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【プリコネR】他人の作ったTLで収益化について、外野からの私見

結論から言いますと、「TLを作成した人たちに敬意を払いましょう」。

はじめまして、国見小道と申します。IT業界にいたり音楽アレンジしたり技術同人誌刷ったりしてます。プリコネRは2020年大晦日から始めまして現在プレイヤーレベル155ぐらいになっています。

本当に初心者で、攻略情報を得るためにいろんな配信者の動画を見ていたところ、今回の騒動にぶつかりましたので経緯を確認した上での所感をこの記事に書いていきたいと思います。本当に配信者の皆様の動画にはお世話になっております。今回の騒動で動画制作が萎縮されないことを祈っております。

一応自持ちのブログもありますが、なんでnoteに書いたかというと、プリコネRの情報がnoteに集まっているように見受けられるためです。

現在の所属クランは「こいし共和国(ガ連)」です。前のクランから移籍して初めてのクラバトです。自由凸クランで、僕としては凸ルートを増やしてクラン全体の序盤~中盤の討伐速度を上げれるよう頑張っています。ただ3月はルート狭すぎてゴブリンばかり殴っていました。すまーん!

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経緯

まず今回の経緯を解説していきたいと思います。当事者の名前を挙げさせていただきます。

・クラン:ハンマリォ https://www.youtube.com/channel/UC7kiWh0bUo8-z79s8rlAFkQ
・エルエ氏(ハンマリォ所属、広報担当) https://twitter.com/erueeeee
・ヴァッシュ氏(配信者) https://twitter.com/vash_tan / https://www.youtube.com/channel/UCTkCA2c43oyr3R6Slwqlbqw
・ヴァッシュ氏率いるクラン(姉妹クラン10以上)のDiscordメインサーバー

用語としてタイムライン(TL)というものを使います。TLはプリコネRをやっている人であればご存知だとは思いますが、90秒戦っていく上でどのキャラがどの時間で何をするかというのを動画やテキストなどでまとめたものです。実際に再現できるかどうかはプレイヤーがそのキャラを持っているかどうか、さらにキャラのランクが動画と一致しているかどうかなどで決まっていきます。完全再現する条件はそこそこ難しいですが、代用しようと思えばできるものでもあります。

クランバトルではこういった動画とTLを自分の所属クランに持ち帰って、所属クランなりに改良してダメージをチームプレイで積み上げていくというのが主流となっているはずです。つまり自分からゼロイチでTLを生み出すというのはなかなか少ないのではないかと思います。今回の件について、「該当のTLは世に出回り公開されているもの」という前提があります。大事なポイントです。

時系列を(外部から見えている範囲で)昇順で書いていきます。Twitter投稿ベースなので前後あるかもしれません。
・ヴァッシュ氏が3月クランバトル5段階目の解説動画を収益化付きで出す(該当動画は削除済:https://twitter.com/vash_tan/status/1376135481600077830 )
・エルエ氏が該当動画にハンマリォ動画のTLが載っていることを公表する
・エルエ氏がヴァッシュ氏の運営するDiscordサーバーに直談判しに行く
・エルエ氏、BANされる
・ヴァッシュ氏、謝罪 https://twitter.com/vash_tan/status/1376232997033152512
・ヴァッシュ氏、定例の朝動画で動画上でも謝罪。なお収益化ON

この騒動は2021年3月のクランバトルで起こりました。よくプレイ動画でTLを上げているハンマリォというクランがあります。このクランはたくさんダメージを出せる編成を動画にあげたり、Twitterに告知したりしています。100位以内を目指す上位クランで、YouTubeチャンネルを持っていますので是非見てみてください。上げられているクラバト動画に日頃(月頃?)お世話になっているクラン・ユーザーも多数いると思います。

ヴァッシュ氏のDiscordサーバーはYouTube上の動画の概要欄に招待リンクが貼られていて、そのリンクから参加することができます(21/04/04までは期限切れにより参加不可、21/04/05からリンク復活)。つまりオープンサーバーであります。そのため誰もがそのサーバーに参加すること、あるいは覗き見ることができる点は重要です。ヴァッシュ氏のクランでは姉妹クランがたくさんあり、その中でクランバトルでのTLの研究なども行われているようです。そのサーバー内で生まれているTLもプリコネのクランバトルでいろんなクランのTL構築・利用に役立っていると思われます。オープンサーバーなので参加さえしていればその研究されたTLを誰でも見ることができますし、今回のようなことが起こったときに直談判しに参加することも可能でした。

