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仏壇に供える品は熨斗(のし)をつけて、個装で日持ちするお菓子が喜ばれます



仏壇へのお供え物は、仏様や故人に対する感謝を込めて捧げる大切な供物です。
お盆や法事に招かれて、仏壇に供えるためのお供え物を持っていく機会があると思います。

しかし初めて新盆や法要に参加する方は、お供え物には何がいいのか、いくら位のお供え物が適切なのか、悩んでしまうかもしれません。

お供えの品によく選ばれるお菓子ですが、仏壇に供えるお菓子にはどういった物が喜ばれるのでしょうか?
お供えのお菓子の渡し方にも気をつけなければなりません。お供えの品には熨斗(のし)が必要ですが、そこには何を記入したらいいのでしょう?

事前に家族や他の参列者に聞ければいいのですが、それができない時は困りますよね。大切な供養の場で失礼があったら大変です。
たとえ宗派や地域によっての決まりごとが分からないとしても、基本的なマナーは抑えておきたいものです。

目次
仏壇に供える品はお菓子などの分けられるタイプがおすすめです
仏壇に供える物のNGを考えるのならお菓子が無難です
仏壇に供えるお菓子は賞味期限が長いもの、金額は3,000~5,000円が相場です
仏壇に供えるお菓子には「のし」をつけましょう
仏壇に供えるお菓子は御遺族に直接手渡します
仏壇に供えるお菓子を送る時は法事の前日に届くようにしましょう

仏壇に供える品はお菓子などの分けられるタイプがおすすめです

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法要の時期、仏壇にはお花やお線香、果物やお菓子等たくさんのお供え物が並びます。
特に初盆(新盆)の時は親族だけではなく友人知人も参列し、僧侶の読経の後にお焼香や会食が行われ盛大に供養します。この時、参列者は御仏前(お香典)以外にお供えの品を持参します。

しかし、仏壇にお供えする品とはどういった物がいいのでしょうか?
地方によっても異なりますが、一般的なのは

・食べ物
 お菓子、果物、缶詰セット、乾物(海苔、乾麺)

・飲み物
 清涼飲料、ビール、お酒

・仏前供養に使うもの
 お線香、ろうそく、仏花、提灯

好まれるのは法要などが終わった後に遺族が参列者に分けられるタイプの物です。
個装されていてサイズ感があるものは特に喜ばれます。
食べ物の場合は日持ちがするものがいいでしょう。

仏壇に供える物のNGを考えるのならお菓子が無難です

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法要などの際に持っていくお供え物にはNGなものがあるので選ぶ時には注意しましょう。

おめでたい時に使うもの

昆布やかつおぶし等おめでたい祝の時に使われるものは相応しくありません。

アルコール類

どうしても故人にお供えしたい場合はともかく、遺族が飲まない場合はアルコール類も避けた方がいいでしょう。

賞味期限が短い食べ物

特に初盆に行く場合は真夏なので、賞味期限には気をつけましょう。先方の冷蔵庫に入り切らない事もあるので、常温保存の物にしましょう。

故人の好きだったもの

これは遺族によって賛否両論あるのですが、故人が亡くなってまだ日が浅い場合や、若くして亡くなった故人の遺族は、まだ故人の好物を目にするのが辛いケースもあるようです。
となると故人や遺族との関係性を問わず、相手の状況や好みが分からなくても持って行きやすいお供え物はお菓子セットかもしれません。

仏壇に供えるお菓子は賞味期限が長いもの、金額は3,000~5,000円が相場です

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砂糖菓子

スーパーやデパート、ネット等でもお菓子の詰め合わせを購入できますが、お供え物としてはどんなお菓子を買ったらいいのでしょうか。
仏壇に供えるお菓子としては、次のようなものが人気があります。

砂糖菓子

菊やハスの形をした落雁(らくがん)は「盆菓子」とも呼ばれ、代表的な供養菓子です。

半生菓子(和菓子)

まんじゅう、どらやき、ようかん等なら生菓子より日持ちするので、仏前のお供え物として問題ありません。

和菓子

最中や栗おこし等も日持ちがよく、個装されたものが多いです。

洋菓子

賞味期限が長めのクッキー、マドレーヌ、カステラ等はどこででも購入できて使い勝手もいいようです。

米菓子

甘い物だけでなく、せんべいやおかき等も喜ばれます。高級感のあるものを選ぶといいでしょう。

季節の菓子

特に夏場は、爽やかな色合いのゼリーや水ようかん等に人気が集まります。

いずれにしろ個装されていて常温保存ができ、賞味期限が長めのお菓子を選んでおけば問題ないでしょう。
もしお供え物がかぶってしまうのが心配な場合は、お住まいの地域特産のお菓子にするのもいいと思います。

