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その木の名前は「カジカエデ」 | 高尾で一目惚れしたスッゴイ株立ちの木



株立ちの木の名前がどうしてもわからない

今年7月に高尾で出会ったスッゴイ株立ちの木。名前がわからず、ずっと気になっていた。



イタヤカエデ、トウカエデ、サトウカエデ、すぐに名前が思い浮かんだのはそのあたり。でも葉の形や樹皮が全然違う。私の知っている範囲ではそれくらいしかない。ウリカエデという木だろうか、いや違う。
カエデの仲間ではないのだろうか?

葉の形をはっきりと写真に収めることが出来なかったので、調べるのが難しい。カエデの種類は葉の形が似ているものが多くてわかりにくい。

わりと身近な高尾に生えている木なら、すぐに調べられるだろうと思っていた。それがなかなかわからない。

その木の名前は「カジカエデ」だった

ある日街中で信号待ちをしている時、街路樹のプラタナスをみて、葉っぱがそっくり !  もしかしてプラタナスじゃないのかと一瞬思った。いやいや樹皮が全然違うし樹形もちがう。ちょっと錯綜してきたな…。

深夜、もう一度写真を拡大してよくみてみると、もみじやカエデのプロペラの様な茶色い種子がついてるのをみつけた。

葉の下に茶色いプロペラのような種子がみえる


やっぱりカエデの仲間に違いないと、もう一度カエデの種類にあたってみると…。


「カジカエデ」
 これだ !

やわらかそうな葉と形。樹皮も似ている。

はじめて聞く名前だけど、高尾山周辺で見られる木にも上げられている。ヤマレコにこの木の事をカジカエデと書いている人の記事もみつけた。

「一目惚れの木」カジカエデに会いに小石川植物園へ

カジカエデの木を近くで見てみたい !  高尾では近くで見ることができなかった。

文京区にある小石川植物園にカジカエデの木があるらしい。仕事で都内に行った帰りに寄ってみることにした。

入口で入園券を買おうとしたら 前の人が説明を受けていた。閉園まで38分という。広いので全部は回りきれないそう。(ちゃんと調べずに、涼しくなってからにしようなんてカフェでのんびりしすぎた)

慌てて、受付にいた女性の方に
「高尾山でカジカエデじゃないかっていうすごい木を見つけて、確かめに来たんです! 場所、教えていただけますか ?!!」と言ったら

「一目惚れの木ですね!」

「そうなんです!  そうなんです!!」と私。

「今、すぐ園内マップに印つけますので木陰のベンチで待っていてくださいね」と目録を取り出して印をつけてくださった。

“ 一目惚れの木”
 なんて素敵なことを仰ってくださるんだろう。

そうなんだ
一目惚れしたんだ、私。

のびやかで、しなやかで、明るくて、
ひとりで林をつくりだしちゃうような木に。


カジカエデの場所に印をつけてもらったマップ


印を付けてもらった園内マップを手に、イロハモミジの並木を急ぎ足でカジカエデの木へと向かう。

小石川植物園のイロハモミジの並木
次はゆっくり訪れたい

そして、カジカエデの木にたどりついた。

園内には見ることができるカジカエデの木が6本あって、そのうち私が見たのは3本。想像していたより小さい木だった。

でも、こののびやかなな感じ。
光をとおす明るくて柔らかな葉、形、樹皮の様子。高尾の株立ちのカジカエデと同じだ。


高尾のあのスッゴイ株立ちの木は、どうしてあんなに大きくなったのだろう。そして1本の木なのに、なぜまるで林のようなのだろう。

伐採されて切り株から芽が出てくる萌芽更新を繰り返してあのようになったのだろうか。それにしてもあの株立ちっぷりは凄すぎる。

また会いに行ってこよう。

「一目惚れの木」カジカエデに。


「あと3分で閉園だぞ」
植物園の猫さん


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