そして問題になったのはハンマリォが作成しているTLをヴァッシュ氏がほぼコピーして収益化した動画に貼り付けて掲載したことです。コピーというのはプレイ動画そのものをダウンロードしてパクったわけではなく、その動画に記載されているコメントにTLがあるのですが、それをヴァッシュ氏が運営しているDiscordチャンネルにクランメンバーの誰かが上げて、そのTLをヴァッシュ氏の動画にそのまま貼り付けて収益化した形となります。TLをクラン内に持ち込んで研究したり本戦で使ったりすることは普通に行われますが、他所様のTLを自身の動画の収益化に利用している点が問題視されました。

このことをハンマリォ側がよろしくないと判断したためヴァッシュ氏のDiscordサーバーに直談判したり、Twitter上でハンマリォが上げたTLと動画に載っていたTLの「同じ間違い」について指摘していました。

その後、直談判したエルエ氏がヴァッシュ氏の運営するクランDiscordサーバーからBAN(=入場ブロック)されたり、またこの点について指摘した他の人がBANされたりしました。


このBANが一番問題で、今も細々と火がくすぶっている状態となっております。

作成者側が求めていたこと

先日たつきちゃんという配信者が凸放送を行っている時に、ヴァッシュ氏のところへ直談判しに行ったエルエ氏が凸に名乗りを上げました。そこでハンマリォ側として行って欲しかったことを語ってくれていました。まとめますと「参照元を明記すること」と「気遣いをしながら出してほしい」と話しておりました。また手打ちとして動画の収益化により焼肉おごってくれればそれで不問にするというようなコメントも凸放送やヴァッシュサーバーのコメントにも残しております(Discordサーバーの方は未確認)。

・2:47:00~たつきちゃんとエルエ氏による対談開始
・3:01:25~作成者側が求めていたことのコメント

この対談で「TLを動画化すること」についてTLを作成・掲載する立場としてお互い話しているので、動画を作成しようと思っている人は必聴だと思います。さきほど「他所様のTLを自身の動画の収益化に利用している点が問題視されました」と書きましたが、収益化ONだとしても結局のところは「参照元掲載・気遣い」があれば丸く収まった可能性があります。

(※さかなクンの主張をもとにたつきちゃんも敬称略しています)

一番ダメな点

結局のところ、この件で最もダメだったのは、ヴァッシュ氏に直談判しに来たエルエ氏をクランサーバーからBANしたこと、この件を指摘していた他のユーザーもBANしたことです(どのように指摘していたかは不明なので過激な指摘だとしたらBANも致し方なしではある)。とくにエルエ氏をBANしたことから、TLを作成した人たちに対して敬意をまったく払っていないように僕からは見えます。また、時系列としてTwitterでヴァッシュ氏がハンマリォアカウントへの謝罪を行うより前にエルエ氏をBANしております。悪手に悪手を重ねてます。

そして、Twitter上やYouTube上の動画でヴァッシュ氏はハンマリォ側に謝罪を行っていますが、その動画でさえ収益化が行われていて、なおかつサムネも一見して謝罪を行っている様子は見えませんでした。一応概要欄とコメントには書いてあります。

ここは、仮に収益化するのであれば普段やっている動画とは別にして謝罪動画をあげるべきだったと思います。その謝罪動画で収益化するのは心象を悪くするので、収益化は切ったうえで。敬意っていうのはそういったところに現れてくるものです。

収益化についての私見

他人が作ったTLで動画を収益化するというのはどうなのかという意見があります。しかしこれは法的にはおそらく問題ないかと思います。具体的にはTLに著作権を主張するのは難しいのではないかという話です。Twitterを検索していると著作権についてコメントしているものがありまして、気になったためこの節を書いています。

プリコネRのTLをパクられ収益化されたからと言って著作権から法的措置を取り、勝てるかと言いますと、厳しいと思います。引用無しに動画を切り取ってそれを収益化していたのでしたらNGが出るはずですが、今回はそうではありません。TLを動画掲載したということで、TL自体に著作権は存在するのか?というのが論点です。ここでは法律については素人ではあるものの二次創作を行う僕の立場から書いていきます。

