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17. 急な難聴を発症。ネット検索して困ったこと。「すぐに受診して!」が知りたいのに「聞こえのしくみ」を読むしくみ。

ある日突然、自分の耳が聞こえなくなるとは予想もしてなかった。突然の難聴は誰に起こるかわからないし、誰にだって起こりうる。

私は発症してから色んな情報を探したが、欲しい情報になかなかたどり着けなかった。

“突然の難聴”について検索すると…
上から順にサイトを見ていくと補聴器の宣伝や聞こえのしくみ、疾患の概要、原因、症状、診断方法、診断基準や治療法などの項目が並ぶ。「ある耳鼻科医」「どこかのクリニック」など個人で書かれたサイトが多い。

「急な聴力低下に気づいたら、緊急事態なんだから早く受診した方がいい」とガイドライン的なページが上部に陣取ってくれたらいいのに…。

突然の聴力低下を経験した人の中で受診が遅かった治療開始が遅かった知らないうちに症状が悪化していたという人はどれだけいるのだろうか。
もし、気づくのが早ければ、受診が早ければ、治療開始が早ければ、聴覚は回復していたかもしれない人は年間にどれくらいいるのだろうか。

回避可能な急性難聴や回復の見込みがある難聴の場合、確かな情報をすばやくキャッチできるしくみがあれば、より多くの人が回復できるチャンスを獲得できるのはないかと私は思う。

英語で「突然の難聴」を検索すると上位のサイトですぐに受診して!という内容が書いてある。
このサイトを少し訳してみました。
https://www.nidcd.nih.gov/health/sudden-deafness

このタイプの難聴は、朝起きたときに気づきやすいことが報告されています。また、電話を耳に当てた時に初めて気づく人もいます。聴力が低下する直前に大きな破裂音に気づく場合もあります。突然の難聴を発症した場合、耳の閉塞感やめまい、耳鳴りなどの症状(ひとつあるいは複数)を自覚することがあります。 
患者さんの中には、難聴の原因をアレルギーや副鼻腔炎、耳垢など他の理由であると思い込んでしまい、耳鼻科受診を遅らせてしまうことがあります。突然の難聴を発症した場合は、緊急の診察が必要です。できるだけ早く受診しましょう。
発症者の約半分くらいは、自然にある程度聴力が回復します。一方で、発症から1〜2週間以内の診断や治療開始が遅れると、治療効果が低下する可能性があります。タイムリーに治療を開始することで、聴力が回復する可能性は大幅に高まります。

注:誤訳があったらすみません…

参考
U.S. Department of Health and Human Services. National Institutes of Health
Sudden Deafness
https://www.nidcd.nih.gov/health/sudden-deafness

もしも突発性難聴の情報発信がもう少し行き届けば、聴力が回復できる人の数は増やす事ができるように思う。

難聴のタイプによっては治療時間にタイムリミットがある。気づかないうちに治療タイムリミットを逃してしまう人もいるのだと思う。

私の父も、もしかすると治せるはずだった聴覚を失ってしまった一人なのかもしれない。12歳の時に片耳の聴力をある日突然失ってしまった父は、もし時代が違えば「聞こえる生活」を送っていたのかもしれない。

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