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使用デッキと考えたことの雑記(デュエプレ14弾ND)

※全文無料です

こんばんははじめまして。海月です。

書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。

自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。

とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。

たまにはランクマッチの実践を通して、使っていたデッキと考えていたことを記録にしようと思って書きました。

観点として少しでも役立つことがあれば何よりです。

ドロマー超次元

プラチナ4→マスター(4敗くらい)
最高レート1550くらい(その時点で150位くらい)

有利:キリコ、アヴァなしリース超次元、5cフュージョン
不利:デイガナイト、ライゾウ、速攻

超次元コントロールが組めるようになったら必ず組もうと思っていた。

ただ、あまり強いとは思ってなかった。

理由は、

①紙で一時代を築いたドロマー超次元をほぼそのまま再現させてくれるのが悪い予感しかしなかったから

②1:複数交換が当たり前になってくる環境で、1:1交換を重ねるハンデスが太刀打ちできないと思ったから

というもの。

崩した言い方をすれば、運営が「あの頃のデュエマやらせてやるよ。その代わりもっと強いデッキこっちはデザインすっかんな(^-^)」と言っているように思えた。

ただ、わかっていて食いついてしまうのもまた性である。

おびただしい量の不具合を抱えていたため、修正対応がなされる6/2まではほとんど使えなかった。

ようやく使えるようになってから考えて、4日間40戦くらい使った最後の形が上記のリスト。

構築は最難関の部類だと感じた。

使用したのが一週間ほど前のため、今現在構築するならまた違う形になると思う。

要件定義するなら下記は守りたいところ

・多色は4枚以下
・ドロソはキャントリップ(1ドロー)を4枚以上、複数ドローを5枚以上
・色バランスは各色13以上
・ホールは8枚以上
・除去(バウンス)は3枚以上
・呪文軽減枠の「フランツ」「ミルアーマ」は計5枚~

「ローズ・キャッスル」の採用有無に関してはかなり悩んで往復を繰り返した末に必要と判断した。

警戒心の薄い『超次元ビート』と『速攻』にワンチャンスを作れる、マッドネスのような枠であったと思う。

「フランツ」「ミルアーマ」に関してはかなり難しい。

様々な択を試したうえで計5枚以上を最低ラインと感じたが、そう場持ちが良くないのも事実である。

「ブラッディ・シャドウ」を採用しない都合上、軽減が展開力に反映されてくるので、5コストホールから「ジョン」「チャブル」を出す覚醒には工夫が求められる。

「スパーク」は基本的に2枚以上採用して良いと感じる。

攻守に器用に使え、ほぼノートリのこのデッキに若干の盾期待ができるシーンがある。

相性の良い「ストロング・ガード」に関しては色バランスやカードパワーを考慮した際に不要と判断した。

対面相性は想定通り軒並み良くない。

『速攻』には後攻だと2割も勝てないかもしれない。(特に赤緑は悪魔)

よく不利対面の代表とされる『ライゾウ』には「ジェニーダーツ」の下落としが上手く機能してサイキックを展開することができれば勝てるので、記録は取っていないが微不利くらいで戦うことは出来る。

なんなら「GENJI」「アブドーラ」「ストーム・ホール」でミッドレンジプランを取られる方がきついかもしれない。

だが、それでも『速攻』よりははるかに絶望度合いが小さい。

『キリコ』は互いのプレイングが如実に出る両マッチアップだと感じた。

「ジェスティ」を抜かない、抜いたとしても返せる準備をしておく、「キリコ」着地を許してもリーサルに行ける盤面を築くなど、やり込み甲斐がある。

筆者は10回ほど対面して1度しか負けた覚えがないので有利判定。

ただし、その1回は相手の卓越した立ち回りで攻防の果てに「キリコ」着地から負けを許した。

少々意外に感じる人もいるかもしれないのが『デイガナイト』への相性。

コントロール対決で青が入ってる方が入ってない方に不利を付けるのは歪に感じられる。
 
ドロマー側がきついポイントは5つほどある

・「グローリーゲート」、「アヴァラルド」の1:複数交換がきつい
・「ブラッディ・シャドウ」を消す手段が乏しい
・基本的にナイト側がエッグネロをプレイし得
・「シーザー」を返す手段がほとんどない
・相手の「リバイヴ・ホール」のバリューがこちらより高い

