすぎるのがわかる。

LINEトーク

会話が切れるもなんとか続行を試みる山田。
なのだが、当の市川が分かっていない。

山田のお願いやピンチにはめちゃくちゃ鋭敏なのに、
自分のこととなるとどうしてもメガネが曇る市川。

まあ、このLINEグループトークは山田と市川の生活圏というか、生態の違いが互いに理解できていなくて上手くいかない場面。
友達に囲まれている山田にはわからないし、
友達に聞かれたこともない市川にもわからない。

山田にはわからないよな

まあ全くその通り。
だが、市川もわかってない場面。山田はLINEを交換したいんだ。
Karte25の最後の1コマと通じる、相互不理解のツッコミどころ。

クリスマスまでに彼ピほし~~っ☆

恋人欲しい組 :山田・萌子
恋人興味ない組:小林・吉田

顔色で恋愛への興味がわかるのが情報量ってかんじ。
珍しく萌子の行動が助け船に。

天啓。目を見開く山田。突然我を忘れてがっついてしまう。

……にゃあ、驚愕

市川も当然聞いていて(ひとはカバーの本を手に)、その計画に青くなる。

息をするより簡単だろ!!

当時の私の発言。

誰でもいいから付き合うとなれば、市川の発言は正しい
だけど、山田が付き合いたい人は一人しかいない
その枠はもう決まっていて、目黒区イチ難攻不落なんだろう。

直進

駆け引きナシ。一直線。身内への言い訳も立った。
もはや恐れるものなど何もない。

えっ……本当に?

吉田・ばやしこ・萌子の目線が同じだけど、意味するところは結構違ったのかも。
っていうか山田、この辺りで勘繰られた気がするのだが。

まあそれはさておき、言い訳を手に入れた山田は今度こそとLINE交換をしてくれと市川にアプローチをかけるのだが……。

市川のLINE童貞は……

他人からもらった理由だったためか、前世の徳が足りなかったのか。
市川のLINE童貞は萌子に奪われてしまう(しかもあだな呼びもされてしまった。踏んだり蹴ったりだ)。

ここはもうどうしても萌子の軍配が上がる。
"教えて"の言葉に、市川が断るはずがない
市川は足立の頼み事ですらそうそう断らないんだから。

これはチャンスがあったのに、上手くアプローチできなかったから萌子に先制点を許してしまった。
といっても、何でも上手くいくほど世の中上手く出来ちゃいないんだってことでもある。
山田は14歳。初めてばかりできっとわからないことだらけ。

初恋杏奈は大変だ。

あわあわ

白抜き表現はおおむねポジティブなので、市川は喜んでる。
女子とのLINE交換体験に浮足立ち、市川のアイコンがリゼロのレムであることも判明してしまう。

SNSのアイコンが可愛い女の子の男子、結構いるでしょ。

そして萌子の兄、まさかのオタク。
秋田書店編でマンガに詳しいと自負したのは、このあたりの影響があったのかもしれない。
また、にこにこしてることから萌子は兄の趣味に否定的ではないのかも。
(まあ、今時オタク趣味は割と一般的な趣味だし……)

マンガ趣味が通じたせいか、ニヤニヤする市川。チョロすぎる。

(人殺しの目)

Karte1で人殺しの目で山田を見ていた市川が、
ここにきて山田から人殺しの目で睨まれることになる。

そういえば、Karte1で心を奪われた市川なんですが、今度もまたLINEなんてものを奪われたんですか。
まあ、流石にこれはたまたまの一致だと思うけど。

しかしこの場面、吉田は山田を目で追っている?
幼馴染のおかしな挙動、気になるよね。普通なる。

……が、小林はスマホいじってる。
色恋沙汰に興味がない。そういう無関心で浮気を許すんだぞ、彼氏さん。

上から攻略

当て馬君。
石室君は1巻の扉絵・2巻の扉絵にもいる。太田を差し置いて
ひでえ。デブが何したって言うんだ。

さて石室君、異常に厳しい市川に陸上エースで成績優秀と言わしめる、中々のポテンシャルを持つ男のようだ。
天は簡単に二物を与える。だがフツメンだ。

しかし萌はステイタスで人を選ぶタイプだな。
将来婚活でもかなり選びそう。まあ選べそうだけど。完全に余談妄想。

おなマン

おなマン、語感があまりに最悪なのだが?
※この作者はロロッロ!とかいうとんでもねえマンガを描いています。

マ!?じゃ 仲良いの!?