ゲームとは違うフィールドの話ですが、プログラミングではソースコードがありますけれども、言語やロジック、アルゴリズムには著作権は保護対象外となっております。しかし、NDA配下のソースコード引っこ抜いて掲載するのはとても危険です。やめましょう。この前のSMBCソースコード漏洩の件よろしく。本当に一部のロジック、例えば「TwitterについたリプライをDiscordに転送する」ようなものであれば、問題ないでしょう。もう一つ具体的な例を上げるとするならFizzBuzz問題がありますが、その解法をどこかからパクって動画にあげて収益化したところで著作権違反は生じません。
(簡単な参考記事: https://breezegroup.co.jp/202006/copyright-programming/

ここから、プリコネRにこの理論をひっぱってきます。クランバトルのボスにたくさんダメージを出せる「解法」をTLだとするならば、似た空気を感じていただけるのではないでしょうか。更に言うとTLを見たからと言って同じような出力結果を出すのは相応の準備と努力が必要なので、やはり著作権の観点で攻めるのは厳しいと思います。ITエンジニアの僕としてはTLを「アルゴリズム」、あるいは「ビジネスロジック」のように見ています。

また、音楽のフィールドで言えばコード進行というのがありますけれども、例えば有名な中では「小室進行」というコード進行がありますが、このコード進行を使ったからといってその楽曲が著作権違反と言われるわけではありません。ここでは、TLという「大まかな流れ」をコピったところで成果物は違う点があります。この点は、他人が作成したTLを拝借して動画化するときに示唆を与えてくれます。

とりあえず手持ちの雑な知識で論をこねくり回してみましたが、実際どうなるかは訴訟してみないとわかりません。

しかし、法的問題として問いづらいとはいえTLを作った人は多くの時間を割いてそのTLを生み出したことは言うに及ばずです。その努力の結晶を出典を明記せず敬意も払わずに動画の収益化に使ってしまったのは心象面で非常に問題と言えるでしょう。音楽で言うツーファイブワンのようにお決まりの流れでもないわけです。そのボスごとに独自のTLが組まれます。今回の経緯を見ると、そのようなクラン独自のTLを作った人への敬意が一切ないし、努力を丸パクリしたと言われてしまっても仕方ないと思います。

僕としては、今回の動画で問題なく収益化しようとした時にはちゃんと出典を明記することともに実際に実演する事や再現不可の場合の代用編成の紹介、あるいはTLを改変し安定を目指した編成の紹介などを添えることで、相手に不快な気持ちをさせることなく自分の動画を収益化できたのではないかと思います。

個人的には人のアイデアをパクったら収益化が無理になるというような風潮は避けたいと考えています。なぜなら完全にオリジナルで作った著作物はほぼないし、もしそれを認められない空気が蔓延していたらどんどん創作の芽が消えていくのではないかと思うからです。動画を見ている(TLを参考にしている)側としてもこの点は寛容になってほしいと思います。あくまで二次創作をしている人間が主張していることと受け取ってもらえれば幸いです。ゼロイチができる人って非常に限られている、というか絶滅危惧種だし、そもそもプリコネRだって全部がオリジナルではないのです(ガチャシステムの大枠とか、装備名とか)。

どうでもいい話かもしれませんが、多くの配信者が上げてくれた動画のおかげで僕もLv119でラースドラゴンを突破できました。21/02/19に撮影したのでだいたい開始後50日目に突破したことになります。本当にありがとうございます。

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おわりに

TLの扱いについては変な形で手打ちになっている状態とは思いますが、NGポイントはまだ残っています。ヴァッシュ氏におかれましては解決したとお考えかもしれませんが、まだ未解決です。クラン運営の点から見ても早急な対応をすべきです。といいつつも、多分直接指摘したらブロックされそうな気配がするのでアンテナに引っ掛かってくれることを願う意地悪さんです。すみませんね。

具体的には以下の点がNGと見ています。
・過激な指摘を行っていないユーザーをBANしたこと
・謝罪箇所を切り出さずに収益化している動画
・経緯を説明せずコメントを削除しだんまりな点

いろんな配信者が互いに敬意を払った形で多くの動画を生み出してくれることを初心者として願っております。

いつかはTLを生み出す側になりたいですね。いつになるやら。

この記事について何かご意見ございましたら、こちらのnoteのコメントやTwitterのほうにお願いいたします。場合によってはモデレーションするかもしれませんが、ご了承ください。 https://twitter.com/kunimi_komichi


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