バスタフェロウズ体験記
そもそもゲームがあまり得意ではない。
プレイも下手だし、すぐ死ぬし、目がチカチカして連続で出来る時間は最大9時間程度。
初めてゲームをしたのはポケモン、その次がマリオ。……と、子供も楽しくプレイできる比較的簡単なゲームの経験しかないので、エーペックスあたりのゲームをするとゲーム機をぶん投げたくなる。
そんな私だが、最近ゼルダにハマっている。
『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』。2017年に発売されたゲームだ。
そもそも我が家にSwitchがやってきたのは2019年。
当時もチャレンジしたが、家族がクリアした後に始めたので、私は知らず知らず"マスターモード"などという超激むずモードで始めたことにより、始まりの大地で低レベルのスライムとゴブリンに殺されまくる経験をして早々に諦めた過去がある。
で、意を決して2021年。
2年の年月を経て、今見事にハマっている。超面白い。
だが、ゼルダの広大なエリアと自由すぎるゲーム性、様々なモンスターに数多の祠に、やれどもやれども終わりが見えず、手も頭も目も疲れ果て、通勤時間にはモンスターのことを考え、休憩時間にはプレイ動画を見て、最近では夢の中までモンスターと戦うに至っていた。
なんとなくこのままではいけないと思った。
ので、「よし、他のゲームもやって、一旦頭を中和させよう」と思った。(?)
出来ればあまり目を使わず、手が疲れず、且つそれなりにハラハラする要素もあって世界観がしっかりしてるストーリー性のある作品……。
そう考え、私が色んなサイトを見て購入したのは『 BUSTAFELLOWS(バスタフェロウズ)』。
2019年発売の乙女ゲームで、Switch版は通常盤で6,930円。アプリでは5,980円。
操作面では異なるらしいが、ゲーム内容は全く同じらしく、Switchを持っていなくても、スマホさえ持っていれば始められるので気軽に始めることができるだろう。
ちなみに私は知らなかったが、続編の制作が決定したらしい。結構人気があるようだ。
ちなみに初めて乙女ゲームをする。私のデビュー作品なので、他とどうとは比較できないが悪しからず。
恐らく私のことを知っている人は「なんで恋愛ゲーム?」と思うだろう。私もそう思う。
ゲームは下手だがRPGなど戦う物が好きで、漫画は昔から少年漫画のバトル系一択、映画を見るも痛快なアクションがメインで時々ホラー。小説やアニメも同様だ。
唯一知ってる乙女作品は薄桜鬼。しかもアニメでしか見たことがなく、こちらも基本戦乱の世を描いた作品なので、甘ったるさは後半にちょろっとあるだけだったと記憶している。それならよっぽどコナンの方がラブラブしていた気がする。
そもそも恋愛がメインの話なんてつまらない。
他人の恋愛模様なんて聞いて何になる。世界中にありふれた「好き♡」の価値を見出せず、正直なところ「付き合ってセックスして別れての繰り返しだろーが。ケッ」とすら思っている。
……私の恋愛経験がゴミ過ぎるからだってツッコミは泣いてしまうからやめてほしい。
なので少し「金ドブになるかな……」と思いながら購入した。(失礼)
けれどこれが意外にもめちゃくちゃ面白かった。
ネットで見た「シナリオが良い」は間違いなかった。
舞台はアメリカ東部の街、ニューシーグ。
悪徳弁護士と名高い『リンボ・フィッツジェラルド』は、急な弁護の依頼を受け警察署へと向かった。
そこで出会った男は「この面会がなければリンボは死んでしまう運命だった」と言う。
奇妙な話に困惑するリンボ。そして男は、まるで女のような不自然な口調で言った。
「"今日"は私にとって再放送なの。私はあなたが死ぬのをこの目で見た。」(公式HP引用)
……てなところから物語は始まります。
主人公、テウタ(プレイヤー)はこの街の記者で、明るくハキハキとした女性。なのだが、不思議な能力があって、彼女は時間を遡ることが出来る。
その能力を使って事件を解決したりしなかったりする話です。
