蛍光と夜行列車
起き抜けにテレビの音を聞きながら、お母さんにテレビばっかり見ないで早く食べなさい、なんて怒られてた朝。
靴箱の所から教室まで一気にかけあがっても息切れなんてしなくて、15分の休みでもドッジボールをしに外まで走って。
掃除の時間は怠くて皆で追いかけっこをしたり、図書室ではかいけつゾロリや黒魔女さんを読んで、連絡帳はいつも書かなくて。
ランドセルを放り出したまま放課後、公園で日がくれるまで遊んで。そうやって毎日毎日、ランドセルがいらなくなってからもずっと喋って遊んで怒られて、遊んで遊んで…
なんだかんだ形が変わっただけで、高校生になっても遊んで働いて寝て喋って、遊んで。
何が変わったかと言えば、何も変わってないけれど、何も変わってないかと言われれば変わった。
微々たる成長に反比例して、急速に変わる現実に疲れたよ。
朝に起こしてくれる人はもう居ないし、守られる対象でも無くなった。求められる普通に満たないふつうを抱えて生きるしかなくて、あんなに眠かった夜の方が好きになってしまった。
夜でしか輝けないし、こんな私を星だとか月だとか天体に例えたら地球を作った神様が怒りだしてしまうかもしれない。
蛍って例えたら蛍に失礼だろうか、光と生命のか弱さとあの明るさそのままなんだけれど。
愛されて育った私を、愛しきってあげれなくてごめん、自傷と称して過去の回想をしたり夜更かしをしたり、体を粗末に売ってごめん。
そんな物に何のエモも無いけれど、それにはもう気付けたから前よりも強くなったと思わせて欲しい。今の流行歌にほだされない女になったってこと、ブランドにさせて。
皆より早く大人になってしまった子にしか乗れない夜行列車があって、それに乗っている。
夜を人より楽しめて、孤独ごと愛せるような、そんな。人と関わるのが下手なのを隠して上手くできてしまう、そんな自分が嫌いな子しか乗れないそんな列車、私が車掌になりたいな。明日の朝まで乗せてあげるから、誰も取りこぼさずに一晩旅をしようね。
人に裏切られた痛みを知っている。自分に厳しくする癖に、耐えきれずに折れたら甘えだと思って酷く病む。文章にそんな自分をおとしこんで、自分を肯定してあげている。そんな私達は世界一偉いから、他の誰もついてこれない世界で一番輝こうね。
幸せな時にはいい文章が書けないから、続きはまた今度。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?