特に「ネロ」、「シーザー」の着地を許した場合、生き長らえても相手の稼ぐアドバンテージ量が破格で太刀打ちできなくなる。

デザイナーズのパワーを改めて思い知らされる対面であった。


NEXTライゾウ

有利:コントロール系、ライゾウ
不利:速攻、超次元ビート各種

レート1495くらい→最高1530

6/7から2日間ほど使用。

知ってる人は知っているかもしれないが、NEX登場以来筆者が遊んでいるデッキタイプである。

意識しているのは

・5ターン「ライゾウ」を複数ルート用意する
・ライゾウさえ出れば多少捲りは弱くてもどうにでもなる

というもの。

「コッコ」or「呼び声」→「コッコ」or「呼び声」or「アイニー」or「NEX」+「コッコ」で「ライゾウ」に繋がるムーブが気に入っている。

「コッコ」→「NEX」+「コッコ」→「ライゾウ」とした場合は仮に「ライゾウ」が全空振りしたとしてもジャスキル+2が作れてしまうのもポイント。

もちろんこの流れの〆が「ライゾウ」じゃなくて「クロスNEX」でもいい。

異物が多く見えがちだが、実は普通の『ライゾウ』と同じドラゴン枚数である。

ちょうど『ライゾウ』の使用率がピークになっていた頃合いで、早期着地では分がいいこのデッキは、ミラーやそもそもが『ライゾウ』に弱いデッキに優位に立てた。

だが、ブーストの代わりに生き物による軽減に頼ってる都合上、各種除去は当然として、「ボルシャック・ホール」や「シャイニー・ホール」によるタップキルがきつい。

そこまで勝率が良かったわけではないが、片手間にストレスなく回せるのが魅力のデッキだった。

ドロマーで不利対面下ブレで50溶けて1400台まで片足突っ込んだレートを30ほど回復してくれた。

黒緑Bロマノフ

有利:
不利:
⇒回りに依存するが軒並み五分近いと感じる

レート1520くらい→最高1530くらい

6/8から2日ほど使用。

前環境のトップで、だいぶ使い込んだデッキでもあった。

「ジョン」こそ目の上のたんこぶだが、「ヴァーズ」やプレイである程度躱すことができるのを知っていたので使うことに。

だが使ってみると、思っていた以上にきついデッキだと思わされた。

とにかく事故要素が多い。

・2色なのに多色が12枚もある
・そのくせ初動の緑はデッキパワーを意識すると期待できない枚数
・墓地リソース依存
・手札補充が設計図依存
・守りが薄く、常に紙一重

もちろん13弾から変わらないこの要素は身を持って知っていたが、事故って4ターン目「ギガヴォル」で勝てていたのは13弾がそれだけ低速環境だったからだと感じさせられた。

事故さえ乗り越えて順調に動ければ五分近くで戦える対面は多い。

特に「ジョン」を採用するデッキとのマッチアップでは、如何にして「ジョン」を切らせるかや、「ヴァーズ」をどこまでキープするか、「ダチュラ」のために墓地を何枚にするか、「ジョン」がいる状況で出す「Bロマ」や「DEATH・ドラ」の進化元を何にするか、どこで刻むかなどの分岐が非常に多い。

初動引ければ面白いのに…と泣きながら使うのを断念した。

環境上での立ち位置は比較的良いことがわかっていたので、上位に何人か使用者がいるのも納得した。

運とプレイングの両方が要求されるデッキというのは突き止めるとあまり好む人が少ないと思われるが、今後の行方はどうなるか。


青黒リーフ超次元

有利:キリコ(ジェスティなし)、デイガナイト、5cコントロール
不利:ライゾウ、速攻

レート1510くらい→最高1575(その時で200位くらい)

