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福島再生には「見える化」も必要

「我が国の自然環境の再生力は世界でも稀有なものであり、我が国の文化を支える日本人特有の思考方法にもその著しい再生力は大きな影響を与えている」

引用的に書き始めましたが、ドンピシャの引用元に辿り着けないものの、よく見聞きする考え方です。

たしかに、一度開墾すると原生林に復元することが容易ではないヨーロッパに比べ、我が国の気候風土は逞しく、生きる力が漲っています。

皮肉なことに、それを図らずも体現してしまった地域が福島県浜通り地方にあります。

福島県双葉町。

今なお双葉町の町域の大半が避難指示が解除できない状況が続いているのですが、それでも双葉駅を中心に少しずつ避難指示も解除され始め、それに伴い、私たち環境省の主要任務の1つである先行除染も着手し始めております。

私は今年の初め、この先行除染が始まる前に除染予定の農地の現場にお邪魔したのですが、約13年間人の手が全く入らなかった農地は中低木が覆い繁るまさに原生林状態…

「これを農地に戻すのか…」と天をも仰ぎたくなる光景でありました。

でも、その逞しい自然環境と調和し、共生していくことができるのも、日本人の素晴らしき特性であります。

それから僅か半年…

再び同地にお邪魔した私の眼前に広がっていたのは作付を今か今かと待ち望んでいるかのような再開墾された農地でありました。

環境省というか、日本人の執念を見る思いがしました。

この原生林状態から農地への劇的な変化を、しかも僅か半年での劇的な変化を是非多くの方々に触れていただきたいと心底思っています。

見れば必ず、双葉町の確かで明るい、可能性しかない未来を感じ取ることができるからです!

これもまた、環境省の大事な仕事。

実現していきたいと思います。

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