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上方・下方修正について(デュエプレ8弾)

こんばんははじめまして。海月です。

書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。

自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。

とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。

さて、今回は2021/3/25のメンテナンスにて調整の入るカードについて見つつ、次期環境について少しだけ考えていきます。

過去に作り手側の意図を考えることが重要という記事を書きましたが、バランス調整はそれが如実に現れるところなので、たくさん邪推していきたいですね。

そもそも、ようやく環境が固まってきたこの時期に行うこと自体、運営意図を色々と邪推できます。


ストリーミング・ビジョン

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かの悪名高き「無双竜騎ボルバルザーク」に続く殿堂入りが「ストリーミング・ビジョン」というのはいささか釣り合いが取れていないように感じますね。

ですが、さすがに8弾ALL環境でもトップメタに食い込む『ツヴァイ』にはメスを入れる必要があったと判断されたようです。

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運営がどういう統計の取り方をしているのかはわかりませんが、使用率3位に対して勝率1位であることから、使い込んだ上級者たちの結論として使用され続けるこのデッキを止めたかったのでしょう。

NEWではシェアを落としていることから、ALLの強みの一つを消しつつ、「エナジー・ライト」などのリペアの効く範囲にして様子を見たかったのだと思います。

また、後述する「ジェネラル・クワガタン」がコントロール殺しであったため、今回の弱体化によってコントロールが増えた際に『ツヴァイ』に弱点を作っておきたかったのだとも考えられます。

「ジェネラル・クワガタン」を調整するありきの調整とも言えますね。

他、所感は以下の通りです。

・4ターン目に唱えるのでは遅い場面もあった

→『ドリームメイト』はそこそこ殴ってくるので「ビジョン」使うよりは展開を優先する場面もそれなりに多く、『ゲオアガピ天門』に対しては相手の動きや先攻・後攻次第で最速の動きを狙って使う暇がないこともあった。

・「ツヴァイランサー」「アクア・スクリュー」の調整は不可能

→「ツヴァイランサー」はSRのために調整することは難しく(分解DMPをバラまく損失が大きい)、「アクア・スクリュー」は『ツヴァイ』の根幹なので、調整されるとデッキ自体が死に体になるリスクがあった。

ちなみに私が『ツヴァイ』のナーフ案を考えるとしたら、「ビジョン」か「ギガブリザード」の2択でしたが、出た時期と採用デッキの広さを考えても「ビジョン」にすべきだったと思います。

・他デッキへの影響が小さい

→『テクノロジー』に採用されることがありましたが、こちらはいくらでも代用が効きますし、『ツヴァイ』ピンポイントで調整することができます。『青単』というデッキタイプの天井が『ツヴァイ』になっている感もあるので、『ツヴァイ』と最も相性が良い「ビジョン」の規制は妥当に感じます。

・『ツヴァイ』が環境落ちした時に殿堂解除をすればあっさり戻せる

→やはり能力自体を変更してしまうと、そこから元に戻すのは容易ではないため、使用を制限する「殿堂入り」という形を取れば後々引き戻しはしやすいです。紙で半年に1回の「殿堂入り・殿堂解除」が大イベントになるように、将来『ツヴァイ』にドラマを作らせる伏線にもできます。


特定のデッキの弱体化を図るバランス調整が、本体でなく周辺パーツから徐々にかけられていく、というのは紙でしばしばあります。

”本体を傷つけないように”という慎重さが感じられるあたり、「ビジョン」の調整はかなり紙の方針に近いものを感じますね。

もし今後も『ツヴァイ』の勢いが止まらず、「ビジョン」に続くパーツ規制の果てに「ツヴァイランサー」自体が規制されることになれば、さすがにお笑い種でしょう。


ジェネラル・クワガタン

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紙では元々なかったマナブースト効果が削除され、コストが1軽いこと以外はほぼ紙に準拠する形となりました。