6/8から3日間使用。

同じチームに所属するTimberさんが4位まで上げたと聞いて試すことにした。

『リーフコン』というデッキは「リーフ」への依存度が高いのを苦手にして避けていたが、採用色が2色で単純化されたことに好印象を持った。

また、メビウスカップで最終1位を取ったTimberさんはプレイを見ていて惚れ惚れするようなハンデスコントロールの名手である。

コントロール好きの身としてはドロマーを諦めても、こっちで一矢報いてみたいと闘争心が湧いた。

基本的にはコントロールという点でドロマー超次元と大きな差はない。

あちらと比較した強みは

・色事故リスクが少ない
・トリガーを採用しやすい
・「リーフ」連打による上振れがある
・小型打点を用意しやすい
・通りがいい「ツクモスパーク」を使える
・強力な1:2交換の「ガブラ・ハンド」を使える

といったもの。

特に最後2つは大きなメリットで、このデッキを使う意義とも言える。

反面の弱みは

・白のパワーカードの数々を使えず、使える戦術も減る
・それもあって、マッドネス対抗手段が弱く、相手にマッドネスがある気配を感じながらも仕方なくハンデスをしなければならない場面がある
・白がない分、ドロマーよりも緩いロック体制しか築けない
・進化獣をエンジンにしてることから事故率が高い
・腐りやすいカードを採用する必要がある(リーフ、キューティー、薔薇城など)

などである。

総合的に見た時にメリットが勝ると見て使用した。

レート1560程度までは順調に伸ばすことが出来たものの、そこからは停滞する。

やはりドロマー同様、平気で1:複数交換してくる対面にちまちまと妨害を繰り返すのが難しかった。

3「リーフ」4「ガブラ」ができれば苦労ないと身に染みた。

ただし、コントロール系では希望と言える強さはあったと感じるので、再び風向きが良くなった時に使用を検討するかもしれない。

対面相性は基本的にドロマーに沿う。

だが、「ガブラ・ハンド」による盤面干渉手段を持つことで、『デイガナイト』に対しては微有利程度は取れる印象があった。

また、「ツクモ」はサイキック除去効果が強く、除去された時のリスクも小さいので過去最大に輝いている時かもしれない。

これに「キューティー」が条件を満たしてバウンス効果を得ると、超次元主体のデッキに逆転劇を見せられる場合が多くなる。

対面側は不用意に「キューティー」の条件を満たさないようにすることを勧める。

その他ではウィニーとトリガーがあることから『速攻』対面もドロマーよりは良かったが、その分『ライゾウ』をはじめとするマッドネス入りの対面には泣かされたことが多い。

マッドネスさえいなければ環境上位にいられたと思うが果たして…


ラッカ超次元

レート1543→1612(レジェンドタッチ)

有利:Bロマ、ライゾウ
不利:順調に回るハンデス系、キリコ

6/12に使用。

さんざん盾を割られ続けた結果、「こっちにも気持ちよく割らせろよ!!!」となった。

とはいえここまで使わなかったのには「GENJI」を3枚しか持っていなかったことと、単純に環境トップの『リース超次元』を使う気になれなかったという思いがある。

前者は無視して生成し、後者はそれなら自分で新しいビートを考えればいいとなった。

『リース超次元』に勝てるビートを考えようとなった時、『リース』が「アヴァラルド」のせいで呪文主体の構築になっているところに目をつけた。

呪文主体では、トリガーで止めても打点が増えることは無い。

本来ビートダウンには打点となるトリガー獣がマッチしているのに、基礎的なその点でデッキとして歪である。

ならばこちらはトリガー獣を多用してカウンターできる、王道のビートを作ればいいだろうと考えた。

少しばかげた理論ではあるが、実際問題ホールで横並るデッキ特性に、場持ちがいい「アンタッチャブル」があるにもかかわらず「コルテオ」が採用しづらかったり、環境に刺さりの良い「サーファー」を採用できないのはもったいない。

