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新カード解説②(デュエプレ15弾)

こんばんははじめまして。海月です。

書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。

自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。

とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。

15弾の新カードの考察第2弾です。

①についてはこちらをどうぞ。

指標はこんな感じ。

9点~10点 → 壊れ性能。環境トップレベル。

7~8点 → 優秀。環境でもよく見かける。

5~6点 → 悪くはない。癖があったり、デッキや環境次第で採用される。

3~4点 → おそらく環境では見ない。地雷枠や限定構築に活路を見出す。

0~2点 → 見なかったことにしていい。

基本的にはグッドスタッフ性とカードパワーを焦点にしているため、コンボ前提のカードはこの評価の限りではありません。

また、評価はするものの、用途の紹介や背景ストーリーでの活躍を中心としていきます。

それでは以下、本題です。

穿神兵ジェットドリル

事前評価:7

紙からの変更点は、置いた時に1枚を墓地に置く効果が、そもそも置けなくなった点です。

これによってランデスを受けつつも使用マナを回復するような手段を取れなくなったので、どちらかと言えば強化されています。

デュエプレ待望のメタカード、と言えるでしょうか。

これまで『キリコ』や『ライゾウ』の加速を止める手段はハンデス以外で存在しなかったので、ひとまずは朗報でしょう。

先攻でこのカードをプレイできればブースト依存のデッキの3ターン目以降の加速を大きく抑止でき、テンポを奪うことが可能です。

紙の現代デュエマだとブーストの部分が踏み倒しになり、メタカードの性質もそれを除去するものになっていますね。

デュエプレは本来『キリコ』『ライゾウ』などが入れるべきメタカードを処理する枠が不要だったため、考慮するとすればトリガーの枚数程度で、その他は動きの再現性に振り切った構築が可能でした。

「ジェットドリル」のようなカードが増加することで、これらのデッキも低コストの除去カードを入れて、デッキパワーと引き換えに対応力を上げる必要が出て来るのかもしれません。

とはいえ、メタカードではあるため留意点は多いです。

・コスト、効果の性質上、後手を取ると間に合わないことがある

⇒たとえば『キリコ』側が先攻を取って2,3とブーストした後にこのカードを出しても効果は薄く、『ライゾウ』は3→6で「アカギ」を出されるとあっさりこのカードを除去されてしまいます。

・メタ対象のカードを使わない相手には腐る

⇒こうしたメタカードを除去する手段を入れるとデッキパワーを落とすということを先に書きましたが、翻すとメタカードを投入する側もデッキパワーを落としています。

7/17 ND環境調査レポート | BEANS/デュエプレ環境調査より引用

これを見ると、「ジェットドリル」の効果が刺さる対面は『ライゾウ』『Bロマノフ』『キリコ』『リース次元』『フュージョン』の計5つで、割合は42.1%です。

このうち環境中堅以上に位置するのは『ライゾウ』『Bロマノフ』『キリコ』の34.5%程度となるため、採用の際にはこの対面を如何に重視してデッキパワーとトレードするかを検討することとなります。

