【行った】東京書店巡り2024冬
1月6日(土)
三連休初日、昼頃にゆっくり起き出して東京へ向かう。夕暮れの空にビルがにょきにょき生えてくると東京に来たのだなと実感する。アトラクションみたいだねと連れが言う。
ホテルで小休憩を挟んでから夜の新宿へ。煌びやかなラッピングトラックが何台も通り過ぎる街が日常の人々が存在するのが不思議な感じだ。細い道を行ったり来たりして念願の紀伊國屋書店新宿本店へ。
一階から八階から全部本だ。こんなに嬉しいことはない。普段あまり足を踏み入れないジャンルもくまなく散策する。最上階からぐるぐる下るようにして結局二時間くらい滞在し、十冊購入。
以前から欲しかった本から、あまり買わないような人文書までいろいろと購入し、幸せの重みを連れに持たせてホテルへ帰還。全国的に販売されている本も、通販で簡単に買える本もあるが、やっぱり「今ここで」買うということが好きなのだと思う。手元に届き、読み終え、本棚に仕舞われるまでのストーリーを与えること、それを記録することまで含めた読書が好きなのだ。
夕食は連れのリクエストでパエリアの食べられるお店へ。地下にあるオシャレなバルのカウンターで、慣れない場所にもぞもぞとする。美味しいスペイン料理を食べて、ホテルでゆっくり就寝。
1月7日(日)
早めに起き出し、ぼんやりしつつ上野へ向かう。日曜朝の地下鉄は思ったより空いていてほっとする。連れがモネの展覧会のチケットをとっておいてくれたので、上野の森美術館へ。建物の中は混み合っていて、人酔いしつつも『ジヴェルニーの食卓』が残した脳内の景色と絵画が見せるジヴェルニーを重ね合わせて観る。図録とポストカードをいくつか購入。
上野に来たのだからとわがままを行って、すぐそこのみはしへ。季節限定の苺クリームあんみつに杏をトッピングする。小学生の頃に遠くの親戚のおばさんが杏の砂糖漬けをくれたあの日から、私は杏が好きなのだ。
連れといったん別れ下北沢へ。小田急線に乗り込んだ時点で下北沢を思わせる人々に縮こまる。改札を出ると街自体がカルチャーを体現している。整備された遊歩道を抜け、BONUS TRACKへ。小さめのお店が中庭を囲うように建ち並ぶ。こちらでは二店舗で買い物。
まずはお目当てだった日記屋月日へ。日記をテーマにした本を多く取り揃えるお店で、個人出版本も大手出版社の本も同列に並んでいる。二階へ続く急な階段のまわりまで本がぎっしりと詰まっており、人々は昔から日記を書くのをしてみんとてすなりなのだなと思う。こちらでは三冊購入。
続けて同じ敷地内の本屋B&Bへ。外観と比べて店内は思ったより奥行きがあって広い。ざっくりとしたジャンル分けの本がみっちりと、角の角まで並んでいる。とにかく気になる本がたくさんあって困ったが、なんとか三冊にセーブ。
昨日の紀伊國屋書店もいいが、個人書店でしか見つけられない本は絶対あると思う。どこの書店にも並んでいる本でも、その時に光る本、呼び止めてくる本は、その書店の波長にもよるのだ。
1月8日(月)
この日は連れの用事で銀座の方へ出向く。小田急線には下北沢的人々が乗っていたように、丸の内線には銀座的人々が乗っている。途中伊東屋に寄り道したり、ビル風に落ち葉を引っ付けられながら単向街書店へ。
もともと中国国内で展開していた書店の日本店だそう。店内のほとんどは中国語で書かれた本で、そのなかにちらほらと日本語の本がある。本の陳列スペースはそこまで広くないが、背の高い本棚とそこに詰め込まれた読めない言語の書籍は逆にわくわくする。ここでは一冊購入。
連れの用事が思ったより時間がかかり、予定にはなかったがもう一店舗行ってみることにする。成人の日ということもあり、銀座の街には晴れ着姿の人々が多い。日の当たる道を選んで暖をとりながら銀座蔦屋書店へ。GINZA SIX六階にある店舗は、日本の文化に特化した棚やイベントスペース、そしてアート系の書籍が多いのが特徴的だ。ここでは二冊購入。
連れの用事が終わり、遅めの昼食兼おやつに千疋屋でパフェを食べる。こっちならチャレンジメニューが食べられるくらいの値段だが、それでもそれ相応にフルーツがおいしい。
各々お土産を買って東京から離脱する。読書ももちろん好きだが、本を買うこと買いに行くことの喜びを改めて感じた旅行だった。また別の街でも書店巡りを敢行したいが、その前にうず高い積読を崩さねばならない。
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