そんなことから白青赤のラッカカラーを基盤に考えた。

実はこのカラーは14弾リリース直後に少し考えてすぐに諦めている。

その時は『リース』の速度に追いつこうと「フランツ」や「ミルアーマ」を採用していたが、これでは却ってデッキパワーを落として安定性を失う『リース』の下位互換であった。

使ってすぐに違和感に気付き、とりあえずは『リース』に時代を譲ってそれ以上の深堀りするのを後回しにした。

今回改めて考えるにあたって、その前提を取っ払い、『リース』に速度で追いつく必要はないと考えることにした。

こう考えられた理由は二つある。

一つは先ほど書いたトリガーによるカウンターである。

相手ターン中にトリガーしたカードを実質SAとして捉えれば、速度の『リース』に対して打点で並ぶことができる。

向こうに先にリーサルを組まれたとしても、厚い盾から逆リーサルを作ってやればいい。

二つ目は「ヤヌス」→「オーフレイム」の強力パッケージである。

4ターン目にして3点入れられるこのコンボの強さを紙で知っていた私は事前発表時から推し続けていたが、ようやくその刺さりが良い時が来たと感じられた。

『リース』の4ターン目までにブーストカードと5コストホールを撃つ動きと比べて、『ラッカ』の4ターン目までに3コストホールと4コストホールを撃って「ヤヌス」「オーフレイム」を並べる動きは負けていないのである。

なんならこっちの方が強く、盾勝負をする時に先に3打点入れていれば相当に優位に立てる。

相手が間に3コストホールや「アヴァラルド」を挟んでいると並ばれるかもしれないが、そこまでの理想ムーブは許容していいし、それとてこちらが窮地に追い込まれるというほどでもない。

…と脳内で想定できたところでようやく「フランツ」「ミルアーマ」と決別することができた。


構築を考える段に移る。

3コストのホール8枚、「オーフレイム・ホール」を4枚フルで採用して、理想ムーブの再現性は最大に。

デッキコンセプトにもしたトリガー獣も性能と色の面から「サーファー」と「コルテオ」を最大枚数投入。

カードパワーと展開力と応用性、初動が遅れて4ターン目になった時にも「オーフレイム」覚醒で即「チャブルパワード」×2を作れる5コストホールを各色2枚ずつ固定とした。

最後にわざわざ生成した「GENJI」を4枚投入する。

各色10枚ずつの30枚決まった上で、あと10枠を調整枠にできるのはかなり気持ちがいい。

必要と考えるカードを入れていって出来上がったのが以下。

採用を決めた順に書いていく。

◆「ジャック」…汎用トリガーかつ色基盤枠。主に以下の理由を重視した。

・マナカーブ通り動くデッキで事故を減らすには多色4枚以下が理想

・トリガー15枚の時に2トリ以上率が63%で6割を超える(14だと58%)

