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レート1700到達・シータ紅蓮ゾルゲ(デュエプレ18弾環境ND)

※全文無料です。気兼ねなく。

こんばんははじめまして。海月です。

書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。

自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。

とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。

さて、18弾リリースから二週間強が経過しました。

一週間経過頃にレジェンドタッチして、その後多量の不具合が発覚したことからランクマッチを控えていましたが、2/10に修正が実施されたので、そこから9時間ほどプレイして1700まで到達できました。

今回はそれにあたって何を意識したかを少しだけ書いていきます。(少しと言ってどうせ長いです)


環境遷移雑感

リリース一週間経過時点の環境と、その時の考え方については以下参照。

前提となる考え方についても書いています。

大勢としてはあまり大きく変わっていません。

環境トップは依然として『4cメンチ』と『ルドルフ天門』で、この二つは目立った不利がないほどに強力な、否定のしようがないTier1デッキです。

若干勢力が弱まったのは『ターボゼニス』と『速攻』系のデッキで、そのパイは『シータNエクス』から派生した『シータババンディメンジョン』と旧来のデッキに割り振られていきます。

『シータババンディメンジョン』に関しては「悠久」の不具合で「ディメンジョン・ホーン」によるサイキック展開ギミックに問題があったことから流行度合いを測りづらかったですが、修正後に9時間ランクマッチを回した感覚では上位勢によく見られたデッキでした。

私が使ったデッキも基盤は似ているので通りの良さはイメージでき、Tier上位に割って入る可能性があるのだと感じています。

旧来のデッキは主に『エイリアン』と『MRC』で、ポテンシャルの高さで新弾ブームが落ち着いた後、堅実に成果を出してきました。

どちらも『4cメンチ』と『ルドルフ天門』に対して互角に渡りやすく、総合的なデッキパワーが劣るものの、後に続くデッキとして広まっていきました。

前回の記事でミッドレンジビートがキツイ環境だと書きましたが、やはりその流れのままで環境が進展し、その席にはキルターンこそミッドレンジ並みなものの、コンボとコントロール的性質の強いこれらが滑り込む形となっています。


デッキを考える

最初は前の記事にも書いていた『ハンター』の超次元ゾーンを少し変えたものを使っていて、2/10までに1650くらいまで上げていました。

2/10の不具合修正後にこれを使ったところ、あっさり4連敗して1610まで落ちてしまいます。

『ハンター』は先攻を取ればあらゆる対面に微有利近くで戦えるくらいのスペックがあるものの、逆に後攻を取った時にかなりの対面に微不利が付いてしまうのがネックで、この結果も納得でした。

具体的には「リュウセイ・ホール」を積むデッキには、こちらがホールを撃つより先に「リュウセイ・ホール」で大幅にテンポロスを喰らい、立て直す前に「永遠リュウ」などで蓋をされがちです。

後攻からビートして1枚でもトリガーを踏んでしまうものなら即撤退案件になり、弱くはないものの上位帯で安定して使うには難ありだと感じていました。(後手はためるプランがいいと思っていますが、結局素引きの先4「リュウセイ・ホール」で涙をのみます)

こうして『ハンター』を諦めつつも、ランクマシーンが珍しく活気があって1700到達者が続出していたので、私もどうにかデッキを考えたいと思いました。

不具合でランクマを控えていた頃に考えていたものとしては『悠久弾幕』があります。

横並べに対して「弾幕」がどんな対面にも間に合い、時間を稼いだらゼニスを投げる構築で、『速攻』系をトリガーと「リュウセイ・ホール」あたりの汎用呪文で裁けば行けるという想定でした。

ただゼニスが「レディオ」と「ウェディング」はともかく、「弾幕」さえ1枚しかない始末で、生成は即諦めることとなります。

後日似た方向性で考えられたデッキで高レート報告が上がっていて、形にできていることに感心しました。

もう一つ注目していたのが「バルカ」と「ゾルゲ」です。

「バルカ」は着地するとあらゆる対面に大きな制約をかける反撃の狼煙になるカードとして、「ゾルゲ」は確定除去の少ない環境で、展開と除去を両立する能力を評価していました。

