新カード解説⑥(デュエプレ23弾)
こんばんははじめまして。海月です。
書いているのがたいてい夜なのでこんばんはとしておきます。
自己紹介はあまり意味を成さないと思うので省略します。
とりあえずデュエプレはサービス開始当初からプレイしていて、毎月マスター到達するくらいです。
23弾の新カードの考察第6弾です。
5弾はこちらをどうぞ。
指標はこんな感じ。
9~10 環境トップレベルのキーカード。
7~8 優秀。環境でもよく見かけるレベル。
5~6 悪くはない。デッキや環境次第で使われる。
3~4 環境外。地雷枠や限定構築向け。
0~2 見なかったことにしていい。
基本的にはグッドスタッフ性とカードパワーを焦点にしているため、コンボ前提のカードはこの評価の限りではありません。
また、評価はするものの、用途の紹介や背景ストーリーでの活躍を適宜織り交ぜていきます。
それでは以下、本題です。
弐刀龍覇 グレンモルト「双」
事前評価:「双」→4 プロト・ギガハート→8 ガイアール・ホーン→5
TCGからの変更点は、《プロト・ギガハート》の耐性がクリーチャーと呪文以外にも反応するようになった点です。
パーツが多いので、付属のドラグハートがTCGだと当初コロコロの付録の巨大カードで使いづらかったという説明は省略しましょう。
《グレンモルト》が修行によって二刀流になった姿です。
この後、極めると今弾目玉の《モルト「王」》となっていきますが、まだ身に付けたばかりで強力なドラグハートは使いこなせないようですね。
7コストのドラグナーは5コストのゲームエンド級のドラグハートを出す重さのため、ゲーム干渉力の低い2コストが2枚付けられるメリットは小さいです。
そのため、そこそこの仕事ができる汎用性はありながらもパワー不足なカードと見られます。
《グレンモルト》ができたように、火のアイデンティティでもあるSAを自前で持たずに付与もできないのは特に痛いところ。
使う場合は何かしらのSA付与手段と併用を考えましょう。
《煉獄と魔弾の印》は準備をすれば1コスト軽くこのカード出すことができます。
《グリージー・ホーン》と《ディスカルト》を付けてアンタップキラーをしながらハンデスを飛ばしたり、《マルチプライ》とこの後のカードを付けて耐性持ちのアンブロッカブルにしたりと、なかなか面白い動きはできます。
SA付与手段としてのお供・《爆速 ココッチ》と組み合わせても良いですね。
ドラグナーあるあるですが、ライバルが強すぎるというだけで、ドラグハートを扱える汎用的な強さはなかなかのものです。
基本的には環境外でしょうが、ひょっとすると活躍も見られるかもしれません。
《プロト・ギガハート》は耐性付与を行います。
離れる時にトリガーする耐性効果のため、あらゆる除去に対応でき、その上2コストなことから文明を跨いだドラグナーでも装備しやすく、汎用性は非常に高いです。
加えて、この耐性は「離れる時、かわりに裏返す」というもの。
つまり、装備したクリーチャーは場に残ったままで、このドラグハートが龍解するのです。
相手からすれば、これを装備したドラグナーを完全に場から退けるためには、ドラグナーへ2回+龍解した《プロト・ギガハート》1回を含めた計3回の除去が必要となります。
状況によっては4コストや5コストのドラグハートに競るだけの性能を発揮する、非常に強力なドラグハートです。
ただし、あくまで「離れる時」のみなので《勝利のプリンプリン》などで選ぶこと自体に問題はなく、能力や効果に限定されることからバトルによる退場では発動しないという点には注意しましょう。
龍解すると《オウギンガ・ゼロ》となります。
性能自体は淡白なものの、《ガイギンガ》同様にバトル中は並みのT・ブレイカーを超える13000のパワーとなります。
打点として強力で、相手が《プロト・ギガハート》の除去に消耗した後ではこのシンプルなアタッカーでも十分な圧となるでしょう。
《ABYTHEN・カイザー》の除去耐性を応用できたように、あえて場に《プロト・ギガハート》を装備したクリーチャー1体のみを残して、相手の除去による龍解を誘うのも手です。
攻めの場面では装備クリーチャーを最後のアタッカーとすることで、除去トリガーをケアする手段にも使えます。
両面の性能がかみ合った、優秀なドラグハートです。
今後様々なデッキの超次元ゾーンで見ることができるでしょう。
《ガイアール・ホーン》はパワーアタッカーと種族の追加を行います。
メインとなるのは種族の追加で、4コストでコマンド・ドラゴンをバトルゾーンに出すことができるようになります。
後々3コストのドラグナーと、コマンド種族が重要な意味を持つカードが追加された際に使われることがありました。
それ以外の部分では特筆することはないので、比較的地味なドラグハートです。
