[趣味]星座の由縁 -1 12星座

さて、その星座ですが、どこから話始めましょうか。


まずは、どんな星座があるかの紹介ですかね。

さぁ、文化祭でやったプラネタリウムの説明員の力が発揮されます!!


星座と言われて、一番思い浮かぶのは12星座ですよね。

人によっては北斗の拳の方が先だというかもしれませんが、まずは12星座のお話を。

これで、語源やその背景もわかってきます。


おひつじ座
継母に殺されそうになったフリクソス王子と、ヘレー王女を助けるために大神ゼウスが遣わした金色の空飛ぶ羊といわれています。

おうし座
大神ゼウスがフェニキア王の一人娘エウロパをさらうときに変身した牡牛の姿といわれています。

ふたご座
二人の英雄の物語です。
大神ゼウスとスパルタ王日レダの間に四人の子供がうまれました。

かに座
勇者ヘルクレスが水蛇の怪物ヒドラ(ウミヘビ座)と戦った時に、ヒドラに味方してヘルクレスに踏みつぶされた怪物カニが星座になったと言われています。

しし座
ネメアの森にすむ、人々を襲ったために勇者ヘルクレスに退治された人喰いライオンと言われています。

おとめ座
大伸ゼウスの姉で収穫の紙デメテルの姿を模しています。ある日、デメテルの娘ペルセポネが冥土の紙プルートンにさらわれました。これを見かねたゼウスが、プルートンにペルセポネを帰すようにう命じ、デメテルは無娘に会うために洞穴から出てくると、大地は緑に覆われ命に満ち溢れた。しかし、プルートンの策力で二度と地上に戻れなくなるザクロの実を食べたペルセポネは、毎年4か月間はプルートンの元に行かなければならず、その間デメテルは洞穴に閉じこもたため、草木が枯れ、これが冬となり季節の始まりとなったと言われています。

てんびん座
ギリシャ神話では、正義と天文の女神アストレアの、正義を測る天秤とされています。

さそり座
オリオン座にまつわる物語として、さそり座が出てきます。巨人オリオンは、美しく力も強い狩人でした。凶悪な獲物も難なく仕留め、いつも自分が一番強いと自慢していました。女神ガイアはこれに怒って、オリオン座を殺すために一匹のサソリを遣わしました。さそりは猛毒のある針でオリオンの足をさし、さすがのオリオンもサソリの毒には勝てず死んでしまいました。

いて座
上半身が人間で、下半身が馬というケンタウロスのケイローンが弓を引く姿といわれています。父であるときの神クロノスが馬の姿で生まれました。ケイローンはヘラクレスの弓矢の先生でしたが、ヘラクレスとケンタウロス族との争いの中、ヘラクレスが放った矢に当たり死んでしまいました。

やぎ座
神々がナイル川のほとりで宴会をしていた時、突然怪獣デュホンが現れ、牧畜の神パーンは魚に化けてナイル川に飛び込んで逃げようとした。しかし、慌てていたために上半身がヤギで下半身が魚の姿になってしまったと言われています。

みずがめ座
大神ゼウスがお酒のお酌をさせるためにさらってきた美少年ガニメデスが星座になったと言われています。水がめにからこぼれ出た不老不死の酒は、みなみのうお座の口へ流れ込んでいます。

うお座
愛と美の女神アフロディーテと、その息子エロスが、川の岸辺で怪獣デュフォンに襲われたときに魚に姿を変えて川に飛び込んで逃げた時の姿と言われています。離れ離れにならないように、アフロディーテはエロスと自分の身体をひもで結んだとされています。



上で紹介した星座の名前はほとんどがラテン語のものなんです。ラテン語はインドヨーロッパ語族のイタリック語派での言語です。歴史を紐解くと、イタリアのローマ共和国の公用語として成り立ち、ローマの支配が世界中に広範に拡大していくことで世界的に広まった言語です。同時に文化も吸収していくことは必然でした。ローマの文化は、その発展の過程で非常に大きな文化圏であるギリシアを征服しました。その過程でラテン語化されたギリシア語がたくさんあるんです。

そうしてギリシアでの神話で成り立った星座のストーリーが、ラテン語に組み込まれてローマ文化に吸収されたのです。


実はその続きがあるんです。

ラテン語はギリシア文化を受け継ぎました。そのままローマ帝国は拡大していき、アラビア語圏まで拡大していくのです。そのアラビアは天文学や占星術が進歩していたので、その影響を受けるのも必然でした。

その歴史は書き出すと終わりがないので、

古代の文化はローマからギリシア、ラテンへ広がっていった。

ということが、ここで知ってほしいことです。



さて、そのギリシア神話からの関連を少し掘り下げていきましょう。

オリオン座のオリオン、ヘルクレス座のヘルクレスはギリシア神話に登場している固有名詞から来ています。また一般名詞的な由来のものとしては、おおいぬ座はCanis Majorといってそのまま「大きい犬」の意味があります。

ところが星座に含まれる恒星の名前になるとアラビア語の名前が増えてきます。先ほど紹介した中世の天文学がアラビアで発達したことと関係してますね。

例えばシリウスΣείριος、アークトゥルスἈρκτοῦροςなどはギリシア語起源な一方、有名な星のベガ、リゲル、ベテルギウス、アルタイル、アルデバラン、デネブはアラビア語起源なんです。

「♪あれがデネブアルタイルベガ」で言われる夏の大三角はアラビア語源なんですね。

名前の先に「アル al」とつくものはアラビア語起源を疑ってみると面白いです。これはアラビア語の定冠詞に当たるんです。


今回はこの辺にしましょうか。


おまけで下にすこしだけ。

星座を離れてしまうけれど、日本語でもいくつか思い当たると思う。アルカリ、アルコール、アルケミー、アルバトロス、アルゴリズムなど。al以外だと、アーティチョーク、ベンゼン、キャンディ、カラット、キャラバン、ハーレム、ジャー(魔法瓶などの)、レモン、ライム、オレンジ、サフラン、ソファ、シュガー、メッカ、ツナ、タイフーンなどなど...


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