市川が反応。
山田は即座に気が付いて、ビビッと行動に出る。

ちょっと焦らせるような恋の駆け引きをやってのけるの、天性の頭の良さだと思う。
陰キャだったら全然仲良くないよとかそういうアピールしそうなものだが、
わざわざ近寄って聞かせるあたり、"私売れ筋かもよ?"的な。
いや実際めちゃくちゃ売れ筋なんだけど。

そして市川、同じ屋根の下くらいで焦るのちょっと笑う。
それはそうとおなマンは語感が最悪なのだが?

で、たぶん山田はここまでしかするつもりが無かったんじゃないだろうか。

LINE知ってるんだ?

それは知らないと山田は言う。しかもふにゃふにゃした物言いで。
あまり乗り気じゃなさそうなので、想定外なのではなかろうか。

ところで、石室君に話しかける山田の姿はどうにも陰キャ臭い。
まあ普通か。萌子が異常にコミュ力が高すぎるだけだろう。

さて。ここで山田のIQが爆裂する。

石室くん… LINEやってる?

山田、市川のことしか見てねえ
お前にLINEを聞いたんだと、言外に伝える山田。
大冒険である。

そしてきちんとその違和感に引っかかる市川。
脳内でリフレインされる山田の言葉。

こういう時は市川は察しがいい。
そういう所が山田に信頼されてるんだろうか。
されるよな、されるわな。

特大フルボイス市川
クラス中のみんながびっくりする声を上げて意図せず阻止。

山田はにんまり。ここで察してくれたと察してくれる山田。
控えめに言ってヤバイ。市川クイズを外さない女山田。
そしてこの前コマの市川がやたらペドい。ヤバイ。
僕らの性癖のヤバイやつ。

目的を達成した山田、あっさりと引き下がって幕。


……座ることも忘れて自分の世界に入ってしまう市川に萌子はドン引き。
こうして山田と市川の親密気付かれポイントの加点を潰していくんだ……。

まとめ

1巻は知らずに恋に落ちる所から。
2巻は恋を受け入れて踏み出す所から。
3巻は……ちょっとしたすれ違いから。

まあ、このマンガは全ページ見どころ過ぎて大変ですけども。

3巻の出だしはすれ違いと気付きから。
山田との距離の変化に伴って、女子グループとの距離感もちょっぴり縮まってきてますね。(事故的な接触以外で話しかけられたのは3巻くらいから)

今回はタイトルが非常に重要で、3巻の中で始まったこの事件が3巻の最後であるKarte44で回収されることが最も大きなポイントでしょう。

LINEすら交換できない二人が、いかにしてそこまで踏み出すのかが描かれている……。というところで。

聞けなかった山田。わからなかった市川。
この二人がKarte44でどう変わったのか見て
みると、ちょっと胸に去来するものがあるような気がするのです。




ところでこの回、実は萌子回だったのでは……。

その他

LINEの一番手を取れなかった山田は今後市川の"はじめて"に執着を見せることになるんですが、それはまた別のお話……。

※3巻の連載時のツイヤバは闇の能力者~になっています。
 ライブ感を求める方はこちらもあわせてどうぞ。

 ……アツすぎてヤケドするなよ?


◆ ◆ ◆


感想

とりとめもなく。

さて、久しぶりにKarte31に触れました。
連載は2019の8月ごろだったので、もう1年近く経ちます。
あの頃はだいぶ頭がおかしくなるくらいドップリでしたが、今は結構大丈夫です(何の話?)

すでに山田に嫉妬し始めているダメな読者

LINEの交換すらできなかったんですよ、この二人。
今なんか渋谷で絶賛イチャイチャ中ですけど、おそらくこの12月頭にはこんな……まだもどかしくて……距離感が……。

石室君を当て馬にするあたりから女子らしいというか、戦略的というか、そんな感じの山田が出てきます。
恋を自覚したから山田の見せる行動が全然違うんですが、山田もどうしていいか全然わかんない感じなんですよね。

そんな山田が、Karte44でああなるわけなんですが……。
少しずつ距離が詰まっていくこの静かなドキドキ感は、1巻と2巻のダイナミックさとは違って。
事件とかイベントとかじゃなくて、あたりまえの日常の中で育まれていくのがかなり印象深い巻でした。

この3巻の距離感が掴めないもどかしさはすでにだんだん失われ、渋谷で初デートとか口走るクソデカアホ女~~~~~~~!!!!!うぐおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!
こっちを見ろとか言って……ッ!!なんじゃこれは!!!距離感暴走脱線ひかりこだま機関車ヤーマダか!?アホか!!?!?!ああっ!!?エエッ!!?衆目を!!意識しろ!!モデルだろ!!?!?

どうなってんだ?

てな具合に激変してしまうので大切にしようね。
このKarte31~Karte44までのひと時をさ……。

保健室の先生みたいにコーヒーなんて飲みながら眺められるのは、
きっとこの3巻までだから。


今回の報告は、以上です。

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