攻略キャラは5人。全員クリアすればまた新たに追加されるかもしれませんが、未プレイなのでまだ判断しかねます。そこは他の人の見て確認してみてね。
まだ1週間くらいしかしてないのだが、このゲームの良いところはフルボイス、絵が綺麗、スチルが多い。
「乙女ゲームってこんなもんだよ」と言われれば、そうなんだとしか言えないが、個人的にはこのレベルの絵がこの頻度でたくさん出てくるのは嬉しいなあと感じた。
RPGなんかで絵が出てくることって滅多にないからね。
なんとなく、キスシーンとかハグとかの絵しかないと思っていたので、普通に友達と飲んでる絵が出てきたり、第三者的な視点での絵が多く良かった。(乙女ゲームでは主人公の顔が描かれない絵が多い)
ちなみに、バスタフェロウズのホーム画面が超おしゃれ。
少し前で「フルボイスが素晴らしい」と言ったが、このゲームはイヤホンやヘッドホンを付けて行うとより良さがわかる。
キャラクター達が横から話しかけてきり、遠くから話しかけてたりと距離感があって、実際にその場にいるような感覚になる。
「うわー!近づいてきた!うわー!横にいる!!!!」となる。つい横向いちゃう。
それに、一人一人が待って話すような形ではなく、一人が話している後ろで複数人がお喋りしていたりしてめちゃくちゃリアルだ。いや話聞いてやれよとは思うが。
勿論キャラクター達だけでなく、通行人や店内の物音、地下鉄の音、車の音など細かい。
近年、巷ではASMRなどが流行っているが、バイノーラルという機械を使うらしい。その界隈には詳しくないが、多分まあそういうものだろう。
正直、子供の頃はよくしていたが、それなりに大きくなってどっぷりゲームをするようになったのは、コロナ禍に陥ってからだ。
昔のゲームと比べ、現在のゲームの進化には驚くことばかりである。テクノロジーに感嘆するしかない。
少し話が逸れてしまった。
絵、ボイスと来てストーリーだが、これは結構重たい。
キャラクター達はみな明るく朗らかだが、抱えるものは割と暗く、明るくてポケーッとしてそうな話し方をするテウタでさえ「兄を殺された」という過去を持っている。
ニューシーグは結構……いや、大分治安が悪い街だ。
どのルート(まだ途中)でも必ず話題に上がるのは、不法入国者、貧困、人身売買、殺人。
このワードだけでも世界観はただ明るいだけじゃないとわかると思うが、ハッピーエンドでも必ず誰か死ぬ。血が流れないルートは壊滅的だ。
テウタが誰かを救うために時間を遡る能力を使っても、必ずではないが、誰か不幸な目に遭う人がいる。ご都合主義的「みんな幸せ」はないのだと思い知らされる。そこもリアルで良いところだ。
正直、テウタが色々あって男5人と同居を始めた時、「出たよ、この謎の一つ屋根の下展開」とうんざりしたが、このゲームはめちゃくちゃ糖度が高いわけではない。
いや、勿論「イチャイチャしてんなあ」とは何度も思うのだが、不自然じゃないというか、露骨じゃないというか。急展開過ぎるわけではないというか。
男女としてではなく、ちゃんと人間として仲良く過ごしていて、ある事件をきっかけに発展する、という感じ。周りが変に煽てたりしないところもいい。塩梅が丁度良いのだ。
ちなみに私の初攻略ルートはリンボなのだが、彼にはハッピーエンド一つ、バッドエンドが二つある。
そのうちの一つのバッドエンドが凄く良かったのだが、ハッピーエンドは付き合っておわり!ではなく、後日談がまあまあのボリュームがあるので満足できるだろう。バッドエンドはバッドな展開で暗転して終わりだ。
一つのルート自体は大して時間はかからないのだが、伏線がたくさん残されて終わってしまうので、恐らくこのゲームは全ルートをクリアしないと真実に辿り着けない仕様なのだと思う。
まあまあ時間がかかりそうだが、冒頭の共通ルートを終えた後は全てストーリーが違うので楽しめるだろう。
全部プレイしていないので、憶測でしか書けないので、曖昧な書き方になってしまって申し訳ない。
兎に角、バスタフェロウズは結構面白い。
次はキャラ別のレポを書こうと思う。
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