・「ヤヌス」の覚醒補助シナジーがある

・『ライゾウ』『キリコ』対面でブロッカーであることが活きる場合が多々ある

・環境で通りがいいと感じていた『キリコ』から「エンフォーサー」が抜けつつある

4枚にしたかったが、少しでも事故率を下げたかったこととデッキにピン投を作りたくなかったことで3枚に落ち着いた。


◆各種5コストホール1枚ずつ…やはりパワーカードということで増量した。

だが、この「ドラヴィタ・ホール」1枚は確実に「エナジー・ホール」で良いと感じている。

なぜなら、

・3→4→5と順調に「ホール」をプレイした時に「GENJI」のパンプを達成できるが、「ドラヴィタ」で回収してしまうとできなくなる

・ハンドリソースは潤沢でなく、「GENJI」は素で引きに行くしかない

・このデッキではただのパワーカードである白よりはメタ要素である青のカードをプレイしたい場合が多い

ためである。

ちなみに筆者は「エナジー・ホール」4枚目を生成したくなくてこのままだ。

場合によっては「シャイニー・ホール」に替えてもよいのかもしれない。

ホール枚数を減らしても良いと感じるなら、この枠を「スパーク」などにしてよりカウンター力を上げてもよいと感じる。


◆「マティアス卿」…以下の理由から採用した。

・不足する青を補える

・ハンデスは依然として環境にいて、このデッキの弱点でもある

・このデッキにまずマッドネスがいるとは警戒されない

いわゆる初見殺しである。

超次元のビートデッキが最大コストを「GENJI」としやすいことから、何としても「GENJI」を阻止したいコントロール側の意表を突けると考えた。

採用が一般化していったらあっさり切っていい枠だが、初動からのムーブが再現性と共にある程度固まっているこのデッキであれば、不要牌となるマッドネスも入れる余地はあると思われる。

ご都合と言われたら否定できないのは確かだが、他のデッキがマッドネスを採用するのとは少なからず違う意味合いがこの時はあった。


◆「キルホール」…一番最後に採用を決めた

3コストホール8枚だと先行3ターン目までに1枚以上引ける確率が81%となって8割を超える。

このデッキは4コストの「オーフレイム・ホール」から入ってもいいのだが、やはり3から入れるに越したことはない。

そのため試験的に「キルホール」を2枚入れた10枚体制で始めることとした。

回してみると、意外と取り回しは悪くなかったものの、やはり呼び出せるサイキックに不満があることに気付く。

そこで数戦やった内で活躍の目が薄かった「ドラヴィタ」を超次元ゾーンから抜き、代わりに2枚目の「ヤヌス」を入れてみた。

これによって取り回しが格段に良くなり、構築を固めて数十戦と重ねていった。

ただし、やはり優先するカードではないので、2枚目の「ヤヌス」と併せて調整枠という位置で良い。

ブロッカー破壊効果はおまけと考えていいが、「デスマーチ」を破壊して墓地肥やしを助けてしまう場面もあったのでメリット効果と言い切ることはできない。


これで構築は完成したが、言及しなかったカードについていくつか触れておく。


◆「エクストラ・ホール」…青を入れる意味の一つ

基本的な運用は3ターン目に撃ってサイキックを出すためのカードであるが、こちらは「サプライズ」と違って墓地を返す効果を持つ。

青を入れたのは『リース』になる緑を避けたからだが、「サーファー」の次くらいには意味を見出していた。

現環境を見た時に無視できない対面として、『デイガナイト』と『Bロマノフが相変わらずいるからだ。

『デイガナイト』には相手が「グローリー・ゲート」を撃った返しで山に返すことで、ビートしていく上で厄介なエッグネロのコンボを阻止することができる。

「バレット・バイス」を警戒しながら限られたカードの枚数で攻めていく以上、このカウンターを阻止できるのは大きい。

『Bロマノフ』への墓地メタの有効性は言うまでもない。

「エクストラ・ホール」の効果が大きい順に2枚のために、相手の肥やし能力の方が上回る場合も多い。

だが、それでも「Bロマノフ」の着地はもちろん、「ダチュラ」の効果達成条件を妨害しやすいのが強力である。

このデッキは「ジョンジョ・ジョン」を直出しできるホールが13枚あり、ハンドリソースが細いにしても相手が連続して処理し続けるのは難しい。

そこで「ダチュラ」まで縛ってやれれば、一方的に打点を並べる隙が生まれやすい。

また、リーサルを決めに行くタイミングでも「ダチュラ」以外の守りの期待値は低いので、「エクストラ・ホール」で墓地を減らせているとそれだけ安全に攻めやすい。

小さくないところでは、『リース超次元』の「GENJI」のパンプを抑えたり、ブーストカードを山に戻してトップを弱くさせたり、「ドラヴィタ・ホール」による回収を不発にさせたりといったことも狙える。

