2020/10/31のマレーシア首相による新型コロナに関する記者会見のザックリ通訳

突然ムヒディン首相からのメッセージが放送されることになりました。テーマは国内の新型コロナの現状についてとのこと。いつものようにザックリ通訳しました。

国民の皆さん…アパカバァ~?皆さんが健康であることをいつも祈っています。

現在新型コロナの感染が急激に拡大し、その前の6か月間で1万人弱であったにもかかわらず、第三波が発生してからわずか1か月ほどの間に陽性者が2万人も出ました
本日までの総感染者は30090名となりました。

現在サバ州で最も感染者が多く、スランゴール州や九州でも感染の拡大が見られ、州内の多くの地域がレッドゾーンになっています。またフロントライナーへも感染が拡がり、サバだけで300名以上の医療従事者が感染し隔離されています。また警察官も11000名近くが感染の可能性があるとして隔離されています。

国民の命と、生活の保護の両軸でバランスを取る必要があるため、現状ではSOPに従う事を条件に国内の経済活動を許可しています
また、政府としては新型コロナによる国民の生活を守るためにできる限りのことをしたいと思っています。今までに80万人以上が失業したとの報告がきています。

2021年度の予算では、国民の皆さんの生活を支える政策が盛り込まれる予定です。すべての国会議員が、政策の違いを脇に置いて、予算へ賛成してくれることを願っています。目的は国民の生活を守ることです。
また、12/5にはBatu Sapiでの選挙や、今後行われるであろうサラワク州選挙ついてですが、選挙は避ける事ができません。憲法では補欠選挙を60日以内に行うことが定められ、サラワク州憲法でも、議会の解散後60日以内に選挙を行うことが求められています。

選挙管理委員会の職員がBatu Sapiでの選挙を行うことに懸念を示していると聞いています。サラワク州においても同じような懸念があります。

選管の準備した強化されたSOPを守ることが必要です。Batu Sapi地域はレッドゾーンですが、選挙を止めることはできません。サラワク州クチンもレッドゾーンになっているため、クチン地域に出ることはできません。ただし選挙が行われると、出身地域へ戻って投票することを政府は止めることはできません。

選挙で帰省する人全員のPCR検査を行うべきだという意見もありますが、それには大きなコストがかかります。こうした点を取り上げたのは、状況が非常に深刻であることと、憲法を守る必要があることを知っていただくためです。ただし、憲法に沿って緊急事態宣言を発出することができれば、選挙を延期することが可能になります。それができないようであれば、気を付けてくださいとしか言えません。自分自身でSOPを遵守し、自分の命、家族、他の人々を守るしかありません。フロントライナーたちの負担が多くなるためかわいそうに感じます。

職場でもSOPを守り、できるだけ家から働き、出社する場合も、物理的な距離を保ち、あいさつのために拳を突き合わせることもやめてください。国民全体の協力で、新型コロナとの闘いが早く終わることを願っています。
(おしまい)

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