・そもそも引けるのか

⇒4枚投入したとして、3ターン目に引ける確率は先行で55%です。

1/3の対面に有効なカードを1/2の確率で引くことに期待できるか、と言われると、疑問符を浮かべる人も多いでしょう。


結論として導き出されるのは、メタカードを採用する場合には

・それがどれほど環境に刺さるか
・極端な刺さり方をせずとも汎用性を持たせられるか

ということです。

前者の成功例としてははかつての「アレクセイ候」などが当てはまります。

かなり局所的な効果ですが、『武者』の勢いが止められないほどに強かった時には必要なメタ枠でした。

後者は現状デュエプレに該当するものはありませんが、紙から引っ張ると「キクチ」などが挙げられます。

「ジェットドリル」と比較すると、マナブーストに限らず、墓地肥やしや山札からバトルゾーンへの踏み倒しなどにも制限をかける汎用性がありますね。

「ジェットドリル」は効果こそ目新しいものの、よくよく考えていくと局所的な「アレクセイ候」的なメタカードだとわかってきます。

とはいえ、実際はあまりにピンポイントだったそちらと比べると効く対面は広く、はるかに使いやすさのあるカードです。

環境次第で採用検討範囲内とできるでしょう。

そうなると気になってきてしまうのは赤という色。

赤を入れる=ビート色が強くなる=ブーストするデッキには元々優位を付けやすい

という構造があるため、そもそもとしてこうしたカードが構築上不要になるデッキも多いです。

『ライゾウ』『キリコ』が動きの遅いデッキに優位を付けやすいことからも、そことミスマッチしたコントロール色の弱い赤はネックとなってきます。

先ほどの「キクチ」と比べるとまだまだとは言わざるを得ないでしょう。

実際にどれほど活躍できるかは未知数ですが、選択肢としてある分にはありがたく、構築の門戸を広げるカードでもあります。

仮にブーストデッキがトップになった際に他デッキがメタとしてこのカードを採用すると、デッキパワーが落ちて環境外デッキが付け入るスキもでき、影響力は大きなものとなる可能性を抱えたカードです。

あまりに流行ることがあれば、「ホッピ・ルッピ」のような山を使わないブースト手段が重宝されることもあるかもしれませんね。

このカードの活躍如何が今後の開発方針にも影響する可能性も考えられます。


爆竜NEX

事前評価:7

紙からの変更点はありません。

ただ、このカードはなんと革命編(覚醒編の5つ先、5年後のカード)です。

これだけ先のカードがそのままの効果で許されるというのはなかなかにインフレを感じる部分です。

効果は「バルガライザー」のファイアー・バード版といったところで、ドラゴンに比べるとかわいい分cipでも出せる上にSA付与が付いています。

まず採用を考えられそうなのが『NEX』。

14弾でポピュラーだった『武者NEX』でみれば、次で「武者」がND落ちこそしてしまうものの、ファイアー・バードは上記構築で18枚となかなかの率です。

「ザンゲキ」によってSAにすれば即2回の踏み倒しチャレンジができるのは強力で、十分環境級のカードと考えられます。

オーソドックスな『NEX』の場合には「マッハ・ルピア」によってマナカーブが繋がりながらSAとできるので、こちらでもなかなかの戦力として期待できるでしょう。

背景ストーリー的にも重要な「ロマノフZ」が直近のスーパーデッキで収録されましたが、その対抗馬が「NEX」軸のものでしたね。

このカードをはじめ、それらデッキを補強するデザインをしたカードは他にも登場するかもしれません。

ティザームービーにも映っていた「クリムゾン・GENJI・XX」は、場を離れる時に山上がファイアー・バードであれば置換で回避するという効果を持つので、それを意識したファイアー・バードメインのデッキも標榜されているのかもしれません。

未来のカードということもあって、カードパワー自体は十分高いものです。

ファイアー・バード比率を維持した『NEX』系のデッキの立ち位置がどうなるかに、このカードの評価も左右されてくるでしょう。

若干気になってくるのは、現状でも「NEX」の展開力がある程度高水準だということ。

さすがにこのカードと「NEX」を比較すれば「NEX」が優先される通り、5枚目以降の使い方にはなってくるので、わざわざこのカードに頼らずとも十分ということはあるかもしれません。