この2枚で5色が揃うことから当初は『5cミラクル』を考えていたものの、どうにも形がまとまりません。(通常の『ドロマー天門』も候補でしたが、あまり使いたくないアーキタイプなので候補から外していました)

というのも、今まで終始環境の中心であり続けた汎用的花形文明である黒のカードが、16弾以降陰りを見せて来ていたことがあります。

環境で見る黒のカードはシナジー的な使い方を想定したものが多く、特にグッドスタッフデッキの方向性がかなり強い『5cミラクル』を組もうとした際、無理なく候補となってくるのが「バルカ」と「ガード・ホール」くらいのものでした。

ADまで含めてみても「ロスト・ソウル」が加わって来る程度で、そのほかは「リバイヴ・ホール」「ミカド・ホール」「ファンク」などが候補になるくらいで、「ジェニー・ダーツ」「デスゲート」などはシナジーなしで採用するのは難しいです。

「ミラクル」の2ブーストを安定して決めるのに各文明10枚を確保したいと思った時に、これはかなりの障壁でした。

実際に組んでみると、いっそ「ミラクル」を抜こうかと考えるような構築になってきます。

途中で嫌気がさして色バランスめちゃくちゃで放棄してました

ここから何度か考え直してみても納得のいくものには仕上がらず、ボツとなりました。

ですが、反証的に

・黒を入れない『4cメンチ』がトップTierにいること
・黒を入れた『ルドルフ天門』がシナジー重視のデッキであること
・環境に確定除去が少ないこと

に改めて気づくことができます。

『5cミラクル』を諦めたことと同時に黒を入れたデッキにする選択肢が切れたので、環境的に脂の乗っているシータカラーの方向性で考えていくことになりました。

「ゾルゲ」自体はやはり

・8000のパワーがそこそこ強い(「永遠リュウ」「悠久」を超えないのは愛嬌)
・置き除去効果が『4cメンチ』はじめ刺さる
・確定除去が少なく、バウンスやマナ送りに対しても継続的に出しやすい
・シンプルに色基盤として優秀

ということで強いと感じており、使いたいと思っていました。

最初は白も加えた黒抜きで考えるものの、これは今流布している『4cメンチ』の構築が洗練されていて、「ゾルゲ」よりも優先すべきと感じるカードが多くありました。

私は『4cメンチ』をこれまで一度も触っておらず、微細なアレンジを加えた程度ではプレイングの差から上位帯で戦うには難しいです。

そこで白を抜いて枠を確保し、直近でも使い慣れたシータカラーの構築にしていくことにしました。

やはり前記事で書いたミッドレンジビートダウンで勝ちたい気持ちが残っていたことから、『シータNエクス』を基盤に構築してみます。

正直この時点では結構雑に組んでいて、超次元もお試しとしてメンチ関連の3枚を入れていました。

ただ、数回使ってみると思ったよりもサクサクと勝てて、2時間くらいで1650あたりまでレートを戻すことができます。

気づいたのは、

・「悠久」1枚で『天門』への相性が激変している
・やはり「ゾルゲ」の場持ちは良く、刺さる対面が多い
・紅蓮ゾルゲのコンボもよく決まるが、「紅蓮」が単体で想像以上に強い
・環境に「スパーク」を入れているのが『4cメンチ』くらい

といったことでした。

この方向性のデッキで勝てるという根拠が浮かび上がって来たので、チューニングしながらこれで1700まで行こうと心に決めました。


デッキ解説

戦績:1610→1700 55戦40勝15敗、勝率72.7%、1660以降は一度も1650を割ることなし。

五分~微有利 ⇒ 『4cメンチ』『ルドルフ天門』『シータババンディメンジョン』『シータNエクス』『ターボゼニス』
微不利~五分 ⇒ 『MRC』
不利 ⇒ 『速攻』

