見出し画像

納得しないと動けない

ストレスに対する人の反応は様々。

ストレスを感じるものも様々。

私がストレスと感じていないから、隣の誰かも感じていないかというと、その人にとってはストレス満載なこともある。


人間にとって、人間関係がもっともストレスが高いと言われている。

いや、生きているうえではすべての出来事が、ストレスになりえるのが私たちなのかもしれないと思う。結婚に向かうための結婚式だって、めちゃくちゃハッピーなはずなのに、イライラしたり精神的、感情的にアップダウンをする人を数多く見てきた。そう思うと、すべてがストレスになる、、、のである。


今の緊急事態宣言が解除されるのかされないのか、どの業種が自粛が継続されるのか、いつまでこれが続くのか、、、人間にとって予期できないということは何よりのストレスであり脅威となりえる。


緊急事態宣言がスタートして、約5週間。新型コロナウイルスの事態が身近な問題として感じ始めて約10週間。第一波の出来事に対して、うまく適応し、自分の中で解釈し、そのストレスから回復し、前を向いて歩き始めた人と、第一波から回復するまえに、第二波(まだ続く、、、いつまで、この先は、、、という不透明な社会状況)に飲まれた人がこの辺りで大きく違いが出てくるころ。


精神的にも肉体的にも、苦しさが見えてくる人が出てくる。


人はストレスレベルが高くなりそれが長期化すると、前頭葉のコントロールを失うとされている。前頭葉は理論的思考のエリアと言われている、そのコントロール喪失とは、つまりは自己制御能力、正常な判断が難しくなる。


いままでそんなこと言わなかった、、、

今までそんな風に思ったことなかった

いつもはそんな対応ではなかった

いままでそんなことで悲しくなったり怒ったりしたことないのに、、、


そんな状況が出てきていたら、その人の脳はストレスをかなりため込んでいるのだと思う。


ストレスから逃れることはできない。

全ての人は、なんらかのストレスを感じながら生きている。ただそれが心身に不調をもたらすほどのストレスとなるのか、それとも適応し調整し上手に乗り越えるのかで違いが出てくる。


ストレス反応を少しでも軽減するために私たちにとって大切なのは、「予期」することであり、「予期」できることにある。


Aが起こったら、、、

Bになったときには、、、

Cがあり得ると考えると、、、


これを人は時には、「悲観的に考えている」ととらえがちだが、実はとても大切な危機管理・リスクマネージメント能力。「Aが起こったらどうしよう、、、、」と不安だけを残して終わったら、それはストレス満載になりえるが、「Aが起こったら、Pという方法が考えられる」「Bになったときには、Fさんに相談聞いてみたらいいかも」などと、自分の中で可能性を考え持っておくことで、こんなこともあり得るという「予期すること」の選択肢があることで、私たちは安心できる。


今のような状況下において、自分自身にストレスを課してしまう姿勢が、「納得しないと動けない」ということなのではないかな、、、と思う。


「納得」とは、

「〘名〙① 他人の考え、行動などを理解して受け入れること。わかってのみこむこと。理解して肯定すること。承知。同意。(日本国語大辞典より)」


今のなにもかもが不明瞭な日々刻々と変わっていく状況下において、「納得できる」ことはおそらく少ない。「納得するまで動かない」を選択するとしたら、それはかなりの難題が待っている気がする。


大事なのは納得することではなく、今の状況下で自分が最も安心できる状況をどう作り出すかであり、その一つがより適切な情報源に接して、判断の材料となるものを集め、Aだとしたら、Bであれば、Cがくるとなったら、、、といくつかの予期するパターンを考えて、その時に備える行動をすることだと思う。


不安をあおるものからはできるだけ遠ざかり、自分が安心安全でいられる状況を作ってみよう。より理性的な、前頭葉がフルに働き、よりよい判断ができる環境を作るために。


日々、自分でできることはある。

疲れたら少しだけ立ち止まって、周りを見渡して、自分の心が穏やかになれる場所に向かって歩いていけばいい。必ずそこにはあなたのことを大切に思う誰かがいるはずだから。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?