メタ性能を持ったグッドスタッフとして、デュエプレ全カードでも屈指のパワーを持った優秀なカードである。


◆「GENJI」…減らしてもいいのかもしれない

なぜなら3,4と順調に動いた場合、5の動きをする時には勝負を決する盤面になっている場合が多いから。

言い換えれば、6ターン目に手出しする「GENJI」が遅い場面があるということだ。

一応、この構築をした時には3→4→5でホールをプレイした後に「GENJI」を出すことでパンプ効果を得られるシナジーを狙っている。

だがこれも過剰打点気味で、今の環境を見ても溜めてから一気に殴るというよりはサイキッククリーチャーの高パワーを活かしてどんどん攻撃していく場合が多い。

SA枠も「ヤヌス」を上手く使えばフォロー可能なことから、「GENJI」だからこそという強みはリリース当初よりも失われてきていると感じる。

遅いのならば早出しするために緑と組み合わせる『リース』に回帰するのでは?とも考えたが、それもブーストカードの枠でデッキパワーを下げているのでリターンが見合っているのかは定かではない。

正直、これに関しては「GENJI」が重いとかそういうことではなく、小型サイキッククリーチャーがハイスペックすぎると言いたい。

「GENJI」は紙から強化を受けて良かったのか?と実装前は不安視したが、今は正しかったと考える方に寄ってきている。

散々に書いたが、単体のカードパワーは極めて高く、過剰打点や急なリーサルを形成する必要がある時の仕事量は随一である。


◆「アクア・サーファー」…やはりお前も青を入れる意味だ

トリガーして強いのはもちろん、手撃ちが過去最大に強い。

相手の「ドラヴィタ」に対する明確な回答でもあるため、現環境ではグッドスタッフというだけでなくメタ的な性格も帯びている。

『Bロマノフ』に対して、「ジョンジョ・ジョン」の処理を諦めた相手の進化クリーチャー出しに打点を並べながらEXターンをもらえるようなもの。

序盤に引いても安易にマナ埋めするのは避けたい。

「GENJI」不要論を考えさせる一枚でもある。

重複する書き方となるが、「GENJI」着地時点ではホールやトリガーによるカウンターで十分な打点を作れている場合もあるからだ。

打点が十分なら邪魔なクリーチャーをブロッカー能力の有無に関係なく除去できる「サーファー」でも事足りることも多い。

このデッキカラーで考える以上、貴重な青兼トリガーである「サーファー」は抜くことはできない。

「GENJI」か「サーファー」のどちらかを抜く必要ができた時、「GENJI」が抜けていくと可能性があると現時点で考えてしまうのである。


◆「アンタッチャブル」×2…マスト枠

容易に除去出来なさそうな対面には5コストホールから2体ばらまいてもいい。

即覚醒を狙う基本的な動きは以下の二つ。

・4「オーフレイム」→5「チャブル」×2、「オーフレイム」攻撃で覚醒
・「ヤヌス」がいる状況で5「チャブル」+「ヤヌス」を覚醒させる小型

覚えておきたい使い方は、以下。

・覚醒させずとも「赤ヤヌス」のSA付与で選ばれないSAとして打点にする
・「エナジー・ホール」から裏面を直接出す

表面を処理できる可能性がある対面には、できる限り出したターン中の覚醒を狙って運用していく。


◆「キル」…必須枠

基本的な運用は「ヤヌス」の覚醒要因。

だが、『キリコ』対面では相手の貴重な除去手段を阻害するカードとして機能する。

このカード自体の覚醒はほとんど期待できない。

「チャブル」にも言えることだが、2コストであることからどのホールからでも出せる点も強みである。

ただし、「サプライズ」「エクストラ」から出せる赤のカードはこれのみなので、無思考に出すと「ヤヌス」の覚醒ができなくて一手足りなくなる、ということがある点は注意。


◆「マティーニ」…必須枠

個人的には「ヤヌス」と「サプライズ」を入れる構築では必須だと考えている。

基本は「ヤヌス」の覚醒要因で、チャンプブロッカーとして使うことも多々ある。

「ジャック」を出すことで覚醒させることができるので、3コストホール+「ジャック」で3面止める壁を作れる点は覚えておいた方が良い。

覚醒は「アンタッチャブル」のようにターン開始時等ではない即時なので、『速攻』相手に3で「マティーニ」を出して「ジャック」をトリガーできると一気に形成が傾くことがある。