※試行錯誤しながらだったのでかなりざっくりです。『エイリアン』には一度も当たらなかったのでわかりませんが、微不利~五分な印象があります。


デッキ特徴および強みと弱み

強みは一言で言えば「デッキのクリーチャーの大部分がマスト除去の対象」ということにあります。

どれを展開していっても相手に除去を強要でき、除去ができない場合にこちら側がアドバンテージを得られるというカードが多いです。

こうしたデッキはアドバンテージの獲得に躍起になって相手への妨害が不足しがちなのですが、そこを補うのが「ゾルゲ」でした。

これによってマスト除去の対象を展開しながら相手の盤面を空けつつ、さらに「ゾルゲ」自身がマスト除去の対象になってくるという状況を生み出していきます。

この点は自身の動きを押し通す性質が強かった従来の『Nエクス』とは明確に異なる点だと思います。

もちろん、続けて除去を充てられる場合の損失は「Nワールド」でリセットすることが可能です。

また、前述した通り、環境上に「スパーク」を採用するデッキが『4cメンチ』程度しかないということも嬉しい点でした。

完璧なケアの方法が「覇」のEXターンくらいしかないこのデッキで、「スパーク」のある対面はできるだけ避けたかったからです。

このために『天門』を除いては過剰打点を作ることで安定した勝利を目指しやすく、「紅蓮」の展開効果がそれによく合っていました。

その『天門』に対しても「悠久」の回答を持てており、環境にあるデッキを一通り見ることができる性質を持てています。

弱点は環境に合わせて構築を寄せていった都合上、受けが少なく『速攻』系に対して耐性が薄いということです。

これについては環境上位ではそう多くないと予想がついていたので、切るべき対象とすることにしました。(本来私は明らかな不利対面を持つデッキは好まないのですが、今回は割り切ってみることにしました。)

また、私にとっての弱点となってしまいますが、「紅蓮」と「ゾルゲ」の効果が複数ストックした時の挙動がとにかく複雑です。

なんとか勝ち星を積み上げることはできたものの、紅蓮ゾルゲが揃った時にプレミをしなかったことはない、と言ってもいいほどにミスが大量発生しました。

効果ストックの表示が10を超えるのもザラ。
今どのクリーチャーを出して、どのバトルが待機しているのかということを直感的に理解するのがかなり難しいです。

時間に追われて焦るとさらにミスが増え、「紅蓮」がターン中同じクリーチャーを出せないことを忘れて自滅するといったことも何度もしています。

一日中回して最後までミス続きだったので、まさに一朝一夕じゃ慣れない処理かな…と思いました。

私だけかもですが。


採用カード

・初動枠

初動の確率はよく神経を遣っていて、11枚取りたかったですが、他に優先したいカードが多くて10に抑えました。

「覇」のGJの勝率にどれくらい影響するのかはわかりませんが、結構「覇」に賭ける場面があることを見てもあまり増やしたくなかったです。

このデッキの特筆することとしては、紅蓮ゾルゲギミックが揃った際の生贄として「ジャスミン」「青銅」を使うことが多々あります。


・ドンドン吸い込むナウ

これの使い方を丁寧に言語化しようと思ったら、それだけで記事一本になるくらいには万能薬のようなカードです。

受けをかなり薄くしているデッキなので、相手に見せる枚数も含めて扱いの難しさが増しています。

「ゾルゲ」の着地前のサイキックの除去や、「ゾルゲ」で処理できない範囲の大型獣の処理など、特に『天門』対面ではマナ埋めが命取りになり兼ねないので要キープです。

前記事の『シータ星龍王』とは違ってNエクスギミックでマナを大量に増やすことがあるため、長期戦になった時の「Nワールド」と「エクス」を絡めた使い回しも頻繁に起きます。