たった今”1軽いこと以外は”と書きましたが、これが一番問題だったんですけどね。

本題とズレるので長くは書きませんが、デュエマには「6マナ以上優位の法則」というものがあります。

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これくらいしか見せ場のないカードたちを使って説明すると、クリーチャーは基本的にコスト1につき1000のパワーが与えられています。

ですが、6コストからそのルールを外れてコストが高くなる毎にカードパワーが高くなる設計がされています。

「ザガーン」は順当に考えればパワー6000のはずですが、1000得をしているのはそういった理由があってのことです。

そのため、「フェアリー・ライフ」などを使ってマナを伸ばし、早く6コスト以上のカードをプレイする価値があるのだと言えます。

ちなみに、現在の6コスト以上が「ザガーン」よりもずっと強いのはそれだけインフレしているからだと感じてください。

5コストと6コストの間には少し高い壁がある、ということが普遍だと理解してもらえればと思います。

さて、話を戻して件の「ジェネラル・クワガタン」ですが、「ザガーン」と同じ6コストとして適正のパワーを持ちながら、探索によるブースト(2~3コスト相当)+ドリメへの耐性効果付与(換算不能なものの、もう一度自身が場に出るとすれば実質6コスト以上)を備えているため、いかにオーバースペックだったかがよくわかります。

一応、対抗馬として同コストの「アガピトス」を考えてみます。

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6コスト標準のパワーよりは1000低いため、5.5コスト換算+3コスト以下を探索して出す(4コスト相当)+常在タップ効果(2~3コスト相当)となります。

「アガピトス」は8弾環境の中心と言えるSRですが、「ジェネラル・クワガタン」はVRにも関わらず性能ではそれを上回り得るカードパワーを持っていたのです。

一応、「パンダ」でブーストクリーチャーを出せば5→7とつながったため、元のまま7コストで実装してもよかったと思うんですけどね。

ここまで来ればわかると思いますが、探索によるブーストがなくなってもまだまだ一線級と言えるカードパワーを持っています。

あとは継戦力が落ちても『ドリームメイト』のような純粋なビートダウンが環境で通用するか、というのが焦点となるでしょう。

『トリーヴァ』のような耐久を活かした型よりは『リース』『4c』のような前寄りのデッキに『ドリームメイト』はスタイルチェンジしていきそうです。

まあ、運営としてもSRの「ボルパンサー」をVRの「ジェネラル・クワガタン」が食ってしまっているのはさすがに想定外だったのかもしれません。

コラボでプライズ版も出たことですし、思惑通り『リース』での活躍ができれば御の字でしょう。


剛勇王機フルメタル・レモン

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紙から上方修正されて実装されたカードですが、紙の性能に戻ることとなりました。

パワー1000となったことによって「ピアラ・ハート」は元より、現在のウィニーのパワーライン2000を下回るため「竜極神」で除去されるようになり、「ザーディア」の効果でオマケのように破壊されるようになってしまいました。

これに限らず「アガピトス」で優先的にタップされ、「ゲオルグ」からの全タップで上から取られやすく、逆に自分が「ゲオルグ」を出した時は盤面処理に貢献できなくなったため、見た目以上の痛手と言えます。

山札を犠牲にする効果に目を向けると、6ターン目に6マナで「アガピトス」から「レモン」を出した場合のデッキ枚数は先行で23枚、後攻で22枚となるため、2回の発動は通常まず不可能となりました。

除去されやすくなった上にゲーム中一度のみしか使えないとなると、いよいよ「レモン」を採用するのはトリーヴァ(白青緑)3色持ちが強いか?というところが肝要となりそうです。

仮に主要な採用先である『ゲオアガピ天門』から抜けるとしたら、代わりの枠で検討するのは緑を含むところで「フェアリー・ライフ」「アルバトロス」「破壊と誕生の神殿」「ロマネスク」などでしょうか。

「ウルコス」を抜くことができなければどんなに少なくとも9枚、できれば11枚ほどは緑を確保したいため、「レモン」が色基盤でありながら有用であったことが本当に大きく感じられます。