◆「ジョン」…必須枠

『Bロマノフ』『デイガナイト』が未だ現役である以上、抜くことはできない。

このデッキでは裏面直出しをすることが多い。

前述の通り、裏面を直接出せるカードが13枚あるので、効く対面には何度でも押し付けていけるようにする。

この「ジョン」を出せる手段が多い点と、「エクストラホール」によって『Bロマノフ』と『デイガナイト』相性を改善できている。

アタッカーとしても優秀で、覚えておきたい動きはいくつかある。

・3ホールで「青ヤヌス」4ホールで「ジョンジョ・ジョン」を出して、SA最大3回攻撃の打点を作る

・「オーフレイム」+「ジョンジョ・ジョン」でW・ブレイカーの2回攻撃にする

などである。


◆「ヤヌス」×2…デッキの核

1枚は必須、2枚目は任意になるが、2枚を推奨する。

端的に言えば、2枚の方が器用な取り回しが可能となるからだ。

「ヤヌス」をクルクル覚醒させたいと考えた時、1枚と2枚とではそのしやすさに圧倒的な差がある。

また、このデッキの初動は3コストホールからの「ヤヌス」出しだが、対面によっては一度場に出した「ヤヌス」がなかなか除去されずに、肝心なところで「ヤヌス」を利用したSAの確保ができないといった場合がある。

「オーフレイム」と併せた前のめりに攻める形としたことからも、大型サイキックを採用するより応用の利く「ヤヌス」を優先させた方がしっくりと来た。

また、「キルホール」を採用して初動を安定させた都合からも、そちらの有用な選択肢とできる「ヤヌス」は多くあった方が良いと感じた。


◆「オーフレイム」…コンセプト上必須枠

4ターン目に出して最も強いカードの一枚。

環境上に確定除去カードや「サーファー」などは少ないので、「ヤヌス」でSA付与して攻撃できればほぼほぼ覚醒できる。

覚醒後は自軍のブレイク追加効果が強力だが、単純にパワー8000の2点というだけでかなりの圧がある。

地味だが表面のパワー5000も高めの値で、「ヤヌス」がパワーアタッカーを付与することも考慮すると6000以下のタップされたクリーチャーを討ち取ることができるので、時には面処理に使うことも覚えていて損はない。

