できるスピード
保育の仕事していて思うのが、
何か活動をしてみて、できるまでのスピードが実にまちまちだということ。
日常生活の全てにおいて、それは言えることで、トイレに行く、手を洗う、朝登園してカバンの片付けをする、遊びにいく支度をする・・・全てにおいて、その子の個性とやり方が出てくる。
早く片付けて遊びに行ってしまう子もいれば、時間をかけてじっくり取り組む子、途中でいろいろと寄り道をしながらする子、自分ですることがめんどくさくなって手伝ってもらおうとする子、自分でうまくできなくて怒りながらやる子、本当に様々。
なので、工作をしたり、新しい遊びに取り組んだりということにも、習得するのに一人一人の個性が出てくる。
例えばコマ回し。
保育者のしていることを見て、コツを掴んで早い段階でできる子もいれば、何度も何度も失敗しながら、毎日コツコツ取り組んでできるようになる子もいる。「自分はできないから」としようとしない子もいるし、「どうせできんから」と言いつつも気になっていて、一緒にすれば取り組んでできるようになる子もいる。
子どもたちの様子を見ながら、どのタイミングでどんな手立てをすれば、自分から動き出せるようになるかな?ということを見極めてやっていくことが、こちらにできること。だから、ある活動では、動きたくなくても、別の活動では楽しく取り組めるということも、もちろん起こってくる。
水飲み場に連れて行くことはできても、水を飲むことは本人にしかできないのと同じで、最後は子どもが自分で選ぶことしかできない。
だから、ひとつの物事をみて「この子はできない」と決めつけるのは違うなぁと思っている。
できるまでに、その子なりに育んでいるものが必ずあるし、芽が出るスピードは人それぞれ。
そこを待つことができるかっていうことが、自分達に問われることだと思っている。
自分でできた時の「お!」という驚きの顔と、嬉しそうな笑顔は、何度見てもいいなぁと思う。
自分でできたという体験の積み重ねが、自信にも繋がるし、物事への取り組み方にも繋がってくる。
黙って見守ること。待つこと。
大事大事っていつも自分に言い聞かせていること。
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