・超次元グリーンレッド・ホール

本当は2枚、3枚と入れたかったカードですが、多色枠で他に削れそうなのが「エクス」くらいしかないと感じ、ピンに抑えています。

このカード自体は極めて優秀なので、コンセプトを少し変えるならばこれが主役になる『紅蓮ゾルゲ』を作ることも可能だと感じています。

あまり環境で見ないカードですが、「ホワグリ」の亜種なので弱いわけはありません。

主な用途は

・『4cメンチ』同様、「四つ牙」がいる状態で「カチコミ」を出してマナから5コストホールを拾い、「紅蓮」を出してリンクさせる
・「ツッパリキシ」を出し、場にいるクリーチャーをパンプしながらアンタップキルを付与して面処理を行う
・先に出しておいた「紅蓮」と組み合わせて展開を行う
・「覇」にアンタップキラーを付与して安全にEXターンを取るチャンスを作る

などです。

元は最初に組んだ構築でマナ回収手段がなかったことと、「紅蓮」の単体の強さに気付いたことからシナジーを狙いたくて目を付けたカードでした。

これを採用したことで「ツッパリキシ」を無理なく採用できるようにもなり、除去に手間取る「永遠リュウ」や「悠久」への回答ともなっています。

前記事で触れた「ブラックブルー・ホール」も含め、この4コスト多色ホールサイクルの可能性は無限大なのでぜひもっと開拓されていってほしいです。


・超次元エナジー・ホール

青の15枚目を求めて採用されたカードです。

当初は「サーファー」がピンでしたが、あちらよりも「エナジー・ホール」の方が活躍機会が多いと感じて替えました。

アクセス先は絞られるものの、1ドローできて「勝利リュウセイ」「パンツァー」「プリン」「ツッパリ」が候補にできるだけでも十分です。


・超次元フェアリー・ホール

リソースをNで回す都合から単色ホールとしては一番優先したく、選択肢も「四つ牙」と「紅蓮」と「勝利ガイアール」が候補にあるだけで十分です。

他の採用デッキと比べても際立つことはないですが、以前まで「勝利ガイアール」による面処理と「ジオ・ザマン」による回収くらいだったのが、マスト除去の対象となるカードを出せるようになったと見るとすごいことです。


・超次元リュウセイ・ホール

基本の『シータNエクス』同様、デッキの生命線になって来るカードです。

前記事の『シータ星龍王』とは違ってマナ埋めは控え、大事に使っていきます。

マスト除去対象になる「勝利リュウセイ」「四つ牙」「パンツァー」「紅蓮」を出せるのに加え、モードで選べる効果も付いていて改めて驚異的な汎用性に気づかされました。

「ツッパリキシ」が出せないのは結構ネックですが、さすがにご愛嬌です。


・サイバー・N・ワールド

役割は墓地リセットから手札リセットへと再び戻ってきました。

17弾初期の頃の感覚に近く、使った時の自分と相手のアドバンテージを強く意識する必要があります。

ハンデスのない対面で先攻4ターン着地ができる時には基本的に狙っていきますが、後手でも3回ブーストされる時には一考する必要ありです。

「Nワールド」を出した後にもう一度「Nワールド」を投げるタイミングなども含め、このあたりの見極めがかなりプレイングが出てくるところかなと思っています。

ハンデス対面はこれを抱えているからといってむやみに手札を放出しないこと。

2回ブーストを撃って4ターン着地させずとも、1回ブーストを撃って5マナ時にホールを経由してからでも十分(あるいはそっちの方が強い)ということは多いです。


・母なる大地

このデッキのテーマでもある「ゾルゲ」をはじめ、フィニッシャーの枠を2枚ずつで4種採用しても問題なくしてくれている立役者。

「永遠」「悠久」「ゾルゲ」などのボードコントロール力の高いカードを早期から出す手段や、「Nワールド」の使い回し、10ターン目以降に「エクス」を引っ張り出してマナ回復する用途に、極めつけは「覇」でフィニッシュをかける、と役割が多く存在します。