なお、お供え物を包む包装紙は派手な色や柄のものはNGです。
お店やネットでお供え物を購入する時に、法事用として注文すれば問題ないでしょう。

また、お供え物のお菓子の相場は一般的に3,000円~5,000円程度ですので1つの目安として参考にしてください。

仏壇に供えるお菓子には「のし」をつけましょう

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「お供えの品には「のし紙」が必要です。
のし紙には「表書き」と言われる用途と差出人の名前を記入します。表書きや水引は四十九日の忌明け以前か後かで変わるので注意が必要です。

四十九日まで

表書き

「のし紙の上段には「ご霊前(または御供物・御供)」、下段には贈り主の名前を記します。
表書きの文字と名前は薄墨の筆文字が好まれますが、これは「涙で墨が薄まってしまった」ということを表しています。

水引き

水引は黒白で「結び切り」のものが使われます。
結び切りは一度結ぶとほどけない結び方なので、弔事や結婚などの繰り返したくない出来事の際の贈答品に使われます。

四十九日以降

表書き

のし紙の上段には「御仏前(または御供物・御供)」と記入します。
贈り主の名前の書き方は四十九日以前と同様です。

水引き

水引は結び切りで色は地域によって変わりますが、関東ならば黒白か双銀(青白)、関西は黄白が主流です。関東でも三周忌以降は黄白の水引を使用できます。

「内のし」と「外のし」

箱入りのお菓子につける場合、包装紙の上から掛ける「外のし」と、包装紙の中に掛ける「内のし」がありますが基本的にどちらを使っても問題ありません。
一般的に多くのお供え物が並ぶ葬儀や法事では、誰からの物かひと目で分かる「外のし」、式典に出席しないでお供え物のみ送る場合は「内のし」の傾向があります。

のし紙の水引や表書きの書き方は宗派や地域によって異なることがあるので、心配な場合は相手が住む地域の風習に詳しい人や、仏具店などに相談するといいでしょう。

仏壇に供えるお菓子は御遺族に直接手渡します

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故人の家を訪問してお香典やお供えの品を出すタイミングは、遺族にご挨拶する時です。
お供えのお菓子は風呂敷やふくさに包んで持ってゆき、御遺族に直接お渡しするのが理想です。

法要がお寺などで行われる場合は、会場の受付で記帳した後にお香典と共にお供えの品も渡すのが一般的です。

仏壇に供えるお菓子を送る時は法事の前日に届くようにしましょう

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もし呼ばれた法事に参加できない場合は、お供え物を郵送することも可能ですが、いくつか気をつけなければならない点があります。

お供え物の内容

可能であれば事前に相手方に連絡して、選んだお供え物を送っても大丈夫か確認しましょう。
一般的なお菓子類なら大丈夫ですが、お供え物によってはスペースや好みなどの問題で、相手の迷惑になってしまう場合もあります。

配送のタイミング

法事のためのお供え物は、その日に間に合うように配送手配をしましょう。
自宅での法事の時は前日に届くのがベストです。斎場やお寺の場合は、法要が開始する1時間前までに届くようにしましょう。

宅配伝票への記入

故人の自宅に郵送する時には必要ありませんが、斎場やお寺に送る際には宛先である会場名の他に「喪主名」「法要の名称(故人名)」「法要開始日と時刻」も忘れずに書きましょう。
これらの情報は宅配伝票の備考欄に記入できます。

お供え物を送る時のメッセージ

お供え物には送り状の形で「供養の品をお送りしますので仏前にお供えください」等と書いて郵送しましょう。

できれば手書きのメッセージを添えて送るのが理想です。
手紙の文面には、

・お悔やみの気持ち
・出席できないことへのお詫び
・御遺族を気遣う言葉

を入れるのが基本です。

お供え物のお菓子は仏壇を明るく華やかに彩ってくれます。

お供えの品を持っていく時には、故人の好みだけではなく遺族の方の使い勝手も考えて、個装されていて日持ちもするお菓子を選ぶのがいいですね。


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