Back to the late 90’s 第13話 ZOZ’S BAR
大学の先輩達とのイベントは無事終わったものの、実は私の知らないところで、出演者同士のすったもんだがあり、私も巻き込まれて、結果ゴンタ君の元を離れる事となった。
出演者は、みんな職人気質で負けず嫌いばかり、一度火がつくと手がつけられない頑固者の集まりだった。ただ当時は、HIPHOPの演者達の大半が「俺が一番になってやる!」と言う気持ちでパフォーマンスをやっていたと思う。みんな気合いが半端なかった。プライドの塊だった。
ゴンタ君は新たに『Melting Pot』と言うイベントを主催し、そこでは、後にCLUB JAZZやLATINなどのシーンで大活躍する櫻井君(櫻井喜次郎)や、CLUB FLATtの店員で同じ大学同い年の敏腕HIPHOP DJ、有馬君(DJ ARIMA)が参加していた。有馬君については、また機会を設けて話したいと思う。
私と言えば、第11話で登場したヒロ君を頼り、ヒロ君が当時ミナミで活動拠点としていたアメリカ村の南端にあったZOZ’S BARへ頻繁に通うようになっていた。
1998年から1999年へ向けてのカウントダウンは、確かZOZ'Sで迎えたと記憶している。ハッピーニューイヤーのカウントダウンでヒロ君がDJを担当し、午前0時ちょうどにNAUGHTY BY NATURE『OPP』を選曲した事が、とても懐かしい。
やがて、私はヒロ君が主催するイベントに出演させてもらうようになり、ヒロ君周辺のHIPHOPアーティストとリンクするようなって、DJ活動の幅を広げていく事になる。
ただ、それを快く思ってなかったのが、同じ大学の先輩達だった。私が離れて独自に活動している姿に「クオは調子にのってる」などと、根も葉もない事を言う輩も出てきた。このような事は、きっとどんな世界でもありがちな話だけれど、内心は心が痛かった。けど「割りきらなきゃ前に進めないし、いずれ誤解だとわかる日がくるだろう」と自分に言い聞かせた。
ヒロ君とご一緒させてもらう事が多くなるなかで、私にとって、大きな出来事となるHIPHOPアーティストとの出会いがあった!
つづく……
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