改めて7マナで遜色ない活躍をすることがわかるので、3だった紙は脅威というほかないです。

「ゾルゲ」が場およびマナにある時には受けとしての活用法が広くなり、さらに「紅蓮」も場にいれば多数の面止めが可能となります。

相手の「Nワールド」を逆手に取る使い方も重要で、相手のサイキックを除去して1マナ減らしながら強制リセットなど、上手い使い方はたくさん考えられます。


・ボルバルザーク・エクス

使い方は打点というよりはNエクスギミックのマナ回復要因、「大地」の生贄、相手の寝ているクリーチャーの処理です。

トリガーの薄い対面に対して追加の打点として使うこともありますが、現環境その用途は少なく感じます。

そのために枚数も削ってみていました。

10ターン超えの勝負になった時にグルグルさせるのが主目的になっているようにも感じたので、やはり減らしてもよかったと感じます。

このデッキならではとなるのは紅蓮ゾルゲギミックが揃った際に、8マナ以上のクリーチャーでバトルに勝った時にマナから引っ張り出せること。

相手の場に「悠久」がいると半ループのようにもなるので、結構大事な要素となり得ます。


・永遠のリュウセイ・カイザー

蓋機能の高さが非常に有効な環境で、トリガーケアやハンデス対策としても使えることから文句なく強いカードです。

「紅蓮」とのシナジーも強く、相手が仕方なく出したクリーチャーに対して「紅蓮」を出すことで続けて踏み倒しを行えます。

これ単騎で場にいる時に相手が「青銅」出し「ヨーデル」+「プリン」やみたいな展開をしてくるとはままあるので、一気に形勢を有利にするきっかけとなります。

また、「覇」による突然の敗北は絶対に避けなければならないことなので、「覇」を入れている対面に対してはこのカードを立てて置くが半ば必須です。

サイキックは7コスト以下で構成されているので、「紅蓮」の効果でそれらが出せる8コストという点も評価点になっています。

「悠久」と組み合わせた時のロック力は当初思っていた以上に強固なものとなるので、勝利した時の盤面には揃っていることが多いです。


・悠久を統べる者 フォーエバー・プリンセス

墓地メタ効果が機能しないデュエプレでは重すぎて弱いんじゃないか、と思っていたのが覆されました。

コスト踏み倒しメタがこんなにも強いとは思わなかったのと同時に、安易なメタカードを出すとデュエプレというゲームは一気に別物になるなと感じた一枚です。

主に相手のサイキック展開に対するにらみが強く、『4cメンチ』の動きを鈍らせることができます。

「永遠リュウ」とは違って「メンチ」の完成自体をさせない点が強く、「永遠」と両方を立てることで「覇」も含めた相手の動きを高確率で封殺することが可能です。

最も活躍するのは『天門』に対する詰めの時で、タップされたこのカードを相手がトリガーで除去する手段は存在しないことから、「悠久」を絡めたリーサルを組むことで確実に勝利するルートができました。

『シータNエクス』は本来『ルドルフ天門』に不利でしたが、この相性構造を覆しうるほどに重要な役割を担います。

コストやパワーも「永遠リュウ」と同じくメリットに働く場面が多いです。

総じて、このカードがなかったら『天門』相手に頭を悩ませて構築を諦めていたであろう、と言えるくらいなカードです。


・偽りの名 ゾルゲ

デッキコンセプトに置いたのに2枚?となるかもしれませんが、私が考えた限りでは「大地」による踏み倒しがあって場持ちがそれなりに期待でき、多色枚数が過剰となることからも2枚が落ちつくところでした。

このデッキは「永遠リュウ」「悠久」「覇」をそれぞれ2枚ずつ採用していますが、これらはすべて欠かせない役割があるカードたちです。

それを鑑みた時に2枠が限度だったと言えますが、裏を返せばこれら汎用的なフィニッシャーに割って入るだけの強さがあったと考えています。

使い方はところどころで述べてきたように、とにかく場に出すことで継続的にバトルによるアドバンテージを取っていくものです。

これだけでも確定除去が飛んでこない環境では後続に与える影響が大きく、「ヨーデル」による除去耐性に煩わされることも減り、環境で流行っている「ファンク」に対して有効な対策となります。

