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オペラがすき

私にとって、人生初のオペラ体験は高校1年生の冬。母と一緒に2週間ドイツへ行った時に観たのが一番最初です。
13時間のフライトを終えて、少しよろよろしながらホテルに辿り着き、徒歩30秒のオペラハウスまでチケットを買いに行ったのが思い出。
夕方に着いて、その夜の19時からオペラハウスで「ドン・カルロ」を観た経験は忘れられません。時差ボケと飛行機が少し苦手で疲れ切っているのに、舞台から目が離せなかった。あの時間から私のオペラ好きが始まっています。

母との旅の間は毎晩オペラハウスに通い、とにかくたくさんのオペラを観ました。ドン・カルロに始まり、ドン・ジョバンニ、金鶏、魔笛、トスカなど、滞在中は毎日オペラに触れる日々でした。

大抵のオペラはイタリア語で上演されるため、字幕が舞台の上だったり横に設置され、歌詞を読んで話を理解していきます。しかし、ドイツで観るオペラの場合は字幕がドイツ語しかありません。(私が行ったオペラハウスは)そのため、時々何が起こっているのかわからない!ということが起きます。あれ、なんでこの人倒れてるんだ…?や、セリフと心情を同時に歌い上げるオペラでは、時々人物たちが何を思っているのか、話しているのかわからなくなることがあります。
そこで大切なのは予習。オペラのストーリーを読んで流れを理解する。有名なアリアを聞いておく。時間があれば!対訳を読んでおく。
予習の密度の濃さによって、楽しさや面白さが変わると私は思います。また、歌詞を読んで物語を理解しようとしている時間が何よりもったいない…!事前準備をしていれば、舞台をじっくり観て演出を楽しんだりオーケストラの音楽を楽しんだり、歌手の表情を楽しむことができます。
これはあくまで、わたしの意見と考え方ですがオペラは色々な角度から、人それぞれ楽しむ方法があるというのも魅力の一つでしょうか。

ここ数年、市民オペラ団体からオペラのオーケストラに参加してほしいという依頼をいただいています。イタリアオペラがほとんどですが、毎回学びが多い仕事です。中には今まで観たことのあるオペラも含まれており、観客ではなく演奏者として関わることで新しく見えてくるものがあります。歌手の息遣いを共有して一緒に音楽を創り上げることの楽しさや、合いの手の入れ方だったり、客席に座っていた時には気がつかなかった隠れたメロディーに気がついたりと「オペラ」の奥深さにのめり込んでいく。
音楽の楽しさは一つだけではない、当たり前のようなことを毎回思い出します。

さて、先日わたしのハッシュタグ♯音大生の本棚に登場したオペラの本を最後に紹介したいと思います。
オペラ初心者の頃のわたし、そして今も読み続けている本です。
池田書店から出版されている、「オペラの楽しみ方完全ガイド」です。
有名でよく上演されるオペラのあらすじや、人物相関図、何幕何場まであるのか上演時間、作曲家のことなどと予習にぴったりなものです。CDもついていて、有名なアリアをかいつまんで聞くこともできます。事前に聞いたアリアを、会場で物語の中で歌われた時は感動です。
海外に出かけるときに持ち運ぶことが多い本ですが、ここ最近は日本でオペラを観に行く時にも活躍しています。
将来、オペラを鑑賞する機会があるときにこの本が役に立つと思います。おすすめです!

今回は私のオペラとの繋がりや好きだということを書き綴ってみました。まだまだ伝えたいことがありますが、また自分の中から言葉が湧き出てきた時に描いてみようと思います。

Dankeschön! Bis bald!

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