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カーコラム 世界ラリー選手権1984 Rallye Monte Carlo(ラリー・モンテカルロ)の想い出

 FIA世界ラリー選手権(World Rally Championship)が制定されたのは1973年、それまで世界各地で単独に開催されていたラリーイベントをFIA(世界自動車連盟)の下に一本化し、ラリー競技の最高峰に位置する世界選手権としてスタートした。

 選手権は元々はマニュファクチャラー部門(自動車メーカー)のみが争われたが、後にドライバー部門とコ・ドライバー部門の選手権も争われるようになった。

 1984年、WRC2連覇の野望に燃えるアウディ(アウディ・スポーツ)は、前年度チャンピオンのハヌー・ミコラ、当時はスウェーデンの新星だったスティグ・ブロンキストに加え、チャンピオンドライバーであるヴァルター・レアル、そしてパートタイムの参戦要因として女傑ミシェル・ムートンという完璧な布陣を敷いてシリーズに臨んだ。

 1984年、世界選手権となって12回目のシーズンは、実に52回の開催となる伝統と格式のラリー・モンテカルロ(Rallye Automobile Monte Carlo)でその幕を開けた。

 ラリーがスタートすると圧倒的なパワーとトラクションに秀でたマシン アウディ・クワトロA2と、考え得る最強のドライバー陣を擁するアウディ・スポールが終始ラリーをリード、その勢いのまま最終日を迎え、見事にヴァルター・レアル、スティグ・ブロンキスト、ハヌー・ミコラによる1.2.3フィニッシュを果たし、WRC12戦中最も難しいと言われるラリー・モンテカルロを完全制覇した。


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