「紅蓮」と揃った時のシナジーは流石のもので、相手の盤面を壊滅させながら自分の盤面は上限まで展開する、といったことが容易にできます。

「大地」とのシナジーも強く、シンプルでありながら独特な効果の特性がよく表れたカードです。

「オレドラゴン」と組み合わせることでアタックフェイズ前にシールドブレイクが行えるため、実質的なトリガーケアを行うこともできます。


・勝利宣言 鬼丸「覇」

不可能を可能にする歴代でも犯罪係数の高いフィニッシャーです。

正直かなり評価が難しいカードだと思っています。

ただ勝ちに行くだけなら不要な場合も多く、のっぴきならない状況のお守りとして1,2枚入れておくというのが現状最適な使い方に感じています。

このデッキにおいても0か1で当初は迷ったのですが、

・『4cメンチ』対面で「永遠リュウ」と「悠久」を立てた上での念押し「スパーク」ケア要因としてほしかった
・ゾルゲで「永遠リュウ」と「悠久」を一方的に取れる
・紅蓮ゾルゲが揃った時に出すと超次元・マナのすべてのハンターにアクセスできる

という点で通常の構築よりも利点があり、2枚の採用に固まりました。

これによってかなり気軽に、それこそ攻撃しないのに「覇」を出すということが可能となったのは大きかったです。

わかりづらいですが「覇」を召喚して相手のクリーチャーを倒し、マナから「エクス」を踏み倒してマナ回復しています。

守りが薄い構築であることから、このカードでEXターンが取れたら、という想定で動くことは絶対にやってはいけません。

このカードで負け試合を拾えたということもあった一方で、このカード1枚の理不尽に負けるということもありました。


サイキックは一般的な用途外となる一部のみ解説します。

・激相撲!ツッパリキシ

デュエマにおけるパワーはいつまでも大事だよな、と教えてくれる一枚。

これ1枚で「永遠リュウ」や「ゾルゲ」を絡めてバトルで除去できる範囲が格段に広くなります。

「グリーンレッド・ホール」で出した際には相手のクリーチャーをアンタップキルで一方的に倒すことにも貢献し、特に相手の「永遠リュウ」などを意表を突いて倒すことが可能です。

このカード自体のパワーも5000とかなり高く、タップさせない限り相手には呪文による除去か「勝利ガイアール」による相打ちを強要できるので有利交換を取りやすくなっています。

「リュウセイ・ホール」や「紅蓮」の効果で出せない点は気になりますが、もしできたら縦横無尽に暴れたと思います。


・紅蓮の怒 鬼流院 刃

想定外にデッキコンセプトになってきたカード。

とはいえあくまでギミックの一つであり、『シータNエクス』の基盤があるからこそ成り立つのは忘れてはならないことです。

本当はマスト除去の対象なのですが、タップクリーチャーさえ作らなければ大丈夫だろうと思われて放置されることが多々あります。

相手が返しに「吸い込む」を撃てる状況で、「パンツァー」や「勝利リュウセイ」ならば優先して除去されるでしょうが、こちらはスルーということも起こりやすいです。

「グリーンレッド・ホール」とのシナジーが見えている時は特に強く、盤面にどんどんマスト除去の対象を用意していくことができます。

「勝利リュウセイ」を倒して「四つ牙」を出すと、相手は処理の必要があるクリーチャーが3体並ぶ状況になります

もちろん「ゾルゲ」や「永遠リュウ」との相性は抜群で、バトルに勝つ限り大量展開ができ、相手視点では処理しないと不利になるクリーチャーばかりという状況を作ることが可能です。

パワー7000あるのが並みのW・ブレイカーを上回る上に、「スーパーヒーロー」の火力範囲を避けることもあって相当に偉いと思わされます。

何度か触れてきましたが、マナからも踏み倒せるのは見逃しがちな重要な効果です。(私も回している途中で気づきました)


