Teslaの時価総額が72兆円を突破した理由
Teslaの時価総額が、従来の自動車企業の世界上位6社のトヨタ、フォルクスワーゲン、GM、フォード、ホンダ、フィアット・クライスラー・オートモービルズを上回った記事に対する考察です。
Teslaが展開する三大事業
最近、下記の動画でEVを含むTeslaの三大事業について解説しましたが、TeslaはEV企業として電力を使う側だけでなく、作る側としても2つの事業を大規模に展開し、東京電力にスマートグリッドの競合と目されてもいます。
【10分解説】テスラ | 株価が跳ね上がり続ける理由は何か?
https://youtu.be/cN-xgrd_85k
Teslaの三大事業の1つEVでの強みを支える自動運転のビックデータ
自動運転に関しても下記の動画で解説していますが、世界で最も自動走行データを収集する仕組みを数年前に確立済みで、2018年の一年だけで8億kmもの走行データを収集しており、2位のWaymo(Google)を400倍も上回っています。
この2018年時点はまだモデル3の出始めでメインは1000万円以上するモデルSとXだったので、現時点ではこの数倍は収集していると予想され、AIの質を大きく左右するデータ量でTeslaにこの領域で太刀打ちできている企業は無い状況です。
【DX編】テスラはどのようにデータを駆使して競合優位性を持つのか、仕組みを解説
https://youtu.be/xW7SJipYjCs
実際、モデル3で非日常的に普通車道で5割くらいをオートパイロットに任せて運転していますが、運転の負担がだいぶ減りました。現在一部ユーザーのみβ版を使用中ですが、これからフルセルフドライビングが一般公開かれれば、より便利になります。
Teslaを側面援護する兄弟企業のスペースX
兄弟会社のスペースXとは外装や工場の運営方法など、Teslaと技術供与を行なっているので、車業界はまだ20年弱ですが、技術力で言うと大手自動車会社勢よりも遥かにシビアで精密な技術力を保有している可能性が高いです。
TeslaのOTA(オンラインによる納車後の車のアップデートをする機能、かつこのオンラインを使って車側の走行データも収集)を支える回線も恐らく、現状の回線を各国の電波事業者から借りている状態から、スペースXが展開する宇宙ケータイ基地局のスターリンクに近い将来、切り替わることが予想されます。
こういった点を見ると、トヨタやフォルクスワーゲンとは次元の違う規模の戦略とスケールで、かつ超高速でエコシステムを構築しつつあるのが今のTeslaだと言うことが分かると思います。
Yahoo CSOの安宅さんの言葉を借りれば「モビリティの未来はTeslaにある」ことが鮮明になってきているので、今後のTeslaの動向には注目です。
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