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文豪にストレイドッグする

こんにちは。漫画やアニメ、二次創作的な腐女子萌トークするつもりでつくったnoteアカウント、ちょっと音楽ネタにいきすぎていたので軌道修正のつもりでハマったアニメの話でもしようと思います。

地元舞台の醍醐味と2期の落とし穴

最初は今期はじまったアニメの一つとして漫然とみていました。実際の文豪の名を冠したキャラクターがでてくる架空パラレルみたいな?そんな話として受け止めていましたが、思っていたより引き込まれたのは、
地元「ヨコハマ」が舞台だったこと。
しかも意外と忠実に描写しているところが好感もてました。結構ヨコハマを舞台にしていながら似非架空地図で描いてしまってるケースが多く、アニメに限らず実写映画やドラマでも、ロケでとった絵がつぎはぎで、何も知らない視聴者には同一線上の道路のようにカット割りで表現されているところを地元民には即バレで、つじつま合わないカットに興ざめすることがしばしあったりします。その点でいくと、文豪ストレイドッグスはきちんとロケハンされてると思いました。まあ、中には架空なんで、誇張デフォルメされてる場合もありますが、ご当地の各所で撮影したかのようなコラボ商品のグッズ描きおろしとか地元民的には、「ここでいつのまにロケしたんだよう!水臭いぜ!」て没入するほどには楽しくうけとめてました。
そんな文スト、2期で異変がおこります。1期にでてきたアツシくんたちがでてこなくて、かわりに薄髭の青年がでてきます。織田作の登場です。
1期の世界観で刷り込まれているので、突然出てきた主役?の青年の話の行方をおって、急に白い髪のオッサンと対峙しはじめて、
なんかしんないけど、え、青年??そのオッサンやばいぞ??
君、あまりに無防備すぎないか?幼女か??ってなるほどに
なにこのブロマンス的展開??っと久々になんか萌えを感じた矢先。
織田作~~~~~~~~~と太宰張りに心の中で絶叫し、
深夜アニメをみてマジ(´;ω;`)泣き号泣してしまいました‥‥
※詳細はサブスク配信などで一気見してください。
 ちなみに織田作の回は「黒の時代」といいます。

その後、1期のメンツに話はもどりますが、私の心はもどりませんでした。彼があまりに鮮烈すぎました。織田作。そしてジイド。

※最近ではNYパンクの女王とよばれるPスミスさんがインスタに文ストアニメ織田作シーンを写メでアップされてて、、やっぱ織田作という男は全世界に響くんだなと実感した。詳細はこちら

突然のフランス文学ブーム、そして澁澤

そんなこんなひっさびさに文ストのおかげで元ネタ作家の小説を読み直す日々がはじまります。もちろんはじめて触れる小説もあります。
ジイドとかもち織田作も、あと坂口安吾もこの機会で初めて読みました。
文ストの作品から、元ネタ小説を手に取ってみる、という興味喚起を起こさせることに、この「文豪ストレイドッグス」という作品に価値があるなと実感。そしてもとより好きだった作家がそのうちでてこないかなっていう、希望、妄想も膨らみます。その希望がドストレートに跳ね返って即死するとも知らずに。。。それまではひそかに楽しみにしてました・・・が。。

まさかの澁澤!そんでランボー!!!ベルレーヌ。。。。。

立ち直れませんでした。。。。逆に。

詳しくは、サブスクで見てください。3期のはじめ「青の時代」と
映画「文豪ストレイドッグス」

フランス勢

企画展で気づく点と点

文豪だけでなく、刀剣という地味渋い分野を「刀剣乱舞」というゲームでもって、文化そのものに脚光をあて見直されるように、漫画、アニメ、ゲーム等で再発見?的な喚起を起こす、この一連のパワーはとてもよいパワーだなって常々思っております。
たかが漫画とか、アニメとか、と侮るなかれ、なんであれ、元ネタに興味喚起されて、そして読まれる、というムーブメントは、文学界でもとても良いことだと思いました。

そんな中で、文学館などでは、文ストとコラボして作家の特集展が開催されてスタンプラリーにも行くほどにすっかりはまり、様々な企画展に足しげく通うようになりましたが、その中でも澁澤龍彦展 で、ある気づきを得ます。
それはショーケースに陳列された書籍についてでした。
それらの本はある出版社から発刊されたもので、多々陳列されており、そしてその出版社は我が家でとてもなじみある方の会社でした。
そのことが気にかかり、思い切って固有名詞で検索してみたら、とある事実にたどりつきました。

自分の興味があることをネットの海にコッソリと解き放つと言うのでしょうか、、、
その内容はどうあれ、極めて個人的な検索値でも、このようにとんでもなくピンポイントな情報がひっかかるとは夢にも思いませんでした。
世の中ほんといろんな方がいらっしゃる。

何はともあれ、

澁澤展に展示されていた書籍→
父の元上司の出版社→
澁澤さんに関連あり?→
固有名詞で検索→
で、
調べた結果発見したのは、中井英夫氏からみた戦後まもないころの日記形式の書籍でした。
かの氏がこの本にどうやら出でくるらしい。

さっそく、かの中井英夫の本を探して読み、そこには太宰の名前もでてきて、アニメ?の向こうの元ネタの世界が急に距離が近くなりました。
ついでに父にもそれとなく、話をきいてみたけれども、その方はその書籍に描かれたような過去を一度も話したことなかったと、というか常に未来、先の事を考えている人だったと、マジレスされてしまい、「はい、さようですか」とスゴスゴ退陣したのですが…

思えばかの氏は、なぜか私にも気をくばってくださり、「お嬢さんにぜひ」と父を通して天文学の書籍や気になる記事の切れ端をいただいたりして、自分では勝手にきっとスピリットが同じなんだとおこがましくも思っていました。

いただいた本を発掘 その1
いただいた本その2(上2冊)
下段の本は当時、私がハマって読んでた本


その氏はすでに亡く、またその氏についてきいた父もなくなり、もうこの話について聞く機会もつながりもなくなってしまいましたが、、
もしタイムマシーンがあったら、氏にあって黒鳥館の話を根掘り葉掘りききたかったと、、そういう人生時計のすれ違いにとても切なく思ったのでした。

と、以上、今期のアニメと漫然とみていた作品から、文学にどっぷりはまってみたら、我が家ヒストリーにまつわる方の思わぬ過去?と文学界とのつながりを発見しちゃって、こんなこともあるもんだな、っていう、お話でした。

さいたまの文学館にて。田山花袋


かなぶん芳名帳にかかせていただきました

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