対面解説

実質的に回したのは一日だけなのでさっくりと主要対面のみ書いていきます。


・vs4cメンチ:五分~微有利

相性はすごく自信があるわけではないですが、相当数対戦した中で負けた覚えがあるのは2回くらいです。
受けの薄いデッキが「スパーク」の入るデッキに構造不利を取るので、意識して組んだとは言え驚いたことでした。
「ゾルゲ」による除去と「永遠リュウ」「悠久」「覇」による蓋手段を用いていくと、しっかり詰めることが可能です。
基本的には妨害が入らない対面なので、ブーストからの盤面展開から大型獣を立て、除去とロックを築いていく戦い方となります。
目標到達点は上記のフィニッシャーをすべて盤面に用意することで、こうするとEXターンの獲得に失敗して「スパーク」を踏んだとしても、相手には「吸い込む」による「永遠」と「悠久」からの反撃を要求するため、マナが足りないというケースが多いです。

EXターンまで取れたので99%勝ちですが、仮に失敗しても保険は脹れています。

「吸い込む」+「覇」を避けたい場合は「永遠リュウ」2枚立てまでするとより盤石です。
「覇」の不安定さから最近は不採用の構築も見られてきたので、その場合はより安心して詰めやすいです。
相手の「吸い込む」と「スパーク」系が何枚見えているかを意識して戦っていきます。
結果的に良い戦績で戦えたのは、
・相手の除去が「吸い込む」くらいしかなく、根本的な「ゾルゲ」対策がない
・こちら側に無理なく採用できる「永遠」「悠久」というメタが効く
・「覇」によって本来どうしようもない「スパーク」をケアできる
といった要因が作用していたと考えられます。
初見殺し感もあったはずなので、こちらのネタがバレた上でも未知数ですが、悪くない戦いができる対面だと思っています。


・vsルドルフ天門:五分

基本的には「Nワールド」を何度も循環させてマナを伸ばしながら手札を維持し、盤面に打点を並べた上で「悠久」を立てて一気に攻めます。

こうなるとほぼ勝ち確です

相手のハンデスは常に警戒し、特に先攻を取った場合に最速「Nワールド」に固執して手札を切りすぎるのはNGです。
先攻でブースト、リュウセイ・ホール、Nワールドと揃っている場合は2ターン目に撃つ必要はなく、3ターン目に撃ってハンデスリスクを下げながら立ち回ります。
また、「Nワールド」を投げる時にもタイミングがあり、相手のマナが返しで6に到達する場合は自分のマナを7以上にしてから投げるようにします。
これは相手の手札に「Nワールド」のドローで「ヘブンズ・ゲート」+ブロッカー2枚が入った場合、展開されるとこちらが2体とも返す手段がないからです。
8マナ以上でようやく「吸い込む」×2などの対策ができます。
特に「青銅」のようなクリーチャーを出している場合は「エルドラード」に攻撃誘導されるので注意が必要です。

マナチャージ後。
「Nワールド」は投げずに、「リュウセイ・ホール」でドローしながら「四つ牙」を出した。
相手のマナ埋めと手札枚数的に次ターンで「ヘブンズ・ゲート」+ブロッカー2面展開はなさそうで、ドローカードを使うだろうという見立てもできていたため。
仮に「陰謀と計略」を撃たれてもある程度のケアはできている。

基本的に相手にブロッカーを立てられて、返しに除去できずに残したままにしていると負けます。
ハンデスを考慮しながら除去する手段を常に抱えるよう立ち回るので、難しい対面です。
また、こちらのエイリアンが「プリン」「ツッパリキシ」「悠久」「覇」のみのため、「ガガ・アルカディアス」は早期に立てられると負け必死になり得ます。
17弾初期の『Nエクス』から通じることですが、自分の場にエイリアンがいなく、相手の場に「コアクマン」がいる状況で「Nワールド」を出すのはいくらアドバンテージ有利を取るとしても要注意です。
また、GJはデッキ構造上不利なので「覇」のエクストラターンは勝てないと思う必要があり、あまり使うことはありません。