龍解すると2打点のクリーチャーとなります。
こちらもすべてのクリーチャーに種族を追加できる点と、5コストで裏面を直接出しやすいことが局所的に評価されたことがありました。
説明はしても複雑なので省略していいですかね…
とりあえず、現状のデュエプレではあまり大きな意味を持ちません。
ドラグハートの選択肢の一つとして存在することを、頭の片隅に留めておく程度で十分です。
始英雄 ザウロディレクス
事前評価:5
TCGからの変更点は、マナ武装が7から5に緩和された点です。
出た時に《野生設計図》の見れる範囲が1枚増えた効果を使い、攻撃時に非進化無条件の踏み倒しを行います。
能力の完結性が高く、緑の「マナを伸ばした先で手札もなくなって何をするの?」という問題を一枚で解決しているカードです。
踏み倒しが攻撃時とラグがあるのは残念ですが、出た時効果を持つことから《吸い込む》などのバウンスに対しては多少の耐性を持っていると言うことができます。
なるべく早期に踏み倒して、相手への圧を掛けながらアドバンテージを稼いでいく使い方を目指したいところです。
出た時にマナ武装を達成している必要はないので、《フェアリー・ギフト》などと絡めても良さそうですね。
《ブラキオヤイバ》はマナ武装ではないとはいえ、役割が被って少々悲しくなります。
こちらと違って、コスト的にも【チェインレックス】での適性は薄いので、使用する場合は別軸で考える必要があります。
自然が多めに採用できる場合は《ホーガン》や《キューブ》を採用したガチャデッキに入れてみるのも悪くなさそうですね。
具体的な採用先が現状見当たらないことや、攻撃トリガーである点で高い評価はしづらいですが、性能的には悪くないものを持ってます。
ただ、7コストはビートであれば《シューゲイザー》や《ドラゴンフレンドカチュア》、今回出る《ガイムソウ》などに見られるように、既にゲームを決めに行くカードをプレイするコストです。
攻撃トリガーによるラグはその点でも足を引っ張る要素になるため、表立って活躍するには難しいかもしれません。
英雄奥義 スパイラル・ハリケーン
事前評価:7
TCGからの変更点はありません。
2コスト重い《スパイラル・ゲート》(デュエプレ未実装)といった性能で、条件を満たすと全体除去を行います。
はじめに勘違いしづらい点を述べると、一つ目の効果のバウンスは自分クリーチャーも選択可能です。
自軍も選べるのは《ガロウズ・ホール》など非常に限定的だったため、自分のクリーチャーを1体使い回しつつ相手を全体除去したりと、様々な状況で応用を利かせるのに役立ちます。
もう一つの注意は、一つ目の効果処理を行った後に、マナ武装を達成していれば独立して二つ目の全体バウンスを行うということ。
《ピタゴラス》などと同様に、解除や《時空ギャラクシー》などの耐性持ちを2回除去するのに役立ちます。
しっかり押さえておきたい要素ですね。
条件を満たさなければパフォーマンスの悪いカードであり、マナ武装が重いところを見ると総合的に費用対効果の見合った性能です。
マナ武装の特質を最大限に使うなら、《アマテラジアル》などの踏み倒しと併用しても良いでしょう。
青は緑でブーストして不足した手札を補う色ということから親和性が高く(敵対色ではありますが)、この2色を基盤としたターボデッキは多々みられます。
《デカルトQ》などにも言えることですが、7マナ時ぴったりにマナ武装を達成せずとも、10マナくらいまで伸ばして多少の非青マナがあっても条件を満たすのを狙いに行くのありでしょう。
TCGでも当初は活躍が見られませんでしたが、カードプールの増加によってそうした青緑軸のターボデッキで使用された実績があります。
デュエプレでもすぐの活躍は難しいかもしれませんが、貴重な全体除去トリガーとして、【トリーヴァ大地】の派生などで考えられるかもしれません。
壊滅の悪魔龍 カナシミドミノ
事前評価:7
紙からの変更点はありません。
先にルールの説明をすると、この2つ目の効果のパワーマイナスはその時点で場にいるクリーチャーにのみ働きます。
一度場にいるクリーチャーをマイナスドミノで除去し切ったとしても、後から場に出てきたクリーチャーにはそれぞれ-1000開始からスタートするので注意です。
この点、TCGではそれぞれの現在のパワーを管理する必要があったので大変でしたが、DCGだと自動で計算して表示してくれるので楽ですね。
不具合の温床になる予感はありますが…
さて、常在のマイナス効果は《ファンク》を思わせるものです。
1コスト上がった代わりに細部がかわっていますね。
(《オルガイザ》というカードは泣けるほどの下位互換なのでスルーします…)
サイキックメタとはなりませんが、横並びに対して刺さる性能差があります。
パワー1000~2000のクリーチャーが多めに入って横に並べるデッキには効果が高く、名前の通りドミノ的な連鎖で除去をすることが可能です。