現状『NEX』デッキに「GENJI」さえ採用されない場合を踏まえると、この性能を以てしても安泰と言えないのは恐ろしく感じます。


ポジトロン・サイン

事前評価:6
FT:光の聖印が、更なる奇跡を導く。

紙からの変更点は、「ポジトロン・サイン」で「ポジトロン・サイン」を唱えられなくなった点です。

紙では殿堂入りしているカードですが、その要因は”トリガーをカサ増しできる”という特性にあります。

この次紹介するカードとも合わせたりして、それらでガチャを再試行するための圧縮カードとして機能しました。

紙では殿堂入り後もトリガーがキーになるデッキの5枚目として採用されることがあります。

今回「ポジトロン・サイン」を選べない条件が付きましたが、奇しくも1枚しか投入しない場合は殿堂入りしてしまった紙とまったく同じように使える調整がされました。

デュエプレでの用途を考えると、この後紹介するカードがデザインの内、既存のカードで考えると「ヘブンズ・ゲート」や「ラッキー・ダーツ」などとの組み合わせでしょう。

ただ、5枚目として使えるとは言っても、山上4枚捲った中に目的のカードがある必要があるのでなかなかの運ゲーとなります。

現実的に考えるならば、当たりのカードは2,3種類ほど用意した構築にしたいところ。

ざっくり確率で、このカードを順調に5ターン目に撃った時の山札を25枚として、8枚デッキに当たりが眠っていれば1枚以上のヒット率は81%です。

普通に使って環境級の活躍は難しいと思われますが、デュエマにおいて圧縮の概念を持つという意味では貴重なカードです。

このカードを採用するデッキは運ゲーと蔑まれがちなので、ヘイトの対象とならなければ…ということを真っ先に願いたくなってしまいますが。


ホーガン・ブラスター

事前評価:7
FT:やっぱり「イチバン!!!」――イチバンの覚醒者オーシャン・G・ホーガン

紙からの変更点1コスト上がった点と、カードの使用が強制になった点と、クリーチャー・呪文以外のカードが捲れた時に手札に加わるようになった点です。

この「~ブラスター」という名前はサイクルで、この15弾で収録されるであろう7コストのサイキック・クリーチャーの名前を冠した”必殺技サイクル”と呼ばれています。

この各文明に配置された7コストサイキッククリーチャーたちもそれぞれに面白く強い性能をしていますが、必殺技サイクルもなかなかのものです。

各文明がどのような性能をしているか、知らない方はぜひ楽しみにしていてください。

この「ホーガン・ブラスター」は完全ランダムでどんなカードでも踏み倒す運ゲーの極致のようなカードです。

6コスト(紙では5コスト)とそれなりのコストを支払っているので、ある程度捲れるカードへの期待値は上がってきます。

「バイオレンス・フュージョン」のようなビッグマナ系のデッキに隠し味として使うのが素直な使い方でしょう。

ただし、これはゴッドカードがクリーチャーでも呪文でもないことから、「ホーガン」で捲れた時に場に出すことができません。

ゴッドカードが登場した際に「将来的にホーガンで踏み倒せないじゃん」と私は考えていたのですが、もうその時代が来たとは…感慨深いです。

大型のカードが構築の大部分を占めるデッキほど適正の高くなるカードですが、現状のデュエプレでこれに該当するデッキはせいぜい『ライゾウ』程度です。

進化も無理なく出せるので、「ライゾウ」が捲れればまさかの4ターンライゾウも実現しますが、色をはじめとして構築のネックになるのは想像に難くありません。

あと可能性がありそうなのは『天門』系のデッキなどですが、素直に考えていくと、この15弾で相性が良い新デッキが登場しない限りは合理的に環境デッキに採用されることはないと思われます。

紙の歴史をたどるなら、このカードが本領を発揮すると考えられるのは単体でコストが重くグッドスタッフ性の高いカードが多く登場するデュエプレ16弾以降でしょうか。

ただし、デュエプレがDCGで紙とは違った対戦環境が展開される点は考慮すべきです。

先ほどの「ポジトロン・サイン」も含めてギャンブル性を好む人にはうってつけのカードとなることから、強さに関係なく現存するファッティに超次元呪文などを加えた汎用性を持たせた形でのデッキが成り立つ可能性は大いにあると考えられます。