・vs『ディメンジョンババン』『シータNエクス』:微有利

はっきりと覚えていませんが、負けた覚えは1,2回くらいであまりないです。
基盤の同じデッキで、
・「永遠リュウ」「悠久」といったカードへの回答が相手に少なく
・一方こちらは「ゾルゲ」による継続的な盤面処理があり
・「紅蓮」による展開で過剰打点を用意しやすかった
点で有利を取っていると思います。
特に盾が薄い同士のマッチで「紅蓮」からの展開で過剰打点を揃えると安全にリーサルを通せるため、妨害がないことからもやることが明確で戦いやすいです。

こういった盤面を作るのにこちら側に分があります

とはいえ、「スーパーヒーロー」「永遠リュウ」「悠久」「覇」といったカードには注意しながら立ち回る必要があります。
特に「覇」は下手をすれば単騎で押し通される可能性があるため、「永遠リュウ」の維持や「大地」の生贄になるクリーチャーの処理、こちらのクリーチャーを不用意にタップさせないといったことは10マナ帯に突入したら常に意識します。


・vs『MRC』:先手五分~微有利、後手微不利

「Nワールド」如きで有利を取れると思うなよ、と言って聞かせてくる対面。
前記事の『シータ星龍王』を使っていた時から散々思わされています。
相手の構築が特化して組まれている以上、3ターン目のチャージャーから4ターン目の「ヴォルグ」はほぼ確実に来るものと考えます。
先攻の場合は4ターン目に「勝利リュウセイ」を立てて「ヴォルグ」着地をずらしてから「Nワールド」に繋ぐと、ほぼ勝てます。
が、後手の場合は相手の「ヴォルグ」に対して「Nワールド」を合わせて投げる形になるため、継続して「ヴォルグ」を投げ続けられた時に処理と墓地洗浄が両立できません。
その間に「ヴォルグ」にビートされるとあっさり負ける上に、「Nワールド」連打をしていると相手のリソースが増えてマナも伸びるので、どんどん分が悪くなっていきます。
後手を取るとこの流れは避けがたく訪れるので、どこかで割り切って「永遠リュウ」などによる時間稼ぎを狙う必要があります。
もちろん「Nワールド」が引けていないと話にならないことも多いです。
場合によっては「覇」に賭けることも多く、最近増えてきていますができたらあまり当たりたくない対面です。


・vs『速攻」:不利

まあまあ無理対面です。
2ターン目までに3体展開されただけで血反吐吐きながら負けます。
後手を取っていたら目も当てられません。(1690で2回180差マッチの速攻に後手取って轢かれた)
受けが「吸い込む」と苦し紛れの「大地」しかないので当然と言えば当然ですが。
先攻をとってブーストとトリガーに恵まれた場合は「リュウセイ・ホール」で面処理しつつ、「エクス」を絡めたリーサルを通したりといったことが可能です。


おわりに

前回の記事では新弾が出た直後の環境の見方を書きたいと思って書いて、できたら環境が固まってきた時のことも書きたいと思っていました。

それはずっと先の未来になるかと思っていたのですが、ランクマシーンが盛り上がっていることが嬉しくて、自分も乗せられて1700まで行けたので、じゃあついでに書いてみようと思って書いた次第です。

基盤を既存デッキから流用しているとはいえ、自分で考えたデッキで1700まで行くのは難しいと日頃から思っていたので、到達者が多い時期とは言っても嬉しいです。

あまり伝え方に自信があるわけではないのですが、私がどういう風に環境を見て、そこからどのように自分なりのデッキを考えてみたかが伝わればいいなと思います。


最後に投げ銭方式で、内容とは関係ない文章を残します。

無理をする必要はありませんが、この記事や過去記事も含め、見合う価値があったと思ったらご購入いただけると大変嬉しいです。

いただけなくても、少しでもこの記事があなたの日々の楽しみにつながれば幸いです。

それではまた。

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