同じ「ゲオルグ」「アガピトス」のセットを採用した構築では、「レモン」への依存が低い『5cカチュア』は勢いを伸ばし得るかもしれませんね。

微細な調整に見せかけて、意外なほどの大きさで環境に影響してくると思うので、この点ではメンテ後の環境が楽しみです。

余談ですが、「アガピトス」に関してはコラボでプライズを出したため、規制をかけられるわけもありませんでした。

ただ、「レモン」を採用するメリットが落ちると「アガピトス」も相対的に利便性が落ちるため、奇しくもほどほどなダメージを『ゲオアガピ天門』に与えると考えられます。


超神龍アルグロス・クリューソス

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2か月ほど前に「今後使われる可能性のあるカードを考える会」で書いていました。

残念ながら5,6コストまでとはいかなかったものの、タップ数が増える調整を受けることができましたね。

8弾に入って『赤白アポロ』の他に『リースドラゴン』や『赤白ドラゴン』などの白入りのドラゴンデッキが誕生したため、このカードは十分採用検討できるレベルだと思います。

7はまだ軽いとは言えませんが、「ルピア」→「センチネル」「センチネル」→「アルグロス」という流れはできるので、許容できるコストです。

やはり意識するのは「ボルガウルジャック」でしょう。

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ただ、「ボルガウル」が除去のためにシールドを割に行かなければいけないことがあったことを考えると、タップキルで安全にコントロールできる「アルグロス」には明確な強みがあると言えます。

『ゲオアガピ天門』で「レモン」のパワーが下がることによるタップキルの難化に触れましたが、逆にドラゴンを軸としたデッキでは「ルピア」以外は高パワーで、制圧力は高いと考えられます。

ついでに述べると、「アルグロス」のパワーが「ゲオルグ」のパワーを上回るのも良いところ。

これまではこの手のデッキで「ゲオルグ」に処理されない・「ゲオルグ」を処理するのは容易なことではなかったため、偶然にも「ゲオルグ」を500だけ上回る「アルグロス」は輝いて見えます。

また、当然タップを行っているため、「ボルガウル」で突破不可能であった「エリクシア」を無視できるのも評価点な上に、『ゲオアガピ天門』『ドリームメイト』ともに3体くらいは普通に並ぶため、上方修正が有効に働く場面は多そうです。

仮に「ジェネラル・クワガタン」が調整後も環境に居座ったとしても、「アルグロス」で寝かせておけば問題ありません。

こうして考えると今環境で強い要素はたくさん浮かんでくるんですよね。

ちょうど『デイガグール』などの白入りのドラゴンデッキが少しずつ環境で増えているため、想定以上の活躍が期待できます。


スナイプ・アルフェラス

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ハンデスが任意となったことで、相手ターン中に発動すれば提督とのコンボを狙えるようになりました。

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当初はこのコンボの凶悪性を考えて「アルフェラス」を下方修正で実装したのでしょうが、さすがにある程度パーツを揃えたつもりの『グランドデビル』が環境にいないことは失敗と受け止めたようです。

これで本領発揮かと思いたいところですが、今の環境デッキには小型除去を挟んでくるデッキがほとんど存在しません。

「コッコ・ルピア」の除去されづらさがそれを物語っており、そうなるとリソース確保と展開力で劣る『グランドデビル』は他デッキに出力差で押し負けてしまうと考えられます。

「ネプチューン」による盤面一掃と「ギガブリザード」によるトリガーケアができるこのデッキは確実に唯一性を持っているため、環境の巡り次第では十分活躍できるとは思うのですが…

今のところ守りが薄い上に器用貧乏・デッキパワーの不足という印象ですね。

もうあと一歩というところまで来ているとは思うので、EXパックや9弾で『ドリームメイト』のように逆転劇を描けることを期待したいです。

ただ、今回の「ジェネラル・クワガタン」の調整によって『除去コン』が流行る時期は少なからずあると思うので、その際は使い時と言えるかもしれません。

「デッドリー・ラブ」みたいなカードが来れば面白いかな…とは少々思います。

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他のデッキとは明らかに機軸が異なるデッキのため、運営がテコ入れしてくる可能性は高いと考えられます。


