見出し画像

制限からの挑戦(たいしたことないver.)

腸を患い医師から食事の制限を言い渡されたのは金曜日。ただいま水曜日。

2日間は、お粥や素うどんの消化良いもの+整腸剤。その後は様子を観ながら徐々に普通食に移行するように、とだけ指導された。ええ?絶食じゃなくていいの?と病名をググっていたので拍子抜け。胃腸に関してつよつよで生きてきた私は、お粥は誰かにつくるメニューであって、まさか自分のためにつくる日がくるなんてびっくりだった。

うどんは冷凍があるけど出汁を取る元気はない。切らしていた白だしを買って帰宅した。梅干しを叩きお粥にちょいとのせ蓮華で掬ってゆっくりと食べる。30時間は何も食べていなかったので滋味深いご飯の代表選手だなと感心した。素うどんは単に素うどんであって讃岐の麺は噛むのに時間を要するため面倒くさくなり、代わりに出汁をごくごく飲んだ。地元のチョーコー商品はどれも最高!

きついし食欲もわかないのが功を奏し、先程の2種を繰り返し食べていた。消化の悪いものに分類されていたアイスも実は買っていたので、こそっと食べた。スーパーの3割引パナップアソート。小さいサイズでぶどうが好き。でもね、ソースの量が減って…いやいやおいしいよ。

いよいよ、お粥にも素うどんにも飽きてきた。
たくさん炊いたお粥さんに残っていた長芋をすりおろし、おかかをふわっとちらし、かけ醤油をたらっとひとまわしで食べたらこの世のものとは思えないほどじわ〜と旨味がひろがった。リピ買いしたわ長芋。

少ないメニューの限界が近づいたある日。スーパーでカップスープと目が合った。ふと見るとお買い得品フランソアの食パンが108円。なになに、国内産米粉8%使用したもっちりほんのりあまい『つややか』コレステロールゼロ。これだッ!ワクワクする気持ちを抑えレジに並ぶ。

帰宅してT-falに水を入れスイッチON。6枚切りの食パンを半分にカットしトーストする。『ビーフと香味野菜の香りとコク オニオンコンソメ』の封を切りマグカップにサラサラと投入しお湯を注いで15秒ほどかき混ぜた。クルトンも浮いている。焼けた合図がしたのでトーストをお皿に載せる。


スープをひとくち味見。塩味はほのかで玉ねぎの甘さが程よい。食パンもそのままひとくち。さくさくでほんのりあまい。ここで半分にカットした食パンをオニオンコンソメに浸してみる。割と早めに引き上げ口に運ぶ。しゅわぁと舌の上でカタチをなくす『つややか』。

いい。とてもいい。

焼いたものに水分を含ませる行為はあまり好みではない。紅茶にビスケットをひたすとか、できれば別々に食べ口中で合わせたい。フレンチのソースやパスタソースは別物。でも今回はそんなこと言ってられない。とにかく腸さま(突然の格上げ)に負担がかからぬようにせねばならないのだ。せっかくなら試してみたい。転んでもただでは起きない。のがわたしだ。

これで食べるバリエーションも増えた。
自由にいつでもなんでも食べられる状況から一変し、制限のあるなかで工夫するのはいつしか楽しみに変わる。お金も時間も似ている。と大げさに終わろう。

今夜は【劇場版ロード・オブ・ザ・リング三部作】を一緒に完走した仲間たちといろんなおしゃべりをして、たのしい夜だった。みんなありがとう!



読んでくださりありがとうございます。