「ヤヌス」2枚目と「オーフレイム」の枠が基本的な『超次元ビート』では「ボルシャック」「チャクラ」「ドラヴィタ」のいずれかになっている場合が多い。

これらの内1枚だけ優先して入れるならばメタ要素のある「ドラヴィタ」になると考えたが、それよりは攻撃の面に重点を置いた方が良いと判断した。

5コストホールも今環境では何かと「チャブル」を絡めた小型バラまきが十分なほどに仕事をしている。


不採用カードや採用候補カードは書かないこととする。

なぜならそこまで深く検討し切れていないのと、もうここまでで十分すぎるほど長いからだ。

簡単に書いておくと、基盤さえ守ればある程度カスタマイズ可能だと感じている。

現時点で引っかかっているのは「ドラヴィタ・ホール」と「GENJI」の枠。

もっと前に寄せた方がいいのではと思うが、レジェタッチという目標を達成できたので当分NDでの深い研究予定はなし。


今後の環境展望

念入りに考察しているわけではないので小話程度に。

鍵を握っていると感じるのは「デストラーデ」。

大きく白青をメインとした(たまに緑を加えたトリーヴァ)ビート軸のものと、従来の『トリガーHDM』に加えた形が見られる。

展開と盾追加の両極端な能力を持つ性質上、ある程度どんなデッキタイプにも加えることが可能な強力なグッドスタッフである。

『超次元ビート』系や、「コッコ」による軽減が加わる『ラッカ武者』、「トワイライト」による踏み倒しがある『白青サイバー』などでの採用も見られる。

さほど奇抜な構築は登場していないと感じるが、これほど広範なデッキタイプに採用可能なカードは久々なことのため、今後の研究に期待したい。

現状対策はあまりされていないが、「デストラーデ」を軸としたデッキはたいていハンデスコントロールを苦手としている。

今後躍進を続けるならば、近頃めっきり下火となっていた『ドロマー超次元』や『青黒リーフ超次元』の株が上がるということもあるかもしれない。

ビートでは「武者」も「デストラーデ」に強く出やすいカードだ。

前月最終1位ということが忘れられそうなほどに現在は大人しいが、再びメタデッキとして様子を窺っているのかもしれない。

また、NDではあまり顔を見ないカードであるが、「式神シシマイ」も「デストラーデ」系のデッキに対して有効なメタカードである。

ビートで対抗するならば、これを活用したデッキを模索してみるのも一興だろう。

もう一つ環境の行く末を左右しそうなデッキを挙げると、『ラッカ超次元』に「キンタ」をはじめとするサイバーを加えたものがある。

奇しくも本記事で筆者が使ったデッキと同種なものであるが、構築の考え方としては似通ったものであると感じる。

「キンタ」に対する明確な回答を持つデッキは少ないので、環境の通りは良いだろうと推測できる。

このデッキはだいぶ前寄せのビートダウンとなっているが、近頃は『赤白速攻』や青の連鎖を組み込んだ『赤青速攻』などの速攻寄りのデッキも調子がいい。

一時期高い使用率を記録した『ライゾウ』が意識された結果だと考えられる。

6/7 ND環境調査レポート | BEANS/デュエプレ環境調査より引用

また、6月に入ってから台頭してきているデッキの傾向を見ると、やはり抜けたデッキパワーを持つ『リース超次元』を意識したものが多い。

『ライゾウ』と『リース超次元』の二種に優位を取ろうと意識したデッキは、『キリコ』『Bロマノフ』『デイガナイト』『NEX』といった準環境に位置する古参デッキまで網羅することが難しい。

ここまでに名前を挙げていない『フュージョン』『ジャイアント』『赤青剣誠』『デイガ超次元』『ネクラ超次元』『シータ超次元』なども、どれも上位帯で見かけておかしくないデッキだ。

環境が循環していることがわかるだろう。

様々な不具合で混沌の中スタートを切った14弾環境だが、ようやく落ち着きを見せた現在、10近くの環境デッキが存在する良環境と判断して差し支えないと感じる。

汎用性の極めて高い超次元パッケージを起点として、今後も様々なデッキの出現が期待される。


おわりに

筆者の活動はnoteとTwitterをメインにしているが、Twitterの方に質問箱を設置している。

そこに以下の質問が寄せられ、それに1200字ほどで回答した。

率直な気持ちを言えば、私はこうした悩みを抱える立場のプレイヤーの気持ちを完全に理解するには難しいほどに、このゲームに対する知識や考え方が身に付いてしまっている。

だから目線を合わせた適切なアドバイスをできた心地がまるでしなかった。

そうならばできることはないかと考えた時に思いついたのが、少しでも自分の思考を詳らかにしてみることであった。

とはいえ、筆者は近頃多忙かつ個人的な事情から、あまり精神に負担のかかることを避けたいと感じている。

そこで日頃の記事のように細かく内容の精査やシナリオ立てをすることなく、脳内にあるメモを少しだけ体裁を整えて形にしてみることにした。

それでもいつも通り1万字を超えてしまったが、書くのにかかった時間は4時間ほどで、さほど苦労なく書くことができた。

このような背景で書いた記事であるが、ページを開いてここまで読んで下さったあなたに少しでも役立てば救いである。


最後に投げ銭は設定しておきますが、無理はしなくて構いません。

もし頂けることがあれば、心より感謝申し上げます。

それではまた。


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