今後の環境について

ALLの環境考察記事で使用予定でしたが、今回の急な調整で見事に没になってしまったので、調整後用に修正して予想として流用します。

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※プレイングや構築の個性を差し引いた純粋なデッキ相性の視点から書いています。

作成にあたってフォロワーさんに意見をもらったので、そこそこの正確さはあるかと思います。

ポイントは『トリーヴァドリメ』がおそらく勢いを落として『リース』or『4c』に譲るであろうという点と、『白緑ブリザード』が復権するであろうという点でしょうか。

雑感を書くと以下のような感じです。

『リースドリメ』…「ボルパンサー」+「サージェント」による『天門』にも対抗できるビートダウン型で、広いデッキを見れるため変わらずTier1候補。コントロール対策・リソース確保として「ウー・ワンダフォー」が採用される?

『白緑ブリザード』…実は7弾でも苦手対面だった『ドリメ』がキツい上に、『ゲオアガピ天門』は「レモン」が抜けたとしても「ウルコス」で1ターン前環境より早く動けるようになってしまったのが痛手。苦手対面もそれなりにあるため、環境読みで使用。

『ゲオアガピ天門』…自力が高いため、やはりメタられる対象。「レモン」の採用が続くか抜けてパワー寄りの構築となるかはしばらく模索。

『クローシスドルバロム』…以前の『除去サファイア』のような立ち位置。相性が極端なため、最も環境のメタ要素が強い。

『赤白アポロ』…無難枠。強いて言えば3ターン「ルピア」が消されづらい分7弾より戦いやすく、「レモン」が減れば喜べて、環境トップの可能性も見える。

『5cカチュア』…不安因子枠。『ゲオアガピ天門』のシェアがこちらに移る可能性がある上に、「ウルコス」→「カチュア」→「ゲオルグ」の動きが反則レベル。『デアリ』型の復権の可能性もあり。

『青単テクノロジー』…『リースドリメ』や『白緑ブリザード』が増えて来ると読むとあまり流れは良くない。デッキの構造と動き的には十分無難枠。

『ツヴァイ』…少なくともTier1からは降りることはない。『クローシスドルバロム』をはじめとする除去コン系のデッキがいつまで環境でシェアを持つかにも左右される。

『グール』…括るには乱暴すぎるほど「グールジェネレイド」を採用したデッキや近い性質の『赤黒ドラゴン』『赤白ドラゴン』が増えているが、除去コン系以外のデッキに明確な有利を取りづらいからシェアは伸ばしにくい?

他、多くなりすぎてしまうので書いていませんが、『ゲオアガピ天門』で「アガピトス」「レモン」の価値が下がれば、『5c天門』への鞍替えも検討されます。

デッキパワーは言わずもがななため、少なからず見る機会は出てくるでしょう。

また、『白青メカオー』も不得手な対面が多いながらデッキの完成度が高いため、再び環境に戻れる可能性があります。


おわりに

前回の「ボルバルザーク」の殿堂からちょうど半年後に2枚目の殿堂入りが発表されることとなりました。

紙での殿堂レギュレーションも基本半年ごとのため、今後はこれが常態化する可能性も見えてきます。

カードのバランス調整自体は決して悪いことではないため、併せて必要な時に必要なだけ行ってもらえるとよいですね。

昨日EXパックの概要も発表されていよいよ8弾環境も後半戦となりますが、また新たな環境構築が始まってユーザーを飽きさせません。

環境を追う側は一苦労ですが、これも嬉しい悲鳴と捉えていきたいです。

相性一覧表の作成にご協力くださったフォロワーさんたちへ御礼を述べて結びとさせていただきます。

それではまた。

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