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なぜ、ヨガインストラクターに感覚のお話をするのか?

プライベートレッスンに、ヨガインストラクターの方、ヨガ愛好家の方が一定数来てくださいます。(基本的に私のクライエントさんの多くは、痛みや関節の変形:変形性膝関節症、側弯症、腰椎ヘルニアや頸椎ヘルニアなどによる症状を持っている方、慢性関節痛、不定愁訴などなにかしら症状で困っている方が7割くらいです。残り3割が健康維持や増進、アスリート達、)


ヨガが一般的に行われるようになって、ヨガ歴が長くなってきている人が増えています。その影響か、骨格的な変形や慢性的な痛みや違和感などの症状を長期的に持っている方をよくみかけます。


側弯症、ストレートネック(これはヨガに限らず、一般の方でもよく聞かれる言葉)、頸椎ヘルニア、肩周辺の痛み、股関節痛、、、。


その方たちは様々な方法で、自分の体を整え、負担をかけないような工夫をしています。多くの場合、その入り口は、「どう筋肉を動かすか」と「関節をどう動かすか」という会話になります。


「右の股関節が痛いのは、右の股関節の外旋が狭いので、股関節の外旋のストレッチをする。」

「右の股関節の外旋が狭いのは、お尻の筋肉が弱いからお尻を使うようにする。」

「右の股関節の外旋が狭いのは、骨盤が後ろに後傾するから、腰を立てて動かす。」

とか、様々な説明を聞きますが、多くの人がそれをやった結果、痛みや違和感が持続していて、解決には至っていない。

そして、なぜそう思うのかを説明することはできません。


右の股関節が痛いのが、右の股関節の外旋が狭いことが理由だとしましょう。そこで股関節の外旋のストレッチをする意味は何でしょうか?


そもそも、「股関節の外旋を起こさない」という体の指令が下りているところに、股関節の外旋のストレッチをすることは、

脳くん(本人の意識外)「外旋はねぇ、ちょっと今の情報だとできないんだよねぇ、、、。」って判断している脳からの指令を無視して、
本人の意識「こっちだって、こっちこっち、、、」って、それは無理やり抵抗する子供の手を引っ張っているようなもの。


「右の股関節の外旋が狭いのは、お尻の筋肉が弱いからお尻を使うようにする。」と、外旋の可動域が広くなると思うのはなぜでしょうか?
どういった体の原理原則によって、それが起こるのでしょうか?

我々の筋組織はどのような反射を持っているのか?
そこを理解して説明をするとどうなるでしょう?


「右の股関節の外旋が狭いのは、骨盤が後ろに後傾するから、腰を立てて動かす。」

後傾をしている状態から腰を立てることで、私たちの体、脳に何を伝えるのでしょうか?


そもそも「なぜ私たちの体は動けるのでしょうか?」
または、「なぜ私たちの体は動かなく(動けなく)なるのでしょうか?」



骨の変形が始まると、「加齢だ、、、」とか、「遺伝的なものだ、、、」とか。
個人的には、インストラクターがそういう会話をお客様として、それをお客様と同じように信じて、本質的なところの説明ができない状況は終わらせたいんですよね。


決して遺伝的な影響がないとは言いません。
でも遺伝的要素があっても、スイッチが入るとは限りません。
決して加齢が体に影響を与えない、とも言いません。
加齢によって自然な流れを止められないこともあります。

でも、その理由以外にもっともっと体に影響を与える要因があることを知ってもらいたい。


私たちの脳は、「予測をして」そして「感覚器官からの刺激」と、脳からの指令から「運動によって起こった刺激」のすり合わせをしながら、エラーを検出しながら、エラーを修正しながら、私たちに動きを与えてくれている。



ヨガジェネさんでさせていただいている「ヨガ動作学」のオンライン講座では、本当にこの仕組みの入り口のところを共有するところまでですが、少なくとも、身体の見方や考え方の大きなヒントになると思っています。


「感覚」というとらえどころのないものは、実は私たちにとっては宝。
そしてその宝を理解することで、物事の見方が大きく変わる。


これまでにすでに8回くらいセミナーの組み立てを変え、資料を入れ替えていますが、まだまだ伝え方は工夫が必要だけど、でも普段感じている疑問の答えを探すヒントになってもらえるようにと思って取り組んでいます。


運動の制御にとって重要な、視覚、前庭器官、深部感覚。
それらも含めた感覚が、私たちに、私たちの動きにもたらすもの。

なぜ一人一人が異なる動きになるのかを理解する。


人を導くとは?

人の動きを導くとは?

なぜ動きが起こるのか?

最適な動きの条件は?


とっても抽象的な、概念的な話が中心になるけど、生命科学とは「抽象度の高い」ところから始まり、より具体(状況に合わせた)方法論へとおりていく。

方法の中に答えはない。

大事なのは、「人を理解する」こと。

人をひも解く、概念を知ること。


私の講座は、答えは渡しません。
答えは皆さんの現場にあります。
皆さんが常に向き合っているお客様の中にあります。


私はあなたのための答えを持っていないけど、その答えを一緒に探すための知恵を共有することはできるかな、、、って思っています。


休憩も間に取りながらの4時間で、この内容を網羅するという無理難題をさせてくれているヨガジェネさんにも感謝ですが、まずは触れていただく、そこからスタートだと思ってやらせていただいています。


2023年の1回目は、2月5日(日)13時~17時です。



皆さんの脳内をお花畑にできるように楽しく進めたいと思います。

受講する方は、ぜひ事前にこんなことに困っている、、、って教えてくださいね!話の中で組み込みながら進めますので~(なので、毎回セミナーは変わるのです!)










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