「ポジトロン」「ホーガン」「ヘブンズ・ゲート」をそれぞれ4枚ずつ入れるだけでも、それなりの防御力を持ったデッキになりそうなのは不吉です。

このカードの実装が吉と出るか凶とでるか、ひょっとすると開発側も気が気でないかもしれません。


大河聖霊エル・ドラード

事前評価:9
FT:叡智と知識の最高傑作。

紙からの変更点は以下。

・ブロッカーを得た
・条件付きのコスト軽減が付いた
・紙では相手のクリーチャーが自分を攻撃した時ブロックされなかったら効果が使えたが、デュエプレではクリーチャーに攻撃されても、ブロックしても使えるようになった
・呪文、クリーチャー以外のトリガーも使えるようになった
・効果がターン1になった

まあまあ変更点は多いですが、基本的な部分に変わりはありません。

サイバー・コマンドは皆名前にアルファベットの大文字1文字を含みますが、このカードは例外になります。

…と思いきや、カタカナのエルは「L」の意味もあるのでしょう。

14弾に収録された「デストラーデ」とも被りますが、理想郷・エルドラドに掛けた名前になっているのだと考えられます。

単純でいて深い。

少々ややこしい能力をしていますが、使用感のイメージは「シューヴェルト」のような蓋機能です。

強制攻撃効果とトリガーカードの踏み倒しが相互に噛み合っていて、どちらも活用できれば多大な、片方のみであっても一定のアドバンテージに繋げることができます。

強制攻撃効果については元の踏み倒しとシナジーしていますが、今回追加されたブロッカー能力とも極めて相性がよく、「バルホルス」の如く場に残るほどに優位が強まります。

生存し続ければ毎ターンブロックで破壊したクリーチャーと踏み倒したカードによって、5~10コスト前後のアドバンテージを稼げるのは強力です。

その性能に見合ったコストの重さでしたが、今回ブロッカーを得たことで「ヘブンズ・ゲート」や「白騎士ゲート」の対象となり、さらに自前のコスト軽減まで手に入れました。

前者は触れるまでもないでしょうが、後者によって「パーフェクト・ギャラクシー」と同じ7コストとできることで、手出しが十分現実的なものとなります。

「ヴォイジャー」「アシュライガー」などがいれば5ターン目に着地できるのはいいですね。

シンプルなパワーカードでもあるので、「トワイライトZ」なども含めて踏み倒し要素を持ったデッキでは採用候補となってくるでしょう。

もちろん、先の「ホーガン」の当たり枠にもなります。

懸念点となってくるのは「シューティング・ホール」のようなブロッカー除去効果。

「エル・ドラード」はかなりのパワーカードですが、それでも出ただけで仕事をするわけではないので、返しのターンの除去には慎重になる必要がありそうです。

最も確実にアドバンテージを稼ぐのは相手ターン中に出すことなので、このカードを踏み倒すための手段は研究対象となるかもしれません。

…にしても、「ヘブンズ・ゲート」から出せるブロッカーのスペックとしてはかなりの高さで、時代を一気に2つも3つも跨いだ心地がします。

デュエマwikiによれば、メリット効果を持つ3点持ちのブロッカーが登場するのは覚醒編から5年後の2015年だそうです。

「GENJI」が条件付きで3点になったこと以上に、直近で最もデュエプレのインフレを感じた部分な気がします。

また、この後のカードにもその気が見える通り、この15弾ではAD環境にもテコ入れをする様子が伺えます。

勝舞編が終わるということで、開発側も意図する何かがあるのかもしれません。


ダイヤモンド・カスケード

事前評価:7

紙からの変更点は、条件付きのパンプとパワード・ブレイカーを得た点です。

デュエプレの「ダイヤモンド・ブリザード」は元々このカードの効果に寄せていたのではないかと思われます。

ちなみに紙だとこんな感じ。

何か出来そうに見えても、強いカードとイメージするのは難しいでしょう。

「カスケード」は5コストと重いものの、「ブリザード」が干渉できなかった(できなくなった)墓地を攫いつつ、「ブリザード」同様にマナの回収を行うことができます。

一度墓地に落ちた「ブリザード」も間接的な回収が可能で、何より「ブリザード」が「ブリザード」を回収できなかった点を見ると、ADを主として『ブリザード』の継戦力を上げてくれるカードだと考えられます。