《青銅の鎧》などを出していることが逆に足を引っ張ったりと、このカードがそれなりに採用されるようになると構築やプレイを根底から変化させる要因となり得ます。
また、《学校男》などの自壊系のカード使用をためらわせる要因にもなり得たりと、テクニカルな使い方は多いです。
TCGではそこそこの打点でありながら優秀なメタ効果を持ち、コストもマナが伸びづらいデッキで扱える圏内ということから、ビートからコントロールまで様々なデッキで使用されました。
時には10体近くの盤面を一気に崩壊されることもあったりと、環境次第で大きな活躍が見込めます。
現状でも【速攻】系はもちろん、【白単サザン】や【リキッドピープル】などに刺さることが期待でるカードです。
ただ、ここで気になるのはデュエプレの盤面上限。
最大7面なことからマイナス効果の蓄積がしづらく、デュエプレではこの盤面上限を意識したデッキ構築が必然的にされることから、システム的にこのカードがポテンシャルを発揮しづらい状況が作られています。
そのため、優秀ではあるもののTCGほどには抑止力になりづらいと考えます。
龍素記号Mm スペルサイケデリカ
事前評価:6
TCGからはブロッカーを得た上で、召喚に反応した効果が出た時に緩和され、唱える呪文を相手が選ぶのがランダムとなり、ターン1の制限が付きました。
一つの効果の中で複数の改変が加わっていますね。
7コストから無制限のコストで呪文を踏み倒す可能性を秘めているカードです。
色と性質から、数々の先輩たちを思い出しますね。
コストが1軽く、4枚見れるとはいえ唱える呪文を選ぶことはできず、外れた時のドローのような最低保証もありません。
インフレに合わせた調整はされていますが、やはり不確定性が気になってしまう性能です。
デュエマは結局のところクリーチャーによる攻撃が勝負を決めるゲームで、呪文はデッキのサポート的な位置づけが基本です。
そのために軽量から中量サイズのものが使われることが多く、このカードのコスト7を超えるような呪文は数自体が少ない傾向にあります。
呪文踏み倒し効果を除けばほぼバニラの性能となり、バニラにコストを払う価値が薄いことから基本的には7コスト以上のカードを取らないと元を取りづらいです。
遠回しな説明を挟みましたが、要するに《フェアリー・ライフ》などを唱えるのは当然として、超次元呪文を唱えたとしてもほどほどな性能止まりということです。
何もヒットしない可能性や、状況に不適切な呪文を唱えることすら考慮すると、このカードが真面目に使うには難しいカードということがわかってきます。
その上、TCGでは召喚時制限だった効果が踏み倒しにも反応するようになったものの、ターン1という重めの制約が付いてしまいました。
このカードから唱えた呪文でコマンド・ドラゴンを出し、更にもう一度効果を使う…といった芸当ができなくなったのは痛手です。
次回の紹介になりますが、G・0を持ったコマンド・ドラゴンとのデザイナーズコンボも否定されていますね。
もちろん、重量級の呪文踏み倒しを狙ったガチャデッキでの使用は検討できますが、それにしても改変がデザイン上気になってしまいます。
残念に感じてしまう気持ちを拭えませんが…想定外の活躍があればいいですね。
龍覇 ザ=デッドマン/侵攻する神秘 ニガ=アブシューム
事前評価:デッドマン→8 ニガ=アブシューム→8
FT:フフフ・・・全てはワレの思い通りダ・・・。――龍覇 ザ=デッドマン
TCGからの変更点はありません。
ただ、《デッドマン》の効果に関してはデュエプレのマナシステムの補正が入ったおかげで実質的に強化されています。
背景ストーリーでは数々のドラグナーを生み出した張本人であり、武闘レース『デュエル・マスターズ』の裏で暗躍する本編のラスボスです。
その行為に至った背景にはまた他の章と関連する深い理由がありますが、現時点ではそれは説明しないでおきます。
ドラゴンサーガでは《ナム=ダエッド》に仮装しながら様子を窺い、隙を見て《サソリス》の持つ《ジュダイナ》を強奪しました。(名前を英語で逆読みすると…)
それを用いてこの後紹介する《ニガ=アブシューム》を作り、レースに参加する五文明たちと戦います。
龍解後の《ニガ=ヴェルムート》が5色なのにも意味を感じられますね。
5コスト以下のドラグハートを出すのは他サイクルと共通ですが、このカードはコストが8と若干重めです。
もう一つの効果とのかみ合いと、このカードの自然文明がマナブーストに長けたことからの調整と思われます。
別文明になりますが、ドラグナーとしては初のドラゴンであるため、前回紹介した《ジャックポット・エントリー》から出すことができます。
自然の5コストドラグハートを出すカードとしては、次弾登場するであろう《サソリス》の上位種の方が基本的に優れており、こちらは立場が悪いです。
