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夢見が丘

時は過ぎ去った
もはや何も悲しくはない。

わたしは幸せを夢に描き
自らそれを破り捨てた
かすかな高揚とともに。
わたしは正しく破り捨てた
嘘はキライだったから。
その時の感触を
今も心に覚えている。

わたしはおバカさんだったけれど
それで良かったような気もしている
1度も夢を描かない人生の末路
そんな暗いおそろしいものを見ずにすんだ

寂しいなら寂しいと言った方がいい
そばにいる人に感謝できるから
つらいならつらいと言った方がいい
助けを待つ謙虚な気持ちを持てるから

間違っても
孤独を気取っちゃいけないよ
人生は長い場合もあるし
もういちど、夢を描くべきなのかも
がんばれがんばれってね

夢見が丘
大切な人を大切に思う
ただそれだけでいいのに
なんでこんなに遠いんだろう

けして多くを望んではいないけれど
あの丘の向こうの風景はやっぱり気になる
いつか辿り着く日が来るのかなってね

おバカさんは今日も
夢見が丘をのぼるでしょう
登っている間だけは幸せでいられるのだと
もう充分に知っているから

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