コストの重さと、墓地枚数によってはセルフランデスをしてしまう点は気になるので、2,3枚ほどの採用から試されるでしょうか。

重いとは言いつつも、『ブリザード』のキルターンは5に照準を合わせているため、2→3→4→5の流れで動いた時に過剰打点を形成するにも役立ってくれそうです。

「ブリザード」との差別化点を考えると、

・回収よりもブーストの方が多い場合がある
・「ブリザード」が進化元を要求することから進化速攻以外では打点を増やさないが、こちらはマナ進化なので確実に増える
・さらにパワード・ブレイカー持ちで複数打点化が狙える

といったメリットが上がってきます。

これは諸々のデメリットを十分覆すだけのパワーだと感じられるので、場合によってはこのカードをがっつり4枚入れて、その分非スノーフェアリーの枠を抜いていく構築もされるかもしれません。

NDでの活躍はプールの少なさから難しいと思われますが、近々墓地に置かれやすいスノーフェアリーも登場予定です。

種族デッキで使う意外はほとんど「イダ」の下位互換となるので、専門分野での活躍が期待されます。

一応墓地を能動的に肥やして大量のブーストをする使い方も想定できますが、デュエプレのゲーム性に合っていないことから現実的な用途にはなりづらいでしょう。

まずは素直な『ブリザード』の追加戦力となると考えられます。

使用可能マナが回復する点はしっかり「ブリザード」の強い点を引き継いでいるので、「カラフル・ダンス」などと併用するとあるいは…かもしれません。


ベニジシ・スパイダー

事前評価:6
FT:欲に囚われた私が悪かったのです・・・。――とある獣の懺悔

紙からの変更点は、リベンジ・チャンスというキーワード能力が削除され、そのままテキスト能力となった点です。

紙だとこんな感じ。

同じ変更は14弾の「カンクロウ」にもされていましたね。

元のリベンジ・チャンスという名前通りに相手の優位な動きに対してカウンターする能力ですが、このカードのメタ対象はドローです。

3枚以上とはあるものの、ターンドローも含まれているので、実際は相手が「エナジー・ライト」などで2枚ドローした場合に出すことができます。

出た時効果は1ブーストと淡泊なものの、相手の3ターン目の「エナジー・ライト」や「エナジー・スパイラル」に合わせられると先手・後手の差を埋めるテンポを稼ぐことは可能です。

特に『リース超次元』のような超次元をメインギミックにしたデッキの場合、5マナのホールに一刻も早くアクセスするのが重要となるので、このカードが出せたことが勝因となる場合もあるでしょう。

