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伊藤洋一のRound Up World Now からの小ネタ

再注目されている磁気テープ

2022年2月25日放送分のRound  Up World Nowでの放送内容。

>加藤満理子さんの解説

企業がデータを保存する記憶媒体として磁気テープが再び活用されています。読み取りしにくいなど使い勝手が悪く消費者向け商品は姿を消しましたが、サイバー攻撃に強く消費電力が少ないことからデータのバックアップ用として再び注目を集めています。アメリカのGoogleや中国の百度(バイドゥ)も取り入れており、素材の開発により容量が二倍以上に拡大するなど技術革新が進んでいます。

>伊藤さんのコメント

いや、懐かしいですね〜磁気テープって。サイバー攻撃に強いって言われるとまぁそうだなぁと。いつも繋がっているわけではないので、保存して置けるので。破壊されないという面もあるので。まぁ〜 ただテープを処理するのは、放送局の方が1番良く知っていると思うけど、結構大変!そういう意味では用途を絞って有効に使えるところに使っていくという展開なのかなと、そういう風に思いますね。

そもそも磁気テープって何?

早速ググって概要を整理。

・磁気テープ(じきテープ)とは、粉末状の磁性体をテープ状のフィルムに、バインダー(接着剤)で塗布または蒸着した記録媒体で、磁化の変化により情報を記録・再生する磁気記録メディアの一分類である。
・用途によりオーディオ用、ビデオ用、データ/コンピュータ用などがある。
・アメリカで発達したことからテープ幅をインチ、テープ長をフィートで呼ぶ習慣がある。

特徴は?

データのバックアップ用の視点で特徴を書き出してみました。

〜まぁ大して影響無し〜
・テープに書き込まれた情報を読み取っていくという構造上、ランダムアクセスはできない。
・磁気テープ読み取り装置の価格は比較的高い。
・駆動装置から取り外した状態で磁気テープを保管することを前提としているため、データの読み込み/書き込みの時は装着し、作業が終わった後にまた片づけないといけないので、面倒である。(それほど頻繁に参照しないデータを保存する用途に向いている。)


〜コレはかなりのメリット!!〜
・体積当たりの記録密度が高く、容量当たりの単価も比較的安価であるため、放送・映像のアーカイブ保存に向いている。(2020年代以降の4K・8K時代においても放送業界では磁気テープでのアーカイブ保存が主流のようです。)
・記録媒体がオンラインではないため、ネットワークを通じた不正アクセスやクラッキングが起こる心配がなく、コンピューターウィルスなどにネットワークにつながったシステムを全て破壊されてしまっても復旧が可能である。

〜コレは致命的…〜
・耐久性にはやや難あり.強い磁界に近づけてしまうと記録した情報が破壊される。また、テープ部が経年劣化によって磁性が弱まり情報を維持できなくなったり、伸びたり切断したりで破壊に至りやすい。
・磁気テープ、装填装置(テープドライブ)ともに、定期的なメンテナンスが必要である。テープのたるみの修正や、メカニカル部分の清掃、磁気ヘッドの帯磁対策などを定期的に実施しないと、テープが巻き込まれて破壊に至るなどの危険がある。

感想

時代とともに新しい技術が出て来る一方で、その時々や用途に応じて一度は日の目を浴びなくなった技術が、こうやって再注目されるのは非常に興味深いですね。磁気テープの売上や生産の推移など今度は調べてみようっと。今日はここまでで!


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