使用する場合はもう一つの効果を利用する必要があります。
それはマナに五文明が揃っていれば、あらゆるカードのコストの最大を5にするというもの。
このカードを出した時点で基本は8マナ、踏み倒していても5マナ以上あることがほとんどのため、これを出して《ニガ=アブシューム》を呼べば、ターンが返ってきた時に手札のどんなカードでもプレイすることができます。
当然クリーチャーであれば召喚のために各種ゼニスとは相性が良く、マスト除去の対象として立ちはだかります。
すぐ到達する10マナあれば大型2枚をプレイすることができ、一気にゲームエンドまで持っていく脅威を持ったシステム効果です。
《ヴィルヘルム》は5マナで出すには破格な上にブースト効果によってもう一度5マナを払える状態に持っていけ、その上《デッドマン》が除去されても8→9でカーブが繋がるかみ合いの良さがあります。
似たところでは《「戦慄」の頂 ベートーベン》も、ブーストと後続を同時に行う、相性の良いカードです。
ビッグマナ系のデッキで、間接的なフィニッシャーとして採用を検討できるでしょう。
《ボルバルザーク・エクス》とも相性が良く、【Nエクス】ギミックで10ターン目以降の大立ち回りに貢献できます。
TCGでは悪くないカードではあったものの、前述した次弾で出るであろう後続や、8コストで一度準備をする必要があるのが悠長であまり使用されないカードでした。
ポテンシャル自体は高く、ガチャデッキ系の当たり枠ともできることからデュエプレでは一定数見られると考えられます。
《ニガ=アブシューム》はマナを染色し、ドラゴン破壊時に置換でマナに行く常在効果を持ちます。
染色効果は呼び出し元の《デッドマン》とかみ合っており、手札のカードを何でも5コストで使えるようになります。
このカードが出るタイミングで色不足は起こりづらいですが、《ヴィルヘルム》でのランデスを受ける場合や、そもそも特定の色をタッチで使用する構築などでは光る効果です。
もう一つのドラゴンがマナに行く効果は重い龍解条件を補うもので、時にドラゴンの自爆特攻を絡めて達成にいくのもありでしょう。
染色効果は龍解後も継続するため、龍解時に手札に戻したカードを次のターン安全にプレイすることが可能です。
注意点は、マナが染色されてしまうと《ピクシー・ライフ》などのマナの文明を参照するカードとのミスマッチが発生し得ること。
先ほど5マナで大型を投げるデッキに好相性と紹介していましたが、無色を組み込む場合には要注意です。
龍解すると《ニガ=ヴェルムート》となります。
染色とドラゴンがマナに行く効果はそのままに、クリーチャー攻撃時に反応する除去効果と龍回避が追加されます。
勘違いしやすいのは、この攻撃時の除去効果は自分と相手を問わないということ。
相手が自身で選ぶとは言え、実質的に相手の攻撃フェイズでのアタッカー数を半減させる、抑止力の高い効果です。
当然、自分が攻撃しに行く時にはブロッカーやフィニッシャーを除去しながら攻めていくことができ、高い打点と龍回避による耐性で強い圧を掛けることができます。
ただし、龍解のタイミングは自分のターン終了時と少々特殊です。
自分のマナを5枚削る行為を行ってそのままターンを返すことになるため、返しに除去をされると損失が大きいということが少なくありません。
龍解する場合はタイミングをよく見極める必要があります。
もっとも、フォートレスの状態でも染色効果は継続し、龍解時には強力なカードの多いドラゴンを手札に戻しています。
マナの十分たまった状態で《デッドマン》から《ニガ=アブシューム》を出し、そのままターン終了時に龍解すれば、相手には2体のどちらを除去するかの択を迫ることが可能です。
《デッドマン》を放置すれば次ターン5マナで何でも出され、《ニガ=ヴェルムート》を放置すれば自分が攻めづらい上に18000の大型が居座ります。
扱い方次第で攻防一体の動きを1枚でこなすことができるでしょう。
総合的にはフォートレスの面が直接的なアドバンテージを生み出さず、龍解は条件が重いとマイナスな側面が見られがちなカードですが、フィニッシャーになるだけの素養は十分に持ったカードです。
豪快ながらにチューニングの中で輝くカードのため、使用者の腕が試されるとも言えます。
おわりに
この記事はグランドマスター決定戦が終わってから書いています。
つまり事前公開のカードは全部出たということで…だいぶ遅れを取ってしまっていますね。
自分のスケジュールと公開ペースを鑑みると仕方ないのですが、少々悔しいです。
次で終わりになる予定ですが、最後までお付き合いいただけると幸いです。
それではまた。
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