素出しのスペックも異様に低いというわけではないので、ドローが環境上に多い時には採用を検討できるカードです。

紙では能動的に相手にドローさせて条件を満たす使い方もありました。

注意点は、山札を捲って該当したカードを手札に加える効果はドローとは別物であるということ。

「アヴァラルド公」「グローリー・ゲート」は元より、マッドネスも対象外となるので、このカードをハンデス戦術の保険とすることはできません。

あくまで”引く”という言葉にのみ反応する点は理解しておきましょう。


龍聖黙示プラネット・フィスタシオ

ライト「・」ブリンガーの誤植も紙のまま反映されました

事前評価:5

紙からの変更点は、踏み倒し対象が3コスト以下から4コスト以下に拡張された点です。

紙ではコロコロの企画・「超獣デザインコンテスト」で選出された一般公募のイラストを元としたカードです。

デュエマでは現在に至るまでに何度かこうした取り組みがされていますが、どれも魅力的なイラストと効果をしていて良い施策だなと感じています。

名前・イラスト共に洗練されすぎていて驚くことも多々。

効果は計8コストまでの踏み倒しを可能とする、非常に強力なものです。

攻撃トリガーというテンポの悪さと、踏み倒せるカードに評価が大きく左右されてきます。

候補となりそうなのはこのあたり。

初期から存在するものの、マイナー種族なだけあって特別有力なカードがあるというわけではありません。

これを書く時点ですでに公開されたカードとして「クルトSP」があるので、こちらは良い候補となりそうです。

この「クルトSP」に特典として付いてくる「ファイブスター」の覚醒条件はパワーの下3桁が500のクリーチャー3体ということで、効果で2面展開が可能な「フィスタシオ」とはなかなかの相性だと言えます。

ガチデッキ的な強さがあるかと言われれば難しいですが、知っていて損なことでもないでしょう。

展開を打点以外の出力に変える手段が出るとこうしたカードも輝きやすいので、そろそろ希望を持ちたいですが果たして…


秋麗妖精リップル

事前評価:6
FT:穏やかな風が吹き、世界に平和が訪れる。新たな芽吹きに期待を込めて。

デュエプレオリジナルカードとして登場しました。

オリカのリメイクも出るようになると、いよいよ歴史が積みあがってきたのだと感じさせられます。

効果はコマンドのサーチという元とはずいぶん離れたものですが、シンプルにして良いものです。

コマンドは今でこそエンジェルコマンド、デーモン・コマンドが基本で、最近ようやくフレイム・コマンド、ガイア・コマンドなど出てきたところですが、長い目で見ると全種族に優秀なカードの揃った種族です。

そういった意味では将来性の高さを持っていると言えます。

現在の用途で考えると、筆頭になるのは「シロガシラ」です。

ブーストでマナに落とせばいいとは言えるものの、サーチ手段があるのに越したことはないので、「カエンウンゼン」に続けて採用を考えられるでしょう。

「ババン・バン・バン」も使用できるマナに到達するまでに確実に持ってきていたいカードなので、こちらと組み合わせることも考えられるでしょう。

「ババン」が大量にマナ加速をすることからマナ爆誕の重さも気になりづらいです。

この後のカードにもそれは当てはまるので、意識されたデザインなのだと思われます。

ただ、効果としては若干控えめな印象を受けます。

スノーフェアリーも引っ張ることができれば『ブリザード』における「進化の化身」の代わりになったり、リメイク元のようにトリガーを持っていれば回収カードを次ターンすぐ使えたりといったことが考えられたのですが…

決して悪い性能ではないだけに、わざわざオリカで出たことの意味が補強されていくと良いですね。


大神砕グレイトフル・ライフ 時空の護りフィオナ

事前評価:グレイトフル・ライフ→8.5 フィオナ→8

紙からの変更点は、「グレイトフル・ライフ」の進化元に自然クリーチャーが追加された点と、離れた時のマナ加速で使用可能マナが増えなくなった点です。

「フィオナ」はデュエプレオリジナルカードとして登場しました。

「グレイトフル・ライフ」は元々コマンド進化という点で進化条件の緩めなカードでしたが、そこに自然クリーチャーも追加されたことで格段に出しやすくなっています。

「トリプルマウス」などはマナカーブが繋がる上に、cipで役割を終えたカードを進化元としやすいのでこれはかなりの強化だと言えます。

場に出れば即座に7コスト以下のサイキックを出せるため、これだけで一定の仕事をこなす性能です。

特に文明の縛りがない点は強力で、デッキの採用文明のために強力だが出せないといったサイキックも候補とすることができます。

このカードの存在ゆえの超次元ブラフも成り立ちえるでしょう。

これ1枚で最低でも3点、サイキックの覚醒が望めれば5点揃えることも見込めるので、相手に対する圧はなかなかのものです。

この15弾で登場予定のサイキック・クリーチャー「カンクロウ」は覚醒条件を自然に満たすため、覚醒後のサイズからしても有用な組み合わせとなります。

離れた時効果は即効性こそないものの、破壊等ではなく発動条件が緩いものなので、一度場に出てしまうと相手が阻止することは容易ではありません。

また、この効果は場を離れた後で処理をするので、破壊の場合は墓地に行った「グレイトフル・ライフ」自身をマナに送ることができます。

山を削らずに大量のマナブーストを見込める点で派手かつ有用な効果であり、同時収録の「フィオナ」とはシナジーを形成しています。

変わった用途としては「ドルバロム」との組み合わせも考えられます。

ランデスと破壊の後で「グレイトフル・ライフ」の効果が起動するため、自分だけ一方的にマナ回復をすることが可能です。

先ほど述べたように「トリプルマウス」なども進化元にできることから、『黒緑ドルバロム』では有用な選択肢の一つとなってくるかもしれません。

気になってくるのは7コストの進化とやや重めなところと、自然文明らしく相手への妨害要素が薄いところです。

スペックの割に紙でもあまり活躍した実績がない点も気になってきますが、若干の強化を受けたことでデュエプレではどのような活躍を見せてくれるか期待がかかります。


「フィオナ」については完全なデュエプレオリジナルのカードです。

超次元にもいよいよオリカが入ってきたので、今後もどんなオリカが出て来るか気が気でなりません。

表面は7コスト5000のバニラで、相手ターン中+5000されることから実質10000のクリーチャーとして運用可能です。

パワーは正義という側面がデュエプレには未だあり、10000は乗り越えるのが難しい値でもあります。

「ストーム・ホール」の火力範囲である点は引っかかるかもしれませんが、ビート対面にはそれなりに場持ちが良さそうです。

ただ、この点はパワー8000の「ジャパン」が環境上にさほど見られないところから不穏な気配は感じられます。

覚醒条件はターン中に3枚マナに置くというもので、「ベニジシ」のドローがターンドローを含んだように、こちらもターン1のマナチャージが加算されるため、実質2ブーストが必要ということになります。

デザインされている「グレイトフル・ライフ」はもちろんですが、「フェアリー・ホール」で出す場合にはもう1ブーストできれば即座に覚醒可能です。

「カイマン」と組み合わせて、2コストブースト→4「カイマン・ホール」→5「フェアリー・ホール」の動きで「カイマン」攻撃時に即覚醒という動きは悪くはなさそうですね。

覚醒後は15000の巨大なサイズになり、「不落の超人」と同種の強制攻撃効果を持ちます。

ピーキーながらも決まると強力な効果で、特にこのカードを除去する手段に欠けるビート対面などには刺さりの良い効果です。

自然が使える数少ない「スパーク」のケア手段としても重宝できます。

解除を持たないために除去に無力なのは残念ですが、これは対になる「グレイトフル・デッド」の特典「時空オルゼキア」が解除を持たないことに合わせたのかもしれませんね。

同じ自然文明にはバウンス耐性付与の「セツダン」が存在するため、そちらと共存させることで場持ちを良くする方法などを模索したいところです。

ある程度自由に取り回し可能なサイキックのオリジナルカードということで、一見して強くなさそうに見えても評価が難しくなってきます。

若干の性能不足を感じる気はしますが、ビートが常に環境にいるデュエプレでは対面によって活躍するシーンは予想できます。

解除を持っていれば、強制攻撃効果を表面にも持っていれば、出た時に任意でタップさせられれば、パワーが表面でも6000あれば、など惜しい点は多々感じますが、実際にリリースされてからどういった評価を受けるかが楽しみです。


まとめ

途中書いたようにメタカードが登場したり、古のテーマにテコ入れが入ったりと、ゲームの方向性をこれまでとは変えようという気配が感じ取れます。

特にAD環境はバランスこそ悪くないものの、放置されているような雰囲気は続いていたので、こうした対応は期待が高まりますね。

全体的なカードパワーも高水準でまとまってきており、早くも15弾でどんな新デッキが登場するかが楽しみになっています。

よろしければ